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新最近みた映画(108)

【ワールド・トレード・センター】 オリヴァー・ストーン
 ニコラス・ケイジ、マイケル・ペーニャ。911のとき瓦礫の中から助け出された二人の警官の話を映画化したもの。ストーンだから映画の中に何らかの示唆があるかと思って見たのですが、そういうのは何もなし。単純に二人が瓦礫に埋まって助け出されるだけの話です。場面が911である必要性もなし。映画としては、むしろ退屈なものです。主人公達は現場に急行して何もしないうちに、映画開始30分で瓦礫の中へ。あとはひたすら暗闇で励ましあい、家族達は生存を信じて祈っている。
 興業的にはまあまあだったようですが、ストーンは最初からこんな映画撮るつもりだったんでしょうかね?このほぼ同時期にベトナムのソンミ村虐殺の映画を撮ろうとして寸前で断念していますが。それもあって当たり障りの内容(無難にお金をかせぐ映画)なのか?とにかく、本作はストーン的な何かを期待しても何もない映画です。
 ちなみにこの次にストーンが撮ったのは例のブッシュ映画”W”そして、チャベスのドキュメンタリー”South of the Border”と本調子が戻ってきたようで(^^;
(★★☆)

【ネバーランド】 マーク・フォースター
 ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット。あのピーターパンという劇がいかにしてうまれたかという話。劇作家ジェームズ・バリ(デップ)は新作が不評で落ち込んでいた。そんなとき、公園で4人の息子を連れた未亡人デイヴィズ夫人(ウィンスレット)と知り合う。彼らと交流するうちにバリは少年達が喜ぶ新作劇をつくろうと構想する。一方、バリは自身の妻とは疎遠になっていく。
 ピーターパンは実は子どものときには見たことがなく、最近りんどろがDVDかりてからはじめて見たのです。今見ればそれこそ、どうでもないのですが、この話は劇として1900年初頭につくられていたというのにちょっと驚きました。この時代に子ども向けのファンタジックな劇をつくるというのはかなりの冒険だったはずです。これができた裏にはこんなストーリーがあったというのが実に興味深かったです。不倫と少年の心とファンタジーを一本の映画にするというのはけっこう難しいことだったと思います。アカデミー賞にノミネートされたのも納得です。
 しかし、この時代の演劇というのは正に貴族たちの道楽に他ならず。この少年達は父がなくなりかわいそうではあるのですが、恵まれた子どもたちなのです。まあ、彼らのような余裕のある人たちがいたからピーターパンもうまれたのですが。
 ピーターパンを見たら本作も見ることおすすめしておきます。ピーターパンの世界が深まることでしょう。りんどろも本作を飽きることなく最後まで見ていました。
(★★★★)

【LOOK】 アダム・リフキン
 監視カメラの視点のみで映画をつくってしまったという意欲作でありアイディア作。コンビニやデパートの監視カメラ、学校の監視カメラ、街頭の監視カメラ、ATMの監視カメラなど私達は意識しないところでも撮られているのです。監視カメラですから基本は据ガメラで、広角なものが多いのですが、人物を特定できるようにATMで顔アップ画像などを入れて工夫しています。映画としてほとんど違和感なく見れてしまうのがすごい。
 役者は無名の人しか出ていないようです。ストーリーは当初あまり無いのかと思ってみていると、生徒と先生、間抜けなおじさんなどが繰り返し映されストーリーになっていきます。カメラに映っている登場人物は監視されているとは全く記にせず行動していますが、映画を見ている観客はすべて知っているのです(^^; 否定しようウソつこうがが監視カメラには映っているのです。
 これ見て普通はどう思うんでしょうね。カメラが撮ってるから安心って思う?カメラが多すぎて気色悪いって思う?
(★★★★☆)

【アクロス・ザ・ユニバース】 ジュリー・テイモア
 エヴァン・レイチェル・ウッド、ジム・スタージェス。ビートルズのテーマにのせたミュージカル仕立てのラブストーリー。主役はルーシーとジュード。ジュードはリバプール生まれで父を探すためにアメリカにわたる。そこでルーシーと出会う。
 映像的にものすごく凝っていて、ビートルズのプロモーションビデオのジュークボックスのような感じです。しかし、ビートルズゆえ思い入れのある人も多くこのイメージは受け入れ難い人も多いでしょうね。ストーリーはとってつけたようなものです。どっちかと言えば監督の思い入れの塊のようなものでしょうね。むしろビートルズ知らない人の方がうけるんではなかろうか。
 ビートルズは今だにリマスター版とか出て騒がれています。私はビートルズをじっくり聞いたことはないので、評論するほどではないのですが、初期の作品と中期、そして末期の作品はだいぶ曲調も歌詞もメッセージも違う感じがします。一般的には”ビートルズ”でひとくくりにしていますが、なんか違うのではないかなと思います。しかしそういった多面性を持っている故にビートルズというブランドは長生きなのでしょうが。
(★★☆)

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