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今年のアカデミー受賞作について

 アカデミー賞は主要な賞を「ハート・ロッカー」が独占するという結果となりました。賞をとってもとらなくともこの映画は見るつもりでいて、前売りを買っていました。というわけで、この映画を見てからアカデミーの受賞結果についてコメントしようと思っていたのでやや遅れました。
 さて、ハートロッカーですが、かなり期待はずれな映画でした。感想文はこちらに書いたので詳しくは書きませんが、こういう映画に賞をあげてると、ハリウッド自体が縮小していくのではないかと私は思います。
 アカデミー賞の特徴として、1)大作、2)数十年単位の時代の流れを描く、3)魅力ある主人公がいる 4)作品を貫くテーマがある 5)ハリウッド作 というのがあります。今回は5)は該当してはいますが、インディペンデント系の聞いたこともないスタジオVoltage Pictures。本作以外には映画をとっておらず、こんな小スタジオが受賞するというのが実に不思議。何故本作がとったかというのは逆に政治的なものを感じてしまうわけです。
 アバターにあげられず、本作に賞をあげるというのはアメリカとハリウッドの威信が低下していることの、やはり象徴ではないだろうか。

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読書な毎日(194)

【アメリカは変われるか?―立ち上がる市民たち! 】 堤 未果
 本著は月刊クレスコに連載されたものを単行本化したものです。オバマ後の米国について書いてあります。短くまとめた短編レポートがまとまった感じの本で、いつものテンポの良い未果節は健在で読みやすいです。
 オバマに対して期待はしながらもけっこう辛めの論評が多い。今までの米国がそう簡単に変わるものではないが、ブッシュからは大きな転換であるのだからもっと応援してもいいと私は思うのですが。
 米系の既得権益にしがみついてる人たちは別にして、一般的には”アメリカにはもうだめかもしれない”というのがけっこう広がってると思われます。同時に日本もだめかもしれない。そして自分たも大丈夫だろうかとなるのでしょうが。
 アメリカモデルは既に破綻してると言って良いのでしょう。同時に日本もかなりアメリカに突っ込んでいるので同様にかなりやばい。とはいえ日本に住んでるのですから自民党と官僚が焦土にしてしまった日本を持続可能な社会まで立て直さなければならない。日本を復興するのがこれからの世代の仕事なのでしょう。
(★★★)

【平和って何だろう】
 足立 力也
 コスタリカ専門家の著者が、平和とは何かというのをコスタリカな視点から分析している本。コスタリカというのは中米の国ですが、軍隊を持っていないということで有名な国。しかし、ご存知の通り中米は政情不安定な地域で、コスタリカが現在のかたちになるまでには紆余曲折がった。内戦があり他国の干渉もあり武装闘争もあった。武力がなければ安心できないという地域だったはずなのだが、丸腰になることにより隣国を安心させることができたのです。武力を競うのではなく、武力を持たないことにより地域の安定化を図ったのです。また、軍を持たないことによりクーデターを防ぐという意味もあります。
 ひるがえって日本はどうかと言えば、自衛隊という世界でも有数の軍隊を持っています。しかし、憲法では軍隊を持っていないことになっているのでこれを自衛隊と呼んでいます。しかし、自衛隊は憲法があるおかげで戦後他国の軍隊と交戦してないわけです。
 著者ももともとコスタリカに詳しかったわけではなく、どんな国か興味があったから彼の地へわたり暮らしてみることにより理解が深まったのです。軍隊がないことだけではなく、自然の豊かさ、産業や人々の暮らしなどコスタリカ全般について言及されており、コスタリカ入門書として好著と言えるでしょう。本著を読めばコスタリカに行ってみたくなることでしょう。
(★★★☆)

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今年のアカデミー賞

 3/7(日)にアカデミー賞が発表されます。今年から作品賞はなんと10作もノミネートされるようになったようですが、賞レースは前哨戦を見ると「アバター」か「ハートロッカー」のうちのどちらかになりそう。ゴールデングローブはアバターでしたが、その他主要な賞はハートロッカーがとっています。ハリウッドの好み的には、興行収益も新記録のアバターに作品賞をあげると思われます。私は見てないのでなんとも言えませんが、評論家受けも一般受けも良い作品なのできっと良い映画なのでしょう。
 監督賞もどっちか、ジェームズ・キャメロンかキャスリン・ビグローなんでしょう。しかし、この二人は今調べていて気がついたのですがなんと元夫婦だったんですね。キャメロンの方は4回も結婚してるみたいではあるけど。心情的には女性監督のビグローにあげたい。K-19はいい作品だったから本作もきっと良い作品なんでしょう。
 キャメロンのアバターが評論家にも受けている理由としてそのテーマがしっかりしているということがあるようです。次回作も隠れテーマとして、日本への原爆投下を扱った作品を構想しているそうです。いつできるのかわかりませんが期待しておきます。
 主演女優と男優は見てない映画ばっかなのですが、心情的にサンドラ・ブロックとモーガン・フリーマンにあげたいなと思います。助演女優はわからないけど助演男優はやはりクリストフ・ヴァルツでしょうね。
 昨年「おくりびと」が受賞した外国語映画賞はドイツの「白いリボン」の評価が高いようで。

 一方のラジー賞はトランスフォーマリベンジ、GIジョーあたりの評価が高いようです。さて、栄冠はどちらへ!

○アカデミー賞
http://www.dondetch.com/movie/academy.html

○ラジー賞
http://www.razzies.com

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