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桃色のジャンヌ・ダルク 3/27公開

 桃色ゲリラの増山麗奈さんのドキュメンタリー映画「桃色のジャンヌ・ダルク」が来年3/27に公開決定しました。まだトップページと予告編だけですが、映画のホームページもopen!

http://www.momoirojeanne.com/

 増山さんとは新宿ゴールデン街の個展を見に行ったときからの縁で、子どもたち同士も仲良しです。
 映画公開まで、ホームページも中身が充実するまでは予告編をどうぞ!

 なんてヒトゴトのように書いてるけど、ホームページは私の勤めてる会社でつくってます。私はサバ担当なので、サバ設定とドメイン設定などしただけですが。私程度のやページ作成能力ではここではお呼びでないのです。前いたハンコ会社ではとてもつくれないページだよ!
 年明けから充実させていきますのでよろしく。もちろん映画も公開したら見てくださいね。

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読書な毎日(191)

【タイタン ロックフェラー帝国を創った男 (上)(下)】 ロン・チャーナウ
 上下巻あわせて約1300ページという超大作。1代でロックフェラー帝国を築き、98才で大往生したジョン・D・ロックフェラーの伝記です。
 本著を読むまではロックフェラーと言って私の知ってることと言えば。デビッド・ロックフェラーのことであり、ビルダーバーグ会議、ユダヤ人、大金持ちという程度でした。しかし、このユダヤ人というのはどうやら当てはまらないようです。初代ロックフェラーはバプテストであり、その子孫もバプテスト。ただし、ユダヤ人ではなくてもユダヤ人を支援してきたことは確かなようです。
 驚くべきは、初代ロックフェラー(シニア)から今のデビットまで180年近くもあるのですがなんと現在のデビットはシニアの孫なのです。彼らは恐ろしく長生きで100年近くも生きるのです。これはロックフェラー帝国強さの秘訣なのかも。
 ロスチャイルドなどとは違い、ロックフェラーはたたき上げタイプの富豪です。ヨーロッパからアメリカに渡り、彼の父は”ニセ薬”を売り歩きお金を稼いでいました。ときどき家に帰ってきては、妻と子どもたちの生活費を残しまた去っていく。そんな厳しい生活の中で、ジョンは自活せねばならないと決意し、必死になって就職口を探し鉄鋼会社の帳簿係として採用されます。もともと金勘定に強かったジョンは頭角を現し、独立して商社を起こします。それがわずか20歳のころ。会社は徐々に力をつけていき、ジョンは石油の可能性に目をつけます。当時、水を汚すだけの邪魔者でしかなかった石油を精製して灯油とし、ランプに使えるようにし、これが大成功。しかし、ジョンはここに安住することなく石油の輸送のためにタンク車を発明し、パイプラインを発明し、市場を席巻。帝国を築いていくのです。ジョンは競争するより、協力した方がいいという信念を持っています。それは企業の世界で言うとトラストでありカルテルでありリベートだったりするのですが、当時は大企業というものが存在しなかったためそのような概念もなかったのです。後にこれがジャーナリストなどに批判され悪のロックフェラーのイメージが作られることになります。
 ジョン40歳の時点で既に帝国は磐石な基盤を持つようになり、以降彼はビジネス世界の一線から退き慈善家としてのロックフェラーになります。シカゴ大学をつくり、ロックフェラー医学研究所をつくり、ロックフェラー財団をつくり石油などで儲けた使い切れないほどのお金を寄付します。ジョンは金に非常に細かくちょっとでも無駄があると思うと許せません。自身の暮らしは質素で必要なもの以外は買いません。彼のポリシーはまず、神を信じることからはじまります。神にはずかしくない行いを常にする。稼いだお金は神が与えてくれたもので、私がこんなに稼げるのは神が自分にその使命を与えたからだと信じて行動しています。だから法外に稼いでいても彼の中ではそれは整合性を保っているのです。ところが彼の家族や兄弟は折り合うことができません。精神病になったり、金の魔力にとりつかれた浪費家になったりしてしまいます。ジョン自身もストレスから脱毛症になったり、胃腸を痛めたりします。お金持ちになってから、彼にはお友達というものができなくなってしまいます。なにしろ彼に近づいてくる人は親族でも、お金が欲しくて近づいてくるだけだからです。誰でも知ってるお金持ちになるというのは思った以上に大変なことなんですね。
 ジョンの後継は一人息子(姉が3人いる)のジョンジュニアだったわけですが、彼は真面目すぎで何度も心労でダウン。結局彼はシニアの仕事を継ぐことはできません。孫の代でも、ジョン3世は精神的に弱く、上院議員だった2男のネルソン、末子の五男デイヴィッドがロックフェラー家当主を継いだかたちとなっています。そのデイヴィッドもまだ元気みたいですが(^^;94才ということでそろそろロックフェラー当主も4代目になろうとしています。新しい当主はジョン3世の長男ジェイ・ロックフェラーと内定しているよう。彼も、既に72才です。しかし、生まれながらに大富豪というのも大変なものです。そして富豪であることを何代にもわたって維持するというのも大変なことです。
 ロックフェラーシニアは名声に関しては無頓着で自分の名前をできるだけ出さないように努めていました。自分の名前を通常は団体や建物につけさせなかったし、寄付も名前が出ないようにしていました。これは、名声のために自分は金を稼いで寄付しているのではなく、神の意思でやってるからということなのです。彼の後半生はこの寄付と自身が長生きすることが目的となっていきます。規則正しい生活と運動(ゴルフ)を欠かさず、食事も質素に生きるために必要なものだけを食べていました。彼は少なくとも100才まで生きるつもりだったようですが、その一歩手前の98才でいわゆる老衰で亡くなります。まさに大往生だったわけですが、彼より先に妻も子供の何人かも先に亡くなっていました。
 本著はこのシニアの100年について書いてある本なのですが、アメリカ誕生の話と言っても良いのでしょう。石油の国アメリカ、企業の国アメリカの基礎をロックフェラーがつくり、今もアメリカの基本はそのまま変わっていません。そろそろその転換の時期に来ているのかもしれませんが。
 長いので是非読んでとは言えない本ではありますが、現代を知る上で読んでおいた方がいい本でしょう。本著者は他にもモルガン家の伝記なども書いているので機会あれば読んでみようと思います。
(★★★★☆)

【1Q84 (book1)(book2)】 村上 春樹
 村上春樹の新作。出版前に内容ふせられ、それが話題となり本年ベストセラーとなった本。遅ればせながら読んでみました。ちなみに私は村上作品はあまり読んでいなく、「海辺のカフカ」と「国境の南、太陽の西」、ドキュメンタリー作品の「アンダーグラウンド」ぐらい。海辺のカフカも読んで肩透かしくらった感じがしたのですが、本作も同様。タイトルが1Q84とジョージ・オーウェルの1984を意識していると思われるタイトルでいったい何を書いているのか興味があったのですが....。
 読ませる文章は相変わらずで長いけど最後まで一気に読んでしまうのですが、内容を無理にふくらませている感じで要約すれば1冊で収まるものです。本著の中の話題としてチェーホフが出てきます。チェーホフというのは本著によると無駄な文章を書かない作家なのだそうですが、そんなら本著は対照的じゃん(^^; こと細かな説明。心理描写。忘れた人のための反復、とボーッと読んでる人でも読み違えないような工夫がされています(^^;
 以下はネタバレ。基本ストーリーは小説業界もの。そこにファンタジックな要素とサスペンスと謎が散りばめられています。1Q84とは主人公二人、青豆と天伍が入り込んでしまった1984とは異なる月が2つある世界。ジョージ・オーウェルの1984には本著内でも言及があるのですが、ほとんど関係ない感じ。ビッグブラザーではなくリトルピープルは出てくるけど(^^; 登場人物は長編のわりに少なく、人間関係の広がりもあまりなく小さな世界で物語が展開していきます。というのも、出てくるのは友人をつくらないで、家族とも縁が切れてるような人たちばかりだからです。なんでそんな人たちばっかりなの?そんな人たちがなんか頑張ってます。孤独なランナーのように。
 読んでいる途中でこれは スラムドッグ$ミリオネア=運命の恋 の物語なのかなと思ったのですが、最後で観客の期待を裏切りハシゴをはずしてくれました(^^; まあ、別にいいけど。
 ところで、今調べていて気がついたのですが、本著ってまだ続きがあるようなのです。上下ではなく、book1 book2だしね。確かに謎のままのことが多すぎるし、行方不明の小松さんさきがけの報復も何もありません。これで終わりでも私的には別にいいですが、続きが出るなら読んで見ます。なにしろ、この2冊だけでは何が訴えたくて本著が書かれてるのかよくわかりませんから。
(★★★)

【海に沈んだ対馬丸】 早乙女 愛
 対馬丸は太平洋戦争末期の1944年に沖縄から本土へ疎開する児童や家族を乗せた航海で米潜水艦に撃沈された船のこと。約1400名が犠牲となっています。本書ではその生存者を中心とした取材したものをまとめたものです。
 対馬丸の話は一応知ってはいたものの生存者がいて、しかもたいへんな境遇だったということは知りませんでした。中には10日も漂流して助かった人もいたのだそうです。なんとか漂流物からいかだをつくっても、漂流が何日も続くうちに体力の弱いものから海の中へ落ちていく。サメもよってくる。食料もありません。生き残ったのは正に奇跡のような感じなのですが、助かってみると、この事件は無かったこととされ生き残った人たちに緘口令がしかれるのです。疎開に送り出した親達は船が沈んだことは教えてもらえず、薄々感づきながらもこの事件が明らかになるのは戦争が終わってからのことでした。
 対馬丸を沈めた潜水艦ボーフィン号は今も真珠湾に飾られているのだそうです。真珠湾には行ったのですが気がつきませんでしたが。ボーフィン号は疎開船とは気がつかずに対馬丸を沈めてしまったことになっていますが、何日も船団を追跡したのちに撃沈していますので、当然わかっていて撃沈したのでしょう。それが戦争ってことなのでしょうがむごいものです。この事件を隠す日本側にも大いに問題あり。こんな日本だから米は疎開船でも躊躇はしないのです。
 著者のまとめた証言は今だ表に出ていなかったものも多いと思われます。戦後60年以上たってもまだ知られていない話はたくさんあるのです。対馬丸なら知ってると言わず是非とも読んでみてください。
(★★★★)

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