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新最近みた映画(119)

【はだしのゲンが見たヒロシマ】 石田優子
 はだしのゲンの原作者の中沢啓治が自身の被曝体験を語ったドキュメンタリー。中沢氏は当時小学1年生だったそうです。はだしのゲン自体が彼の体験に基づいて描かれていたことがわかります。原爆により彼の弟と姉、そして父親は家の下敷きとなり焼死。奇跡的に助かった母親のお腹には子どもがいましたが、子どもは生まれて数ヶ月で死んでしまう。母親は被曝の影響で健康がすぐれず若くして死んでしまう。著者自身もたまたまコンクリート塀の影にいて助かっただけで彼と話していた友人のお母さんは爆風で即死。爆弾を投下したB29を著者は見たそうですがそのとき不思議なことに空襲警報は鳴らなかったという証言もしています。
 さすが漫画家が語るだけありその表現力は、すさまじい。ひさびさに頭がクラクラする映画でした。爆発直後もたいへんでしたが、その後のくらしもずっと大変。住む場所もなくなり差別もあったそう。また、お父さんが戦争に反対していたがため特高警察に連行され1年後にボロボロになって帰ってきたというエピソードも。あらためて原爆の非人道性と戦争のむごさを感じました。
 はだしのゲンは私も小学生のとき読みましたが忘れようのない漫画です。もし読んでない人がいたら読んで欲しい。そしてこのドキュメンタリーも是非見てほしい。中沢氏の貴重な証言は歴史に残り語り継がれることでしょう。
(★★★★☆)

【放射性廃棄物 終わらない悪夢】 エリック・ゲレ
 2009年製作の仏ドキュメンタリー。高速増殖炉のあるフランスのラ・アーグ、核兵器の製造施設のあるアメリカのハンフォード、核施設が爆発(ウラル核惨事)したロシアのチェリャビンスクなどを巡ります。驚いたことに核廃棄物を規制する国際法はつい最近まで無かったそうだ。それをいいことに知らんぷりして捨てていた。これはやはり核兵器製造国の理論なのでしょう。
 ウラル核惨事が起こったのは1957年でしたが、ソ連はずっとこれを国内外で隠していた。明らかになったのはなんと20年後!汚染は広がり、健康被害も広がっていた。一帯は今もかなり高い線量のまま。今この施設は原発などの廃棄物処分場になってるそうだ。フクシマの未来を見てるようだ...。ハンフォードも似たようなもので、爆発はしていないものの。核の廃液が川や地下にしみだし、大気に飛散し付近の人に健康被害を及ぼしている。ラ・アーグも同様。フクシマ並にひどいところが世界にはたくさんあるんだと感心してしまった。つまり、核エネルギーは発電にも兵器にも使ってはいけないということだ。
 中国やインドでも今原発をじゃんじゃんつくっています。そのうちこれらも事故を起こすことでしょう。既に起きているのに隠しているかもしれません。日本もこれほど手痛い目にあったというのに、まだ外国に原発を売ろうとしている人たちがいます。正気とは思えない。
 核廃絶とは核兵器だけでなく原発も含めなければいけないでしょう。そうしないことには核の汚染はなくならない。カネと命をてんびんにかけているのが核エネルギーってことだ。いい加減気がつこうよ!
(★★★★)

【未来の食卓】 ジャン=ポール・ジョー
 南フランスのバルジャック村の1年を追ったドキュメンタリー。村長は学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックにするという試みをする。オーガニックとは農薬や化学肥料を使わない栽培方法でつくられた野菜のことです。この給食の試みが子どもから親にも広がっていくという流れになっています。
 映像きれい、子どもかわいい、食べ物おいしそうです。BGVとしてもいい感じですね。ただちょっと心配だったのはこれを引っ張った村長がいなくなった後もこれが続いていて今も継続してるのかということ。人は易きに流れやすいので、信念を持ってやっていないといつの間にか戻ってるなんてことが多いからね。
 本作は原発爆発後に見ました。今や日本ではオーガニックも重要だけど、ベクレルフリーも重要な食生活になってしまいました。本当に余計なことしてくれたよな東電と経産省!
 ちなみに同監督は次作の「セヴァンの地球のなおし方 」のプロモーションのために爆発後の日本に訪れ、原発のドキュメンタリーを撮りたいと言っていたようです。もちろん脱原発です!
(★★★☆)

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