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読書な毎日(183)

【ビルダーバーグ倶楽部】 ダニエル・エスチューリン
 ビルダーバーグとはロックフェラーを中心とした欧米の資産家、王族などが毎年集まって開催している会合のこと。1954年に開催された第一回の会合がオランダのビルダーバーグホテルで開催されたことによりそう呼ばれていて、今では出席者もこの会合をビルダーバーグと呼んでいるようです。著者のエスチューリンはカナダ在住のジャーナリスト。拷問死した父の遺志を継いでビルダーバーグを調べているそうです。本書はルポであるのですが、一部スパイ小説のように書いてあるところがあったり話も行ったりきたりするので少々読みにくい。
 ビルダーバーグの会合はどこで開催するか、そして何が話し合われているかについて著者は調査し、報道しています。彼は世界にビルダーバーグの存在を伝えるのに一役かっている人物で、暗殺の危機にも何度もあっています。コールマン博士と近い人のようで、コールマンの著書からの引用が目立ちます。ちなみにコールマンお得意の300人委員会はビルダーバーグの上位組織だそうです。
 ビルダーバーグは一種の懇談会のようなものです。世界の方向を決めるための会議というのはちょっとおおげさなのかもしれません。しかし、集まっているメンバーがメンバーだけに大きな影響を持つのです。米国の政治家はどちらかと言えばオブザーバー的に呼びつけられている感じです。例えば先のイラク戦争はビルダーバーグの意向には沿っていない戦争だったらしいのです。
 とは言え彼らも集まっているだけではなく世界をこうしたいという方向性を持っています。一番は現在の自分たちの地位、すなわちとびぬけた資産持った支配層の地位を守るということ。そのための手段がいろいろ話し合われています。彼は現在の地球の人口は多すぎると感じています。また、ごく一部の支配層以外は従順な奴隷であることを望んでいます。彼らの考える究極の世界は、世界統一政府のワンワールド。ビルダーバーグが支配層でその他は同じルールで縛り付け、ビルダーバーグ配下の国連軍が世界ににらみをきかせます。ビルダーバーグは米国並びに米軍は力を持ちすぎていると感じていて、米国を弱体化させようとしている。米国憲法にある、武器を持つ権利は邪魔なのです。
 具体的な話としては、ベリチップなどの体内埋め込み型の個人認識チップを世界中の人に埋め込み管理する。本著にはこのチップに関してかなりの章をさいています。チップにはパッシブ型に加え人間の体温の変化により発電して自分から電波を発信するアクティブ型のチップもある。これらチップを体に埋め込むというのはまだ一般的に抵抗があるが、このチップの利便性をメディアを使って宣伝し浸透させ、チップの入っていない人は変な人と思わせるぐらいまでにする。子どもの誘拐事件を大々的に取り上げて、子どもに埋めさせるというのも1手段。子どものときに埋めてしまえばもうチップは一生ものです(^^;
 このチップと電子マネーというのも密接に関係しています。チップで個人が認識できるのですから、ここに電子マネーの機能も結びつける。手ぶらで買い物ができるのです(^^; ビルダーバーグは現金も嫌っています。なぜなら、現金は彼らが把握できないお金だからです。電子マネーなら動きが監視できるし、電子的増やしたり減らしたり消したりと彼らが好きにできるからです(^^; そしてその電子マネーは地域通貨でない方がより良い。ユーロなんかはビルダーバーグの意向だそうだ。
 とはいえ、世界はビルダーバーグの意向通りにはなかなか進んではいません。彼らは世界を3つぐらいの経済圏にしたいと考えています。欧州地域と、アジア地域とアメリカ地域です。手始めに米国とカナダをくっつけようとしているそうだが、なかなか上手く進まない。また、欧州も欧州憲法でひとくくりにしてしまおうとしたが、フランスで否決され頓挫してしまいました。
 ビルダーバーグの思い通りにならないようにするにはどうしたら良いか。メディアの報道は鵜呑みにしない。地域を大事にし、ワンワールド的な動きには抗する。電子マネーの類は使わない。などでしょうか。そして、未だに王族がいてユダヤ人を中心とした金庫番のような人がいて彼らが世界を牛耳っているということを認識し、彼らの特権を奪うことです。
 本著は他の反体制的な本とちょっと違うことが書いてありなかなか興味深かったです。同意できないところもqりますが、一読をおすすめします。また、ちょっと不思議だったのはロックフェラーはじめ、多数のユダヤ人がビルダーバーグに参加しているというのにユダヤ人への言及が全くないこと。書くと何かまずいのかね?
(★★★★)

【電波利権】 池田 信夫
 電波業界、すなわちTVとか携帯電話とか無線などの話です。著者は元NHK。NHKとテレビ業界が既得権益として、いかに電波を安く使ってきたかということが書いてあります。NHKの内情というか権力模様についても詳しく解説してあります。
 電波業界に異変が起こったのは携帯電話が一般的になってから。携帯電話が増えるに従い携帯電話業界も多くの帯域を必要とするようになります。しかし、既にTVや無線など、使いやすい帯域の電波の多くは割り振られていて、携帯電話業界も多くの帯域をもらえません。しかも、後発の彼らには電波の使用料まで徴収されるようになります。その料金は個々の端末、すなわち消費者への負担となっています。ところがTVはどうかといえば、つい最近までは一銭も使用料を払っていませんでした。しかも、携帯電話から徴収した使用料を地デジ施設の普及のために使っているというのです。著者はそのことに怒っています。また、NHKのあり方にも怒っています。おそらくそれで著者はNHKをやめたのでしょう(^^; 新聞社もそうですが、NHKも政治部出身の人が官僚や議員とコネをつくり偉くなっていくそうです。彼らは上昇指向が強いだけで、TVはこれからどうなるべきかというビジョンはあまりない人たちのようです。著者は島会長については問題はあったがそれなりにビジョンがあったと評価していますが、その子分の海老沢大先生についてはボロクソに書いてます(^^; 現在のハイビジョン&地デジの流れをつくったのはもちろん海老沢大先生。地デジを東京、名古屋、大阪に加え地元の水戸でいち早くはじめたのも海老沢大先生の力によるものです。海老沢大先生は不祥事(ヤラセ番組と不正支出など)で辞任に追い込まれますが、横綱審議会の委員長として君臨し、今もNHKでは海老沢の息のかかった人物が要所に配置されています。
 ハイビジョン&地デジの推進は、電波利権を守るためにやっていると著者は見ています。デジタル化することにより、必要な電波帯域は減ることになります。そうなると、電波の帯域は不足していますからの返却を総務省から求められるでしょう。だから高画質の電波帯域を食うハイビジョン放送をで帯域を埋めている。他チャンネル化という手もありますが、既に多数のチャンネルをNHKはじめ既存放送局は持っているので、おそらくチャンネルを増やすことは認可されないのです。
 ハイビジョンの技術に関しては当初脚光を浴び、米国でも採用される予定でしたが反故になり、米国、欧州も違う方式でのHDTV規格となっています。つまりハイビジョンは日本だけの規格(なぜか加えてブラジルも採用しているよう)となっています。地デジに関しても今TV業界が必死にピーアールしていますが、はたしてこんな大きな投資をしてまで必要だろうか?と著者は疑問を呈しています。むしろIP通信、つまりインターネット経由で映像配信するという流れになっていくのではないだろうかとしています。ところが、今のTV業界はコンテンツがコピーされることを嫌いIP放送には消極的なのだとか。そう書いてるそばからNHKははじめましたね抜け駆けしてNHKオンデマンドなんてのを(^^; また、地方局はおそらく地デジの負担に耐えられないだろうと見ています。しかし、地デジってなんでそんなに金がかかるのでしょう。これも一種の権益でそれで金がかかるんだろうね。
 日本での地デジ移行は2012年までに完了する予定となっています。2012年にデジタルでない受像機を使っている家もたぶんけっこうあるでしょうが、そんなに混乱にはならないだろうと私は思います。TV好きの人は既に気がつかないうちに対応受像機買ってるでしょう。そうでない人は映らないなら見ないでもいいやとなるだろうし、地デジチューナーなんて今でも1万円しない値段で売ってるしね。それよりも著者の書いてるようにIP放送がより一般的になっているでしょう。youtubeとかgyaoのようにTV局じゃないところが電波を使わずに放送をはじめるのです。さて、そのとき現TV局はどうなってるだろうね。
(★★★★)

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