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原発と私(3)~工業化学学科

 理系の大学に進学することは決めていましたが、何を専攻するかは高三ぐらいまでははっきり決まっていませんでした。ただ、基礎研究系ではなくすぐに世の中の役に立ちそうな応用工学系に進みたいと思っていた。

 理系の受験教科は3つあります。物理、化学、生物。もちろん文系科目もあり、加えて3教科勉強するのは大変。頭いい人は別にして、どこかで二科目に絞るもの。第一回目の連載で私はコンピュータかバイオテクノロジーに進みたかったと書きました。コンピュータに進むなら生物を、バイオに進むなら物理を捨てるという選択になります。悩んだ結果、私は生物を受験科目から外した。物理と化学で受験ということ。この組み合わせの方が理系でもつぶしが効くというのもあったけど、やはりコンピュータの方により強い興味があったのです。受験の際は第一志望のコンピュータ系、化学もすきだったので応用化学系の二本立てで受験しました。
 原子力が夢のエネルギーという幻想は私の学生時代にはなくなっていました。核融合の方が未来のエネルギーと思われていた。ガンダムは核融合炉だよね。けれどこの核融合ってのも放射性物質扱うしダメだねこれも。爆弾みたいなエネルギーより風車や太陽光でショボショボッとやるのが未来のエネルギーだったわけだ。

 さて、一浪して大学入ったわけですが、結局入ったのはコンピュータ系ではなく、応用化学系。コンピュータ系の学科はこの当時は経営工学とかいう名前ついてることが多かったが、数少なく人気も高く、受けたけど落ちた。応用化学系は2校うかったが、学校の所在地と研究科目から日大理工の工業化学を選択。
 大学入ってコンピュータ専攻ではないけど、コンピュータはずっといじってました。大学に入ってみると思った以上にコンピュータは使われておらず、なんだこんなもんかと、ちょっとがっかりしたものです。私程度のパソコン使いが学科で一番のパソオタだった。大学2年からはお茶の水校舎だったので、よく秋葉原をうろついていたものです。
 けれど、工業化学に入ったことは視点が広まるという意味で良い選択だったと今も思っています。私が入った研究室は石炭液化の研究をしていました。石炭という資源は豊富だが個体であるため石油のようにパイプで輸送しタンクに詰めるということができません。よって、石油のように液化する研究。ただし、現状コスト面で掘り出す石油と勝負にならず、石炭液化するための効率良い触媒の研究をしていました。
 化学実験というのは実に地味な作業です。だいたいのアタリをつけて条件を変えながら何度も実験します。そのデータをまとめて分析し、また条件を変えて実験。この繰り返しなわけです。これもこれで面白いけど、時間のわりに結果がなかなか出ない。というわけで、就職はやはり結果がすぐ出て進化中のコンピュータ系かなと思っていました。

 原子力と私というタイトルなのにここまでほとんど原子力は出てきませんでしたね(^^; そうなんです。応用化学系と原子力系は全くの別分野と言って良いので、関わりがないのです。化学の世界ではウランやプルトニウムを扱うことはありません。放射線が出る物質という時点で放射線管理区域でしか扱えなくなるので別世界。原子力というのはかなり特殊な世界なのです。
 大学時代の原子力との関わりという面でみると、渋谷の電力館にフラッと入ったことぐらい。原子力発電関連の展示が多くて、原子力発電は随分増えてるんだなとアッサリ洗脳されて電力館を後にしたものでした。しかし、この展示は原子力発電の構造についてのものではなく、プラント工学を習ってる私でさえも原子力発電がお湯を沸かしてタービンを回してるだけのパワープラントとは知りませんでした。勝手にもっと高尚?な方法で発電していると信じていた。原発がSLだったと知るのはもっともっと後のこと。

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