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新最近みた映画(115)

【ラースとその彼女】 クレイグ・ギレスピー
 ライアン・ゴズリング、エミリー・モーティマー、ポール・シュナイダー。父と二人暮しで独身のラースは父が死に一人ぼっちになる。近くに越してきた兄夫婦が食事などに誘うがあまり楽しそうでない。そんなラースがある日、恋人を紹介したいと言ってきた。しかし、彼が連れてきたのは等身大のリアルガール(人形)だった。
 等身大の人形なので目立ちますが、世の中には人間ではないものを人間扱いする人がたくさんいます。例えば人形やフィギアやアニメなどのキャラクター、芸能人、ペットの動物など。彼らはある意味裏切ることなく思い通りになるので、付き合う方としてつきあいやすいと言えます。そのまま一生を終える人もあるでしょうが、ラースの場合は本物の人間との関係を持つステージに上がっていきます。彼がそうなったのも周辺の人たち、家族や町の人たちの思いやりがあったから。人形の彼女を人として受け入れることにより、ラース本人を受け入れていきます。もし、”頭おかしんんじゃない?これは人形だぞ!”なんて否定する人がいたら、彼は一生人形との世界に引きこもってしまうことになるのでしょう。
 うちのキッズもこの映画気に入ったようです。ほのぼのしていて雰囲気の良い映画です。
(★★★★)

【私がクマにキレた理由(わけ)】
 シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ
 スカーレット・ヨハンソン、ローラ・リニー、ポール・ジアマッティ。原題は"THE NANNY DIARIES"。就職が決まらないアニー(ヨハンソン)は公園で出会った子連れの婦人にナニー(ベビーシッター)と間違われ、住み込みナニーを依頼され、アニーは引き受けてみるのだった。
 その家は金持ちではあったが、夫はほとんど家におらず婦人は習い事や社交に忙しく、子どもは言う事聞かないガキ(5歳)なのであった。見栄をはることだけが生きがいの婦人は家事も子育ても全くしない。思った以上につらい仕事だったが、同じマンションに住むハーバートのイケ面と知り合うのだった。
 日本にはあまりないナニーという仕事ですが、米国では金持ちの間では普通のよう。そのナニーにもランクがあり、若くて大學出の白人美人が最高ランク。年齢が上がったり、非白人だとランクが落ちます。アニーはいわゆる最高ランクのナニーになり、婦人は鼻高々。しかし、金持ちだけど夫の収入によって金持ちなだけで、実につまらない生活です。夫が家庭を大事にしてるなら別ですが、この映画のケースはできるだけ家にはいたくない雰囲気。この状況だったら養育費もらって離婚するのがいいだろうけど、お互いの見栄もあってなかなか難しいのだろうね。愛情に飢えてるこういうガキは恐らく大人になったらパパと同じようなオヤジになってしまうのでしょう(^^;
 邦題のクマは何かと言えば、監視カメラを仕込んだクマのこと。婦人はナニーを信用しないで監視してるのです!しかし、ネタバラシみたいな変な題名だな。
(★★★★)

【ベンジャミン・バトン 数奇な人生】 デヴィッド・フィンチャー
 ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット。ベンジャミン・バトン(ピット)は奇妙なことに生まれたときにおじいちゃんだった。母親は出産直後に死んでしまい、途方に暮れた父はその子を孤児院に預けてしまうのだった。ベンジャミンは不思議なことに年を取るに従い若返ってゆくのだった。
 2時間半をじいちゃんブラピが若返るという1ネタで引っ張れるのだろうか、と見る前は疑問に思っていたのですが、一人の人間が生まれて死ぬまでの一代記を、社会情勢と人間関係を織り交ぜながら物語を引っ張っていきます。若返るのはスパイスなのですが、この奇妙な味付けが実に効いていて、人が老いるということ、人の生死を際立たせています。今までデヴィッド・フィンチャーとは画づくり中心のややホラー系監督かと思っていたのですが見直しました。既に職人芸の域ですね。ピットはもちろん特殊効果でおじいちゃんになっていますが、そういうのが全く気になりません。これも演出が良いからでしょう。ブラピとウィンスレットはもちろん良い演技です。
 若者にはこの映画ピンとこないかもしれませんが人生の半分ぐらい生きると良さがわかることでしょう。
(★★★★☆)

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今年のアカデミー賞

Kingsp 今年も小粒な印象ですが、”ソーシャルネットワーク”が最有力と言って良いでしょう。対抗馬となっているのが、”英国王のスピーチ”。どちらも見てないのでなんとも言えませんが、英国王の方は吃音のジョージ6世がそれを克服して、第二次大戦に英国が参戦するスピーチをするという話。このストーリーだけで正直見る気がしない(^^;; 王様をしかも戦争突入のスピーチを持ち上げてどうすんねん!!その後いっぱい人が死ぬんじゃないのか!?

 ところがアカデミーに関してはノミネート具合見るとどうやら”英国王のスピーチ”が有力っぽい。アメリカの映画祭で地味なイギリス系の俳優ばかりの英国王が主役の映画に賞あげるの!? キングズイングリッシュだからこの映画は外国語映画賞じゃないのか!? 去年のハートロッカーもかなり違和感あったのですが、今年もなんか変な雲行きだ!
 そしてまたおかしなこと発見してしまいました。この”英国王のスピーチ”つくってる映画スタジオは”See Saw Films”という今まで全く聞いたこともないスタジオ。調べて見るとこれはオーストラリアのインディペンデント系のスタジオで、英国王のスピーチ以外の映画をつくっていない。ん!これは昨年のハートロッカーと全く同じではないか。ハートロッカーもインディペンデント系でVoltage Picturesという全く聞いたこともないスタジオでした。ハートロッカーがはじめてつくった映画で、その後はスティーブンセーガルのゴミ映画なんかも撮ってるようですが、ハリウッドでのポテンシャルで言えば”カス”のようなスタジオです。

 もし、今年も順当に”ソーシャルネットワーク”がとらずに”英国王のスピーチ”が作品賞をとったら、アカデミー賞は今までと違うものになったと見ていいでしょう。スタジオ力学や、作品の良し悪し、興行など関係なく、見えざる力で操作される賞ということです。たぶん見えざる力の人はフェイスブックなんか嫌いでしょう(^^;?

 ラジー賞についても簡単に書いておきます。
 作品賞は最近ラジーの常連になってるシャマランの”エアベンダー”、”セックスアンドシティ2””エクリプス/トワイライト・サーガ”あたりが有力のようですな。
 今年からワースト3D映画部門というのもできました。キャッツアンドドックス2 3Dなんかが有力みたい。

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コラムyokoze「官ロボ総理は交代だ!」

 管直人は地元(西東京方面)であって若いころから見ていたし、小政党の市民運動出身ということもあって、私はずっと好意的に見ていました。ところが、総理に就任してからの言動はなんでしょうか。私の今までの彼への評価を裏切るものでした。
 今の管という政治家は、まず”言葉がだめ”。彼が総理になってから、耳に心に残る言葉を発したでしょうか。”有言実行内閣”と口では言ってましたが何も言わず何もやらない。メッセージが無いということはポリシーも信念もないということです。信念がないので彼は総理になって何をやっていいかわからないのでしょう。ある意味アチョーと同じです。
 そんな管がここにきて力を入れているのは”消費税増税”と”TPP参加”です。与謝野を無理筋で連れてきたのも、自分一人ではできないから。なんでそんなに消費税をあげたいのか。それは財務系官僚の意向に他なりません。財政赤字は自民党時代に仕込まれたツケがそっくり今出ているのですが、自民党がこのマズイ状態をずっと隠していたからかなり重症になっています。これは放置できないのですが、それを直す特効薬は消費税の税率をいきなり単純に上げることではありません。ヨロヨロの患者に電気ショックをかけるようなもので下手すれば死んでしまいます。
 消費税のような間接税は世界中で実施されていますが一律○%とやっているのは日本ぐらいでしょう。食料品などの生活必需品などの税率は低くするのが一般的。ぜいたく品に多く課税するのです。既にかなり疲弊している貧乏人をいじめるとますます格差が広がり少子化も進み、日本はますます活力を失うでしょう。若者がきちんと仕事が出来てお金を受取り再生産できる国にする。つまり国の血行を良くする税のとり方に是正しなければいけないのです。
 TPPの方は米国の強い意向。彼らは自国の農産物(遺伝子組み換え豆や狂牛肉など)を関税を撤廃してじゃんじゃん日本に売りたいということです。
 ところで、最近仕分けはトーンダウンしていますが、まだまだ仕分けは十分ではありません。60年の自民党政権のアカは1年や2年では落とせないのです。動くことのない高速増殖炉もんじゅ、軍事費の段階的縮減、思いやり予算、無駄なダムなど。医療費に関しても、無駄なインフルワクチンとかホニャララワクチンなど製薬会社を儲からせるばかりのようなものに使わないようにしなければいけません。仕分けはこれからも続けるのです!

 ”国民の生活が第一”という小沢が考えたキャッチフレーズは新しい民主党のポスターからは消えるそうです。それもそのはず、今の管政権がやってるのは、”官僚(マスコミと大企業のエライさんを含む)の生活が第一”、”やっぱり米国追従が安心”というものだからです。管直人は財務省にいたときにチップを埋め込まれた(官僚や米国の思い通りに動くロボット用チップ)という冗談もあるようですが、最近の言動を見てると否定できないのがコワイ(^^;

 まあ、とにかく4月の統一地方選で民主党はボロ負けすることでしょう。もしかしたら、このときだけはまた官僚機構の一部のマスコミが菅政権を盛り上げて傷を最小限にしようとするのかもしれませんが。
 菅直人がだめでも、民主党自体がだめというわけではありません。腰砕けになったけれど、鳩山総理の方向性は良かった。官僚や米国ときちんと向き合って彼らから国民に主権を取り戻す。だから、足元すくわれて官僚ロボの管にすげかえられてしまったのです。

 それでは今後どうなればいいのか。次のようなシナリオが一応現状では理想でしょう。4月の統一選で民主党がボロ負けし管政権退陣。小沢もしくは小沢系の議員が総理に。

 小沢に関してはまだマスゴミが政治とカネと騒いでいますが、大騒ぎする話ではありません。証拠捏造 前田特捜検事のつくった小沢の大久保秘書の調書は証拠として不採用に。大久保被告は無罪になるでしょう。また、これも小沢の秘書だった石川被告(国会議員)を特捜検事が恫喝していた音声ファイルが証拠として採用されることになりました。これも無罪でしょう。小沢も素人集団に強制起訴されましたが、その根拠となる二人が無罪ですから当然無罪。つまり村木さんや福島の佐藤知事同様、事件のないところに事件をつくった冤罪事件なのです。官僚や米国にとって小沢は邪魔な存在ですから、でっち上げの名人たち(東京地検特捜部)を使って犯罪をでっち上げたのです。
 ウィキリークスで小沢と管を分断させて、官ロボの方を総理に据えようと米国が画策していたことがわかりましたが、鳩山以降の一連の流れはこのシナリオに沿っていたのです。

 というわけで日本国民に主権を取り戻す正念場が統一地方選の後にやってきます。マスゴミの援護射撃を受けて居座ろうとする官ロボをここで交代させないといけません!もちろんヅラ与謝野大先生もです!

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読書な毎日(199)

【日本赤軍私史 パレスチナと共に】 重信 房子
 日本赤軍リーダだった重信 房子の手記。彼女は2001年に大阪で逮捕され、現在日本の刑務所に収監中。裁判の容疑は主に2つ。逮捕時に持っていた自身の偽造パスポート(これは本人も認めている)。1974年のハーグのハイジャック事件の共謀容疑。これはつい先日結審し、懲役20年という判決が出ています。彼女自身は日本国内の事件には関わっておらず、日本の警察(自民党)が見せしめ的に逮捕し重い刑を言い渡しているように見えます。
 本著はかなりの文量の力作です。著者の生い立ちから、パレスチナ闘争の歴史の一連の流れが無駄なくつづられています。非常に簡潔に書かれてはいるのですが、パレスチナ闘争の歴史は複雑なのですっかり吸収できたわけではありません。けれど、今まで点として知っていた事件などが本著を読んで見事につながりました。パレスチナ関連の本を今までたくさん私は読んでますがこれほどまとめられている本はないのではなかろうか。すなわち、日本赤軍の歴史はパレスチナの近代史でもあるのです。
 日本赤軍というとあさま山荘事件を連想してしまいますがあちらは連合赤軍で組織としては一応別物です。連合赤軍は日本国内の組織で警察に有力者をほとんど逮捕され、その残党があさま山荘に追い込まれ壊滅。重信らはそのときパレスチナに渡っていてそのまま日本には帰らずパレスチナ解放運動に合流し、日本赤軍を名乗る。3人の日本人兵士が死んだリッダ事件を起点に日本赤軍は世界に知られるようになります。日本赤軍の当初の目標はパレスチナ解放でその手段としての武装闘争を容認しています。それもパレスチナの地では仕方なかったのでしょう。イスラエルは正規軍はもちろんのこと、暗殺という手段も頻繁に使います。拷問や集団虐殺も普通のこと。それに対向するのはやはり武力だったのです。しかし、東西冷戦が終わりいわゆる東側の力が衰えることによりバランスが崩れ始めます。イスラエル米側には武力や財力で全くかなわなくなるのです。また、世界的にも武力闘争が理解を得られないようにもなり、日本赤軍も路線を変更。政治的な工作をするようになります。パレスチナの解放運動もインティファーダと呼ばれる民衆蜂起が中心となっていきます。
 2001年に重信氏が逮捕され日本赤軍は解散となりますが、後年の彼らは日本国憲法9条を掲げての武力放棄・戦争放棄、金権政治自民党の打倒、帝国勢力(米国・イスラエル)の打倒を訴えています。日本の報道だとテロリスト集団のような扱いですが、左翼陣営の視点からするとかなりマトモです。この内容なら日本政治でも一翼を担えたのかもしれなかった。
 本著のタイトルは私史となっていますが、自己主張だけではないかなり抑制のきいた内容となっていて、重信氏の人柄と知性の高さがうかがわれます。もっと早く出所できれば、彼女は日本でも有力な言論人として活躍できるでしょう。彼女を捕まえた自民党は既に倒れています。容疑はいいがかりに近いものですからもっと早く出せないものかね。民主党のみなさん。
(★★★★☆)

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