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新最近みた映画(105)

【闇の子供たち】 阪本 順治
 江口 洋介、宮崎 あおい、妻夫木 聡。タイで子供の臓器移植が行われているという情報の取材をする南部(江口)と与田(妻夫木)はその問題の根底に、タイの貧困問題と幼児売春があると知る。しかし、取材を進めるうちに二人は自分たちの身が危険にさらされていることを知る。
 もっとドキュメンタリーっぽい映画かと思っていたのですが、ハードな社会派サスペンスです。扱っているネタもかなり物議を醸しそうな内容で、よくぞこれだけの俳優が揃いそして日本で映画化されたものだと関心しました。おそらく地上波では放映されないんじゃやないかな。
 ここで描かれていることは、ある程度事実なのでしょう。臓器移植しないと死んでしまう子供もあるでしょうが、その提供者は必ずいるわけです。タテマエ的にはその提供者は事故などで死んだことになっていますが、抜け道があるとこういうことが起こってしまうのです。
 子供が見るにはちょっとハードな映画で、PG-12とある通り中学生以上のこども向けです。
 以下ネタバレ。最後に南部がかつて、男児の児童買春をしていたことを匂わせるシーンがあり、そして南部は自殺してしまいます。不要な設定のような気もしましたが、観客が感情移入して見ていた南部がある面では加害者であったということなのでしょう。このシーンがあったことにより、”え、なんで?”と思い作品に立ち戻ったことにより、心にとまる作品になったなと、今感想文書いていて感じます。
(★★★☆)

【さよならいつかわかること】 ジェームズ・C・ストラウス
 ジョン・キューザック。イラク戦争に派兵されていた妻が戦死したという知らせが、夫(キューザック)に届く。二人の娘(12歳と8歳)にそのことを伝えなければと思いながらも伝えられない。彼は娘たちが行きたがっていたテーマパークへと仕事を休んで3人で長距離ドライブへと出かける。
 二人は軍のブートキャンプで知り合い結婚するが、夫の方は兵士として不適正で除隊しホームセンターで働いている。妻はそのまま軍に勤め、二人の子どもが生まれる。そして、イラクへの派兵そして戦死。本作はイラク戦争がどうこうということは訴えていません。交通事故でも同じことは起こるのですが、なんのためにやってるかよくわからないイラク戦争の犠牲です。こういう場合シンディ・シーハンのように怒りがイラク戦争に向かう場合もあるのでしょうが、多くは自分の家族が戦死したことが信じられず、ただ戸惑うだけなのでしょう。
 原題は”GRACE IS GONE”。GRACEは妻の名前。さよならいつかわかること、というのは妻の死のことなんでしょうが、ちょっと説明的なタイトルだな。
 こどもに言い出せないというのはわかるけど、このオヤジはちょっとウジウジしすぎのように感じました。こういうことは、タイトルの通り!?いつかわかることなんですから親しい人ほど早く伝えなければいけません。お父さんの不可解な行動を娘たちは不審に思い、パパは”仕事クビになったのかな?”と心配してしまいます。結果的に余計な心配をかけることになるのです。
 キューザックは今までにないタイプの役柄で、やや太りぎみのオヤジ体型にしています。役者もたいへんだね。
(★★★)

【ファウンテン 永遠につづく愛】
 ダーレン・アロノフスキー
 ヒュー・ジャックマン、レイチェル・ワイズ。脳外科医のトマス(ジャックマン)の妻イザベル(ワイズ)には脳腫瘍ができて、生命の危険にある。トマスはなんとか妻を助ける新薬をつくろうと研究している。
 いきなりマヤ文明の原住民に追いかけられるジャックマンが出てきてなんだこれは前世なのか?と思ったらこのシーンはワイズが書いてる物語の話。マヤ文明と現実が交互に挿入され、更にスキンヘッドのジャックマンの夢の世界?が出てきたりもします。雰囲気もあり、映像も非常に凝っている力作ですが、一般受けは全く考えていない感じ。よくわからないところもあるのですが、それも仕方ないところ。なにしろ、主演のジャックマンも理解してないよう。メイキングでそのように語っています。というわけでストーリーや構成を追うというより感じる映画なんですね。ちょっと仕掛けのあるラブストーりーなのかなと思っていたので見てちょっとびっくり。
 監督はこの映画でレイチェル・ワイズと結婚し、その後レスラーという全然テーマの違そうな映画をとっています。プロレスラーに興味ないけどレスラーがどんな映画なのか興味出てきました。
(★★★☆)

【セレブの種】 スパイク・リー
 アンソニー・マッキー、ケリー・ワシントン、モニカ・ベルッチ。優秀なビジネスマンだったジャック(マッキー)だが上司の不正を告発したため、解雇され再就職もできなくなってしまう。そんなときかつての恋人より、レズビアンに精子を提供しないかと誘われる。
 レズビアンこぞって欲しがるセレブの種という感じの男でないので、そこでなんかリアリティが薄くなってしまいます(^^; デンゼル・ワシントンみたいな黒人なら違和感ないけど、ウィル・スミスのインチキくさいそっくりさんみたいなのではね。ここは普通に白人のイケメンで良かったのでは。その方が人種差別という面でも訴えるところがあったのではないかなと思います。
(★★☆)

【きつねと猟犬】 アート・スティーヴンス、テッド・バーマン、リチャード・リッチ
 ディスニーのアニメ作品。おばあさんに拾われ育てられた狐トッドと、近所に住む犬コッパーは幼なじみで仲良しだったのだが、コッパーは猟犬として育てられる。ところが、ちょっとした誤解がもとでコッパーはトッドを憎むようになる。
 登場人物をワンコも少なくストーリーもシンプルな、子ども向きの良質のアニメです。ディズニーアニメは嫌らしいメッセージ!?が挿入されていることがよくあるのですが、本作はそれがありません。ディズニーはこういう地味な映画もつくるんですね。
(★★★☆)

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