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読書な毎日(197)

【カナダはなぜイラク戦争に参戦しなかったのか】 吉田 健正
 この夏カナダ旅行に行ったのですがその予習で読んだ本第一弾。カナダがイラク戦争に参加してなかったのか実は気がついてませんでしたがそうだったのです。あのときは国連決議が無かったためヨーロッパはイギリスを除き不参加が大勢でした。カナダが参加しなかった理由は国連決議が無かったからで、道理が通っているのです。一方日本はと言えば小泉総理がいち早く支持を表明。自衛隊も派兵しました。支持の理由はアメリカが大量破壊兵器があると言ってるからあるんだ!という正に言いなりというやつです。
 地理的にも経済的にもカナダは米国と密接に関わっています。しかし、同意できないものは同意しないという原則に従っているのです。この決断によりカナダと米国は仲が悪くなったかと言えばそんなことはありません。米国にとってもカナダはなくてはならない存在なのです。
 カナダという国はネイティブと移民でなりたっています。言語は英語とフランス語が公用語となっており、どんな表示でも両方書いてあります。私たちが行ったのは西側のカナディアンロッキーでしたが、やはり会話で使われているのは英語でした。表示はフランス語もありましたが、英語が主です。またヨーロッパ圏でなくアジアからの移民も多く受け入れてるそうです。それもありカナダというのは多様性を受容できる国なのだそうです。
 軍隊はカナダも持っていますが、自国防衛より国連に派遣するのが主任務となっています。装備は比較的古めで、軍事費は低いレベルにおさえられています。どちらかと言えば自国防衛は米軍へのタダ乗りに近い状況になっているよう。タカ派の人たちはこの状況に納得していないようです。日本も米軍基地を日本に置いとくなら自衛隊もあんなにいらなにんじゃない。
 カナダが参戦しなかった理由は上記のように単純明快で、本著でもこれについては最初の1/3ぐらいで語りつくしてしまい、あとはどっちかと言えば繰り返しの内容。このテーマで書くならブックレットで良かったね。
 カナダという国はこのように存在感を消してる国です。こういう外交もいいんじゃない。日本人は意外に目立ちたがりなんでしょうね。
(★★★)

【バンクーバーに恋をする】 桐島 洋子
 世界中を旅した著者が一番気に入った土地バンクーバーについて書いた本。気に入りの店や場所をカラー写真で紹介しています。
 バンクーバーとはカナダの西側では最大の都市。先日オリンピックが開催されたばかりなので、耳慣れた都市ではあります。この町の何がそんなにいいのか。いくつか理由があげられています。景色がきれいで環境がよいこと。よそ者でも受け入れる雰囲気を持っていること。食事・食材がおししいこと。暮らしやすい気候であること。
 カナダそしてバンクーバをほめちぎってると言える本です。これ読んでからカナダに行ったので、かなり期待度が上がってしまっていた私でしたが、この本に書いてある通りと思うことと、そうでないことがありました。バンクーバーは通過しただけで、滞在したのはバンフなのでバンクーバはわからないのではありますが。
 まずは景色がすばらしいのは折り紙つきでした。もちろんバンフですが、絵葉書のような景色が360度どっち向いてもあるのです。確かにこんなとこは来たことない!よそ者を受け入れる雰囲気も確かに感じました。まあ、行ったのは観光地ではありますが。一番期待はずれだったのは食事。言ってみればアメリカのような感じです。特にびっくりしたのが朝食。パンとシリアルとゆで卵とフルーツしかありません。アメリカでさえある、スクランブルエッグやカリカリベーコン、ハム・チーズ、ソーセージはありません。ガイドさんによると、そういうのはホットブレックファーストと言って、カナダではややスペシャルな朝食ということになるらしい。カナダ料理というのは特になくて、アメリカ同様ハンバーガーとかステーキ、ピザというのが一般のカナダ人の食事ということのようです。桐島さんの本では中華料理の店ばかり紹介されていたのですが、どうりで(^^; 旅行中に韓国料理を食べたのですがこれはおいしかった。日本料理はまあ、普通。サーモンがおいしいですが。というわけで、カナダに行ったら中華とか韓国料理とかがおすすめなんじゃない(^^;
 スーパーに売ってる惣菜もあまりおいしくなかった。売ってるものもフルーツは豊富で安いけど、他は見るとこないです。ここは観光地だけど(^^;
 日本が灼熱地獄だったときに行ったので涼しくて気持ち良かったけど、乾燥していて唇がパリパリになってしまいました。冬はもっと乾燥するそうで、私の場合肌がひび割れてしまうんではなかろうか。蚊はたくさんいたけれど、デカイわりに刺されてもかゆくない。というかデカイのですぐに目につき刺されることがほとんどないのです。蚊は圧倒的に日本の方が手強いぞ。
 バンクーバに行ってれば本著ももっと違った印象になったのかも。今度機会あればバンクーバにいってみたいです。
(★★★)

【バンクーバーはなぜ世界一住みやすい都市なのか】 香川 貴志
 著者は都市研究家で日本在住ではあるがバンクーバーに何度も行き長期&家族滞在の経験もある人で本著はバンクーバについて書いた論文をベースにしているそうです。ちなみにバンクーバは世界一住みやすい都市ランキングでは常に上位で1位を何度もとっています。2009年も1位。2位はウィーン、3位はメルボルン。日本で最上位は大阪で13位。
 バンクーバーの前にまずカナダという国は社会保障制度が高レベルの国です。医療費は無料。年金もなんと自分で積み立てる必要がありません!消費税は国税が5%で地方消費税が各州毎にあります。バンクーバのあるブリティッシュコロンビアは5%つまり合計10%。私らが旅行に行ったアルバータ州はなんと地方消費税0%です。そしてこの消費税は食材などの生活必需品にはかかりません。更に還付金もけっこう戻ってくるそうです。つまり、税金が安いのに社会保障は手厚いという素晴らしい国なんです。そいう面でかなり住みやすいと言えます。また、移民を多く受け入れているため、よそから来た人も受け入れる土壌があります。米国のように治安が悪くありませんが、情報やモノは米国並みに豊富です。
 国土が広いので交通の中心はやはり車ではあるのですが、都市部では公共交通が発達しています。バンクーバーでは自動車は裏道に入りづらい構造にわざとしているそうだ。実際バンフでも自動車は多かったのですが、都市部では皆ゆっくり車を走らせていて、明らかに歩行者が優先されています。ちなみに高速道路はすべて無料です。
 著者もカナダ&バンクーバ大好き人間のようで、ほめちぎっている内容と言えます。やはりバンクーバには行ってないので、わからない部分も多いのですが、カナダに行って納得できることも多かったです。
(★★★)

【カナダ移住は大正解?―海外生活10年目】 滝沢 修
 カナダ本4冊目。この著者はカナダが気に入り現地に移住して会社をつくりケロウナ市(ブリティッシュ・コロンビア州)で定住権を獲得したという人です。旅行コンサル、貿易業などをやっている。10年住んでるだけあり、この著者の本が一番具体的な内容でした。また、カナダ移住というより海外移住一般についても多く書いてあります。
 海外移住したい人している人がが著者のもとにはたくさん来るそうなのですが、多いタイプは。日本が嫌だからという理由で海外で暮らし意地でも日本に帰ろうとしない。移住先で日本人と交流したがらない。そんなに頑張る必要はない、と著者は言ってます。食事に関しても、日本食は食べないぞ!と意地をはることはなく、食べたいものを食べればいい。トシをとるほど日本食を欲するようになるのだそうです。著者は現在40代だそうですが、私もそれを感じます。若いころはそれほど感じませんでしたが、やはり日本食がおいしい。これはつまり、子ども時代に食べたものの影響ということのようです。
 著者は毎年日本に帰っているそうです。海外に移住しようが、ふるさとが日本であることに変わりないので定期的に帰り親や親戚にも会っている。もっと年齢があがったら1年のうち1/3ぐらいは日本で暮らしたいと思っているそうです。これぐらい肩の力抜いていればきっと移住も長続きできるのでしょうね。
 ところでなぜ著者はカナダに移住しようと思ったのか。若いころの著者にとっての海外とはアメリカのことだったそうです。それでアメリカで働こうと思っていたところ、手違いにより働けないことになってしまった。その帰国の途でたまたまバンクーバに寄ってみたところ、すごくいい場所だと感じ以来カナダが気に入ったのだそうです。
 カナダの何がいいというのは今まで読んだ本にもあった通り、景色がきれいで、人もよくて、税金安く、社会保障も手厚いということです。しかし、このカナダもずっとこんなにいい国だったというわけでなく、皆保険ができたのは戦後だし、財政が良くなったも最近の話なんだそうです。かつて80年代カナダの財政状況は先進国の中で見ても悪かったが歳出を大幅に見直すことにより、黒字化したのです。しかし、歳出を見直すと言っても社会保障や教育の予算は減らすことはしていないのです。大きく減らしたのは産業への補助金と内閣自体の支出だったのです。日本もカナダを参考にした方がいいんじゃない。
 ところで著者のホームページは現在なくなっていて下記のページにとぶようになっています。もしかして、海外ビジネスに疲れて充電中になっちゃったのだろうか(^^;?
http://www.pta-consulting.net/
(★★★)

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