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コラムyokoze「winny無罪」

 winny裁判が高裁で逆転無罪となりました。逮捕からもう5年もたってしまっています。p2p技術は今や普通の技術となり、オープンソースの世界ではBitTorrentと呼ばれるプロトコルがデファクトスタンダードとして広く使われています。私もlinuxのインストールイメージなど大きなファイルをダウンロードする際にこれをよく使っています。今回の判決文にもありますが、p2pは違法コピーのための技術ではなく大きなファイルを効率良くダウンロードするための技術なのです。
 BitTorrentも一人のプログラマ(米国人)が開発し、メジャーとなっていきましたがこの時期はちょうどwinny作者を日本の警察が逮捕し裁判にかけている時期と重なっています。大きく広がる可能性のあったプログラムと一人のプログラマの未来を日本の警察と司法が奪ってしまったのです。

 winnyに関しての逮捕と裁判は不当であると、私はこのブログに4回書きました。この事件についての私の見解はここに書いてあり、今も変わっていませんので省略します。

04/05/10 コラムyokoze「winny 作者がなんと逮捕」
05/01/21 コラムyokze「winny2のサイトがOPEN」
06/03/20 コラムyokoze「今ごろWinny騒ぎ」
06/12/14 コラムyokoze「winny事件はいったい何だったのか」

 今回の判決文は至極まっとうな内容です。一審でどうしてこの判決が出せなかったのか。判決骨子は以下

◇著作権侵害に特化したものではなく価値中立のソフトであると認めるのが相当。
◇著作権侵害の状況について把握するのは困難。ほう助が成立するのか原判決の基準では判然としない。
◇価値中立のソフトを提供した行為について、ほう助犯の成立を認めれば、ソフトが存在し、ソフトを用いて違法行為をする者が出てくる限り、提供者は刑事上の責任を無限に問われることになる。ほう助犯として刑事責任を問うことは罪刑法定主義の見地からも慎重でなければならない。

 5年も裁判して無罪になっても作者の金子氏は何もうれしくないでしょう。ソフトウェアの世界での5年という歳月は致命的といっても良いぐらいの長い時間です。今やwinnyは歴史の1ページのソフトでしかなくなってしまっています。菅谷さん同様、本件は冤罪事件と言ってもいいので誤った逮捕と裁判をした人を裁いた方がいいのでは?
 しかし、報道の論調は今回の無罪判決に困惑しながらも、やはりwinnyには問題があり、違法コピーが蔓延していてその大きな要因はwinnyでとんでもない!とやっています。さも、違法コピーが今もwinnyのせいで蔓延しているような言い方です。今どきwinnyみたいな古典ソフト誰が使ってるの?他にもいくらでもp2pソフトあるのに。当時存在しなかったyoutubeはどうなのよ。著作権違反が山ほどあるではないか。あれだけ金子氏を悪者に仕立て上げてしまったため、報道関係者もいま更あの逮捕と裁判はおかしかったとは言えないのでしょうがね.....。

○BitTorrent
http://www.bittorrent.co.jp/index.html

○毎日新聞 ウィニー事件:控訴審判決(要旨)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091009ddm012040127000c.html

○「この5年間は裁判に勝つことが自分の仕事だった」
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091008_320324.html

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