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読書な毎日(174)

【巨怪伝】 佐野 眞一
 1994年に出版された読売グループの創始者 正力松太郎の伝記。2段組650ページ超、辞書のような超大作です(^^; 「原発・正力・CIA」という本を読み、正力という人物に興味が出たため本書を読んでみた次第です。「原発・正力・CIA」は新書でしたので、内容も限定されていて戦後、正力晩年の”原発の父”としての側面が主に書かれていました。佐野氏の伝記はいつもそうなのですが、本書は正力の親の代から話がはじまります。また新書では詳しく書いていなかった、警察の正力、A級戦犯巣鴨プリズンの正力、についても詳細に書いてあり、新書を読んで食い足りなかった部分がほぼわかりました。ただし、新書の方では巨怪伝出版のあと、アメリカの機密文書が公開されてわかったCIAや原発との関係などの新事実が書いてありますので、正力と日本の仕組みを知る上で併読することをおすすめします。
 正力という人物は1人で4人分ぐらいの歴史をつくってしまった男だったというのがわかりました。しかし、彼が残したのはむしろ負の遺産の方が多いと思われます。富山に生まれ、学生時代は柔道に打ち込みます。東大に入った正力は成績があまり良くなかったため大蔵省などには入れず、統計局に入り、警察官僚となります。警察時代は牛込神楽坂署の署長などを勤め、米騒動の鎮圧や共産党の弾圧、関東大震災での朝鮮人虐殺の煽動、特高警察の設立などに力を発揮。最後は皇太子暗殺(後の昭和天皇)を狙った虎ノ門事件が起こった責任を取り警察を辞めますが、ここまでですでに通常の歴史上の人物一人分ぐらいの盛りだくさんな内容です(^^; ここが”特高の父”の側面(^^; そこから、当時は弱小だった読売新聞を買収し大衆迎合路線、自分たちでイベントをつくり紙面で盛り上げる自作自演的なプロパガンダ戦略でどんどん部数を伸ばします。大リーグを招聘し、巨人軍を設立。日本にプロ野球をつくります。これが”野球の父”の側面。この過程で右翼に日本刀で切りつけられ、首に重傷を負いますが、何事も無かったかのように復活します。そして戦争の時代は、戦意高揚をあおり、戦後はマスコミ人としては唯一、A級戦犯リストに載り巣鴨プリズンへと入ります。2年6ヵ月後に公職追放というかたちで釈放。これで正力の人生も終わるかと思いきや、米国や政界にはたらきかけ、公職追放は解除となり、読売テレビを設立。民放テレビの第一号となり、街頭テレビとプロレスを駆使し、日本にテレビを普及させる。これが”テレビの父”の側面。これでも正力はあきたらず、次は国会議員となり、原発をダシに総理の座を狙う。第五福竜丸の事件などもあり、原子力の反対機運も盛り上がりかけたが、原子力の平和利用を正力新聞とテレビを駆使して日本中に浸透させ、ついには原子力の火を東海村に灯す。これが”原発の父”の側面。結局は年齢による時間切れのため、彼は総理となれず。原発の父が彼の最終章となるのですが、あと20年生きていたらきっと総理の椅子まで到達していたことでしょう(^^;;;
 これだけの偉業!?ですから彼一人ですべてやったわけではなく、彼の手足として動いた人間が数多いるのですが、手柄は総どりしてしまうのが正力という人物だったようです。人としてあまり尊敬されない正力ではあったようですが、その豪腕とプロデュース能力は傑出していたようです。彼は物事の細部にはほとんど興味がありません。例えば野球のルールは最後まで知らなかったし、原発の仕組みも理解していなかったし、理解する気もなかったようです。彼は新しもの好きで興味はその事業が超ド級であるかどうか、ということだったのです。
 正力の後継となっているナベツネについても少し書いてあります。彼は原発仲間の中曽根を監視する役として正力に使われていました。中曽根は当初は正力が総理になるかもしれないと思い、子分として働いていたのですが、正力が力を失うと離れていきます。
 ナベツネは監視スパイとして送り込まれていたのですが、中曽根と仲良しとなっていました。ナベツネ新聞の代となってから中曽根の提灯記事を書いて政権をサポート。その後も読売グループはいつも政権と二人三脚なのです。この前の自民党と民主党の大連立構想というのも、手本は正力が裏で動いた55年の自由党と民主党の大連立の真似だったのでしょう。結局ナベツネという人物は正力の遺産を食っているダミー人形みたいな男なのです。けれど、ナベツネは巨怪ではないので、ああやって大連立は失敗するわけだ(^^;
 正力のつくった巨人軍は今もあるし、正力ランドも健在。正力新聞は日本一、正力テレビも日本一(^^;; 原発はこの狭い国土に55基も稼動しています。というわけでこの国のかたちをつくってしまった正力という人物を知ることは日本人にとって必須ではないかと私は思いました。日本の近現代史の教科書の併読本として、この”巨怪伝”をおすすめします(^^;
 正力にも隠し子などのスキャンダルはあるのですが、最後の方におまけのように書いてあるだけです。まあ、彼のような巨怪の歴史にとって隠し子なんてのは鼻くそみたいなものなのでしょう(^^;;
(★★★★)

【むし歯ってみがけばとまるんだヨ】 岡田 弥生
 歯科医の著者がむし歯について書いた本。著者は区の健康診断医もしていて子どもの歯を見ることが多いのだそうだ。
 むし歯は多くの人がかかったことがある病気?でしょう。私もいわゆる臼歯は全部むし歯になり詰め物がしてあります。著者によれば上手に磨けない子ども時代にほとんどの人がむし歯になってしまうのだそうだ。確かに私も子ども時代に全部やられたような気がします。そしてこれを防ぐのには親の助けがいるのだそうだ。具体的にはジュースや甘い菓子などをあまり食べさせない。そしてきちんと歯を磨く。小さいうちは磨くのを手伝う(仕上げ磨き)をしてやる。歯というのは、そう簡単にむし歯になるものではなく、長い積み重ねがむし歯を招く。甘い菓子も時々食べるぐらいなら、むし歯になることはない。一番良くないのはちょくちょく間食をすることだそうです。甘いものを食べると口の中が酸性になり、唾液で次第にそれが元に戻るそうですが、常に甘いもや食物を口にしているとずっとむし歯になりやすい環境が維持されむし歯になるそうだ。」 むし歯になりやすい場所というのは決まっていて、臼歯が一番で、一番なりにくいのは唾液の出ている前歯の下側なんだそうだ。
 また、歯というのは再石化と言って、再生する力を持っているのだそうだ。だからむし歯のなりかけは磨いていると直る。できるだけ、削らないで磨いて直そうというのが著者の主張です。しかし、これはすべての歯科医の統一見解ではなく、むし歯は削るものとしている歯医者の方が圧倒的に多いようです。
 今まで、漠然としか考えていなかった自分と歯との関係でしたが、本著を読んであらためて見直しました。今のところウチの子二人はむし歯がないので、なんとか大人になるまでむし歯にならないようにしてあげたいなと思いました。
(★★★☆)

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大いなる陰謀

 すでにこの映画(私の感想文はこちら)の公開は主要館では終わっちゃったと思うけど、面白いチャート診断があったので載せときます。私のタイプはロバートレッド・フォードの理想主義だってよ (^^;

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新最近みた映画(95)

【サンキュー・スモーキング】 ジェイソン・ライトマン
 アーロン・エッカート、マリア・ベロ、デヴィッド・ケックナー、ウィリアム・H・メイシー。タバコ業界のロビイストとして、活躍するネイラー(エッカート)が主人公。タバコ業界の環境が次第に厳しくなっている10年ぐらい前のアメリカが舞台。リベラル系のフィニスター上院議員(メイシー)はタバコにドクロマークをつける法案を通そうとしている。ネイラーは映画業界に働きかけ、タバコのイメージアップにつながる映画をつくろうとするが。
 日本ではあまり馴染みのないロビイストですが、アメリカはじめヨーロッパでも彼らが政策を大きく作用させる力を持っています。ロビイストにもいろいろいるのでしょうが、ネイラーは金さえもらえば何のロビイストにでもなるタイプの人間です。パリッとスーツを着こなし有能そうで親しみやすいが、口は実に達者です。企業は彼らロビイストを使い政治に圧力をかけますが、用なし役立たずと思えばあっさりクビを切り、問題おこれば責任押し付けてしらんぷりです。というわけでこういうタチの悪い企業を相手にするようなロビイストは金でももらわなければやってられないのでしょう。
 で、結局タバコ業界はご存知の通り衰退の一途をたどってしまうわけです。ある日を境に潮がひくようにロビイストの出番もなくなっていきます。さて、タバコ業界がだめになり、ネイラーが次に相手にした業界はどこでしょうか。正解はネタバレですが、携帯電話業界です。彼らロビイストががんばってるから、今のところ携帯電話の電磁波は人体に影響はないみたいですね(^^;;
 話題になった映画ですが、なかなかよくできた映画です。同監督の次作JUNOは米国でヒットしましたが、これも楽しみですね。
(★★★★)

【幸せのちから】 ガブリエレ・ムッチーノ
 ウィル・スミス、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス、タンディ・ニュートン。自分で仕入れた高額医療機器のセールスをするクリス(スミス)が主人公。彼には共働きの妻(ニュートン)と息子(実の息子)がいるが、妻は稼ぎの少ない夫にいつもいらついている。もっと稼ぎのいい職に転職しないと、クリスは証券会社の狭き採用枠に応募する。
 評判が高い映画だったのですが、スミスとその息子が出てるサクセスストーリーというだけで、なんの捻りもオチも、主張もない凡百な映画でした(^^; 低所得者のたいへんさを描いてるわけではなく、スミスとその息子のがんばる姿が映されているだけ。そして証券会社に入って絵に描いたような一発逆転劇(^^;; まだ、何か発明するとか、社会的に良いことをして結果的に成功したってのならいいけど、金の亡者の証券業界の中でのし上がっても美談でもなんでもない(^^; まあ、これもアメリカンドリームなんですか(^^;? 本作は実話ベースだそうですが、今頃この映画のモデルはサブプライムですって無一文になってるかもしれません(^^;
 しかし、この演技で主演男優ノミネートするようだったら世の中の7割の映画がノミネートだ(^^; というわけでウィル・スミスファン向けの映画ですが、彼はなんでそんなに人気があるんだろうね?
(★★)

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コラムyokoze「福田内閣 洞爺湖サミット危機一発」

Girara 昨年末ここで福田内閣は今後上がり目がないので、選挙をするなら今だと書きましたがその通りになってしまっています。支持率の急降下ぶりは安倍総理を上回るもの。今後もいくら選挙を先送りしようが益々悪化するだけ。
 小泉総理は”論点ずらし”の総理でした。聞いた質問に答えず自説を開陳。「自衛隊のいるところが非戦闘地帯だ」次の安倍総理は”KY”の総理でした。みんながやってほしいこと、言ってることがわかりませんでした。「美しい国日本」。
 そして現福田総理はなんでも”ヒトゴト”の総理です。”そうなんですか〜””そうなんでしょうね〜”と答えなきゃならない質問をすっトボケテ”ヒトゴト”のようです。お前は総理なんだろ!と思わず突っ込みをいれたくなるぐらい。
 こんなオトボケ総理で支持率は20%を切り、危機的な状況だというのにどうもマスコミの突っ込みも足りません。彼らもサミットまでは事を荒立てないでいいか、とでも思っているのでしょうか。サミットは7/7〜9。それが終わると夏休みで、オリンピックもはじまります。この調子だとその間はおそらく何も起こらないので、政局が動くのは秋ですかね(^^;?

「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」という映画が7/26から公開されます。サミットやってる洞爺湖に大怪獣ギララがやってくる。サミット首脳は地球を救えるか!?という映画らしい。ザ・ニュース・ペーパーの面々がキャスティングされています。ということで小泉とか安部とか石破とか福田は彼らが演じるのです。そうか、この映画のために福田内閣は解散しないんだ(^^;;
 風刺の効いた映画になりそうですが、この映画はお子様向きなのでしょうか(^^;?
 映画は北海道だけは先行でサミット前の7/5から上映する予定だそう。なんで全国で7/5にしないんじゃ!

○洞爺湖サミットに大怪獣現る! 地球を救うのは歴代総理たち?
http://www.cinemacafe.net/news/cgi/report/2008/01/3250/

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コラムyokoze「オリバー・ストーンが描くブッシュ」

 オリバーストーンが"W."というタイトルの、ブッシュの伝記映画を製作中です。Wというのは現ブッシュのミドルネームのW(Walker)なんでしょうね。現大統領のブッシュを演じるのはジョシュ・ブローリン。ノーカントリーなどに出て売れ始めているようだけど、脇役専門みたいな地味な俳優。ローラを「40歳の童貞男」のエリザベス・バンクスが演じ、ブレアやライス、ラムズもパパブッシュも出るようだ(^^;; ブッシュの青年時代そしてアル中を克服し、大統領になって悪者フセインをやっつけるまでのサクセスストーリー(^^;?
この映画をストーンは大統領選にぶつけて公開(10/17)するつもりのようですが、すごいことやるね!

 ちなみに、ストーンがB・ウィリス主演で撮ろうとしていたベトナム戦争のソンミ虐殺事件を扱った「ピンクヴィル」の方は配給のユナイテッド・アーティストが製作中止の決定をしてしまっていたそうだ。今だ米国はベトナム戦争とも向き合えないんですね。

○ストーン監督のブッシュ大統領伝記、大統領選の3週間前に公開
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2390578/2922772

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コラムyokoze「カンヌ映画祭とマイケル・ムーアの新作」

 5/14-25までカンヌ映画祭が開催されています。昨年は河瀬直美監督の「殯の森」がグランプリとりましたっけね。夏休みにはカンヌにも一家で行ったっけね。ビーンもカンヌに行ったっけね(^^;
 今年のコンペは実力派豪華監督陣が名を連ねています。「スウィート ヒアアフター」のアトム・エゴヤン、「ナイロビの蜂」フェルナンド・メイレレス、「エリンブロコビッチ」のスティーヴン・ソダーバーグ、「長江哀歌(エレジー)」のジャ・ジャンクー、「モーターサイクル・ダイアリーズ」のウォルター・サレス、「マルコビッチの穴」のチャーリー・カウフマン、そして大御所のヴィム・ヴェンダース、ダルデンヌ兄弟、クリント・イーストウッドなど。3年分ぐらいの豪華なメンバーです。というわけで、今年は日本人監督は入る隙がなかったようで(^^;
 話題になると思われるのは、ナイロビの蜂で評価がうなぎのぼりのブラジル人監督メイレレスの新作「ブラインドネス」。ジュリアン・ムーアが主演で木村佳乃とかもオマケで出てるみたいで、日本でも話題となるのでしょう。そして、最近オーシャンズなんたらばっかり撮ってるソダーバーグの新作、チェ・ゲバラをデルトロが演じる「CHE」も注目です。この映画はテレンス・マリックが撮ろうとしていたのですが、彼は20年に1本ぐらいしか撮らない監督なので、ソダバーグにお鉢がまわってきたようだ(^^;
 今年の傾向としては、メキシコ南米系の香りのする映画が多くなってる気がします。

 カンヌ映画祭は審査員の好みが賞の行方を大きく左右しますが、今年の審査委員長はショーン・ペン。ペンも審査委員長するような大御所になったんだね。ペンの好みからして、上記にはいない若手の無名監督がパルムドールになるんではないかなと私は思う。

○カンヌ映画祭特集(varietyjapan)
http://www.varietyjapan.com/features/cannes2008/index.html

 昨年は「sicko」をカンヌで上映し話題となったマイケル・ムーアが今年もカンヌに行っています。しかし、彼の監督作があるわけではなく次回作のスポンサーと配給先の交渉に行ってるようだ。次回作は仮題で”While America Slept”。2009年の中ごろに全米で公開予定。
 華氏911の続編をつくる!とムーアはブッシュが再選してしまった4年前に言ってました。けれど、本作はその流れを組むけど続編ではないそうです。もっと大きな世界の中のアメリカの問題で、アメリカ人が寝てる間に世界はとんでもないことになっているということを訴える作品のようだ。おそらく環境問題や、格差貧困問題、グローバリゼーションの害をいつものムーア調でわかりやすく訴える映画となるのでしょう。
 確かに今更、死に体になったブッシュの映画つくっても何の問題提起にならないので、華氏911の続編つくってもしょうがないですね。ムーアの機を見るセンスというのはさすがです。来年のカンヌはまたムーアの映画で大騒ぎになるのでしょう。
 日本にも国民のことを”寝ててくれればいい”と言った総理がいましたが、アメリカ人も日本人もそろそろ起きないととんでもないことになっちゃうよ。

○Cannes '08: Michael Moore's new movie: 'Dangerous'
http://www.michaelmoore.com/words/mikeinthenews/index.php?id=11511

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新最近みた映画(94)

【あんにょん・サヨナラ】 キム・テイル
 日韓合作のドキュメンタリー。韓国人の李熙子(イ・ヒジャ)さんの父親は第二次大戦で日本兵として中国で戦死した。その後90年代に入ってから、遺族の知らぬ間に靖国神社に合祀されていたことがわかる。イさんは合祀の取り下げを靖国神社に訴える。
 靖国の問題はいろいろありますが、本作で扱っているのは遺族の知らないうちに勝手に合祀されていたのをやめてくれ、という問題です。特に、日本人でもないのに日本の神社に祀られている中国、韓国、台湾の人たちの遺族の思いは強く、再三靖国に申し入れているようですが、靖国側は”一度祀った魂は分けられない”という主張でこれを頑として聞き入れません。遺族の思いは変わることはないので、靖国側が対応しなければいつまでも解決しない問題です。今、話題の映画「靖国」でも同じ申し入れをする場面を撮っていて、イさんもあちらに登場しています。
 カメラはイさんを追って日本、韓国、中国をまわります。というわけで映画はイさんから見た靖国の一面なわけです。
 本作は映画を撮るためにイさんを旅行させてるようなところがあります。まあ、これもいいんでしょうが、もう少しいろんな人をとりあげても良かったんではないかなと思います。
 本作はタイトルだけでは内容がまったくわかりませんが、もし「靖国」とつけていたらきっと本作も大騒ぎとなったのでしょう(^^;;
(★★★☆)

【デイズ・オブ・グローリー】 ラシッド・ブシャール
 ジャメル・ドゥブーズ、サミー・ナセリ、ロシュディ・ゼム、サミ・ブアジラ。第二次大戦中のフランス軍として戦ったアルジェリア人。彼らはいつも最前線の過酷な環境で戦っているがフランス人のようにはなかなか昇級しない。
 実際の戦局では大きな貢献をしながら歴史のページからは見えなくなってしまっていたアルジェリア兵にスポットをあてた映画と言って良いのでしょう。俳優もアルジェリア系で揃えています。
 この当時アルジェリアはフランスの植民地だったわけですが、フランスから独立しようとしたためアルジェリア人の軍人恩給は打ち切られてしまっっていた。それはなんとずっと続いていて、この映画が公開されることによって再開されたのだそうだ。本作はフランスで大ヒットしたそうなのですが、映画の力というものを感じます。そんなわけでフランスにとって重要な映画だったわけですがなんと本作は日本では未公開に終わってしまいました(^^;; 確かに遠い国の話で有名俳優も出てなければ、地味でスペクタクルもない映画ですがどこかで公開してほしかったなと思います。
(★★★☆)

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新最近みた映画(93)

【ハリウッドランド】 アレン・コールター
 エイドリアン・ブロディ、ダイアン・レイン、ベン・アフレック。1950年代のハリウッドは映画全盛時代であった。そんな中やや落ち目となっていたジョージ・リーブス(アフレック)にTVでスーパーマン出演のオファーが来る。迷った末リーブスは出演することにする。スーパーマンは大ヒットとなり、リーブスも子どもたちのヒーローとなるのだが、彼は1959年に自宅で自殺してしまうのだった。その自殺に疑問を持った彼の母親は探偵シモ(ブロディ)を雇う。
 シモが捜査をすすめるうちに、スーパーマンの実像と彼の苦悩が浮かび上がってきます。またリーブスはMGMの社長夫人(レイン)と不倫関係にもあった。評価の高かった映画ですが、アカデミー賞では無視されてしまいました(^^; やはり映画業界の裏側まで描いてるからなんでしょうか。本作撮ってるスタジオはミッキーのブエナビスタですか。ブエナビスタらしくない映画ですが、彼らがこんな映画撮る気になったのは他スタジオの話だからなんでしょう(^^;;
 ベンアフの好演が話題となりましたが、エイドリアン・ブロディが映画を引っ張っています。戦場のピアニストでいきなりアカデミー主演男優とった彼でしたが、もともと実力ある俳優だったんだなと感じました。
 監督のアレン・コールターは知らないなと思ったらTV出身で本作が初の映画。スーパーマンの悲哀を描ききれたのもTV出身の監督だったからというとこもあるかもね。
(★★★★☆)

【奥さまは魔女】 ノーラ・エフロン
 ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン。落ち目の俳優ジャック(フェレル)はTVで奥さまは魔女のリメイクをつくり人気復活させようとしている。そして相手役のサマンサに新人のイザベル(キッドマン)を抜擢する。おや!?基本設定が前記したハリウッドランドと似てるぞ(^^;
 最近私はウィル・フェレル ファンになったので本作を見た次第です。公開当時は本作自体が奥さまは魔女のリメイクかと思っていたのですが、リメイクをつくる過程の映画業界モノの作品でした。主役もキッドマンの方かと思ってたらフェレルが大活躍の映画でした。この当時、既に彼は米国では人気あったのね。
 ウィル・フェレルは期待通りの面白さでキッドマンもきれいだけど、何かちょっと足りない感じの映画でした。まあ、楽屋オチ映画だからこんなもんか(^^;;
(★★☆)

【カルラのリスト】 マルセル・シュプバッハ
 旧ユーゴ民族紛争の戦争犯罪者を裁く目的で設立された旧ユーゴ国際刑事法廷(ICTY)に検事として働くスイス人、カルラ・デル・ポンテを追ったドキュメンタリー。
 戦争犯罪者は大物であればあるほど、政治力を持っているため第三国で匿われていて捕まえることができません。それを燻り出すにはどうしたら良いかと言えば政治家やマスコミに働きかけ世論を盛り上げるしかないのです。というわけで、検事であるけどタフネゴシエイターでありマスコミあしらいも上手でなければならないのです。そして彼らには命の危険もあるわけです。ちょっとやそっとではできない仕事で、世の中にはたいへんなことを引き受ける人がいるものなのだなと関心しました。
 映画自体はカルラの後をカメラが追っている感じで登場人物少なく、動きに乏しいのでありますが、彼女のような人がいるから世界の秩序は保たれるのですから社会的意義は非常に高い作品です。
(★★★☆)

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新最近みた映画(92)

【パンズ・ラビリンス】 ギレルモ・デル・トロ
 イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ。メキシコ、スペイン、アメリカ合作。フランコ政権下のスペイン。レジスタンス掃討作戦のため、山間部にビダル将軍は隊を率いて駐留している。少女オフィリア(バケロ)の父は内戦で亡くなり母はビダル将軍と再婚。臨月の母とオフィリアを将軍はその山間部に呼び寄せる。
 母はあまり語らない女性で戦時下では権力のある男に頼るしかないと思っています。一方そこで働くメルセデス(ベルドゥ)は対照的な信念を持った強い女性です。ビダル将軍は冷酷非常なナルシストで自分以外の人ははゴミとしか思っていません。本好きのオフィリアは8歳ぐらいで将軍にも母にも馴染めず、空想の世界に浸っていきます。
 評価の高いファンタジーとの前評判だったですが、ファンタジー映画というより「麦の穂を揺らす風」に近いレジスタンス映画で、お子様やファンタジー好きが見るにはハードな作品でした(^^; しかし、人間がよく描かれていて評価が高いのも納得ではありました。映像的も独創的でハリウッドらしくないのが良いです。
 本作で評価が高まった監督ですが、次回作にも期待します。
(★★★★)

【フランシスコの2人の息子】 ブレノ・シウヴェイラ
 アンジェロ・アントニオ、ジラ・パエス。ブラジル映画。音楽好きのフランシスコは息子のうちの上の二人に、アコーディオンとギターを買って音楽を演奏させる。近所の人からはフランシスコはおかしくなったと噂されたのであったが....。
 本作は実話に基づいています。フランシスコの息子はブラジルでは誰でもが知ってるゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノという有名なミュージシャンなのです。二人の息子というタイトルなので息子は二人かと思ったら子沢山家庭でそのうちの二人ということでした。最初は音痴で楽器も全くひけなかった息子たちは、見よう見真似で芸人たちの音楽を拾得していきます。ちなみにお父さんも音楽好きだけど楽器は全くひけません。そんな彼らが波乱万丈のうちに有名ミュージシャンになっていくサクセスストーリーです。
 本作はブラジルで歴代1位の興収となったそうなのですが、確かにそれだけの魅力をもった映画です。なかなか芽が出ず、長〜い苦難を乗り越え成功を勝ち取る様は感動的です。
(★★★★)

【ザ・シンプソンズ MOVIE】 デヴィッド・シルヴァーマン
 シンプソンズが映画になりました。吹き替えに所ジョージや和田アキコを使い、大ブーイングが起きましたがDVD版にはオリジナルの吹き替えも入っています。
 ホーマーが肉になりそうになっていた豚を救い!?家で飼うようになる。豚をかわいがるホーマー。リサには環境問題を語れるボーフレンドができる。そんな折、彼らの住む地域にあるスプリングフィールド湖の汚染がひどくなってくる。
 以下ネタバレ含みます。スプリングフィールド湖の汚染の、最後の一押しをホーマーが捨てたブタの糞が押し、スプリングフィールド一帯が汚染された隔離地域とされて軍により封鎖されてしまいます。スプリングフィールド内では、その隔離の責任をホーマーが負わされ、皆に縛り首にされそうになります。
 かなり深読みしますが、やはりこの汚染の原因はやはり原発による放射能汚染なのです。理由1、バーンズ社長の原発の排水が湖に流れ込んでいる。理由2、ブタの糞ではバイオハザードは起こらないし、隔離する必要もない。理由3、湖に入ったリスが1000個の目を持つ奇形となる。これは放射能汚染によるものと示唆されている。理由4、バーンズ社長の出演の仕方が何か不自然(出演シーンがカットされてるのではないか(^^;?)。
 シンプソンズの映画が公開するというので、日本での公開前に海外のサイトなどを見て情報収集していたところ、放射能汚染によりスプリングフィールドは隔離される。と書いているところがありました。実際映画を見たところ、ブタの糞で汚染がピークを超え隔離されているように見えるのですが、これはホーマーを悪者にして真実を隠しているとも見えるのです(^^;;
 そういう深読みをしないでも楽しめるシニカルな娯楽作になっています。ディズニーから不都合な真実まで様々なパロディも入っていて面白いですが、TV版に比べて毒がちょっと弱いかなという気がしました。
(★★★★)

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「靖国」見ました

 あの靖国が5/3から東京圏ではシネアミューズで上映しています。私は上映中止が決まる前から見たいなと思っていたのではありますが、この騒動で”これは見なくてはいけない”に変わっていました。彩は既に試写で見てしまったので、私もいつか見に行かねばと機会をうかがっていました。月初で忙しいかなと思ったら、GWボケで私の勤める会社はまったりしている。これはチャンスと思い5/8(木)に午後半休で見にいくことにしました。

 昼食食べて13:40の回を見ようと13:00ごろ渋谷シネアミューズに着。行列できてるかなと思ったら映画館は静かなもので、警察の黒塗りワゴンと警官が立ってる以外は特に変わったことなし(この劇場は整理券方式だったのだ)。しかし、中に入って表示を見てびっくり。ナナナント13:10 13:40の回はもちろん、その次の15:50の回も満席だ。シネアミューズは2つの劇場使って1日に8回も上映してるというのにこの状態。1劇場は130席しかないのであれだけ話題になってれば平日でもこうなるのは当然か.....まあ、見れるだけよしとしよう。16:20の回を購入したけど、映画1本分の時間がまるまる空いてしまった。というわけで、なんか見るものないかなと近くのチケット屋を物色。ル・シネマの”ジェイン・オースティンの読書会”がちょうどよい時間なのでこれにする。
 ”ジェイン・オースティンの読書会”感想文はこちら

 見るつもりなくて見た映画だけどなかなか良かった。映画に満足してもう家に帰ってもいい気分になっていたが、きょうのメインイベントはこれからだ!

 シネアミューズのロビーに16:00ごろ入る。既にロビーは満室状態。何度かこの劇場にきたことあるけど、こんなのははじめて。映画が終わったわけでもないのに男トイレに人が並んでいる。ロビーの中には警備をしているらしいダークスーツの目つきの悪いケーサツらしき人もいる。しかし、ロビーの客層が普通の映画と全然違う。意外なことに、靖国に参拝してそうな感じの人たちが半分近くもいる(^^;; 戦争体験のありそうなおじいさん、ヤンキー風やネトウヨ風にガマオ風(ガマオというのはプリキュアに出てくる文句ばかり言ってるフリーター)。そして市民活動家っぽい人もけっこういる。はやりもの好きのヤジウマ風お姉ちゃんグループやカップルもちょっとはいるが、9割が男性客。映画オタ風はあまりいない。さきほど見た、”ジェイン・オースティンの読書会”とは別世界(^^;; そして、ロビーには不思議な緊張感がみなぎっている。屠殺場送りの直前みたいな雰囲気だ。

 劇場に入り、前から二列目に座る。1列目は関係者席という紙が貼ってある。はて、誰が見にくるのかなと思ったのだが結局ここには誰も座らず。つまり、前一列は上映妨害する人が来ないようにつくった緩衝地帯だったのだ。スクリーン前の両通路にもダークスーツの人(これもケーサツか)が座り前に出れないようにブロック。スクリーン脇にも警備員が一人腰を下ろしている。なんと厳重な警備体制だ。
 私の右隣は大学生ぐらいのモンチッチ風女の子二人のグループ。まわりが気になるらしく終始キョロキョロして後ろを振り返ったりして落ち着きない。左隣は尻ポケにR25をねじ込んだ巨大なガマオがドサッと座った。席から体がはみ出ている(^^; 彼は息も荒くアップルジュースを飲みながら歯軋りをしている。異様な雰囲気の中映画ははじまった....。
 でこちらの感想文もこちら

 というわけで、映画は良かったけど。なにを騒いでいたんだろう?というのが正直なところ。空気だけで圧力かけてしまうという状況はあの「バッシング」という映画でも同じだったな。やはりネーミングというのはいろんな意味で重要なんだな(^^;

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新最近みた映画(91)

【TOKKO -特攻-】 リサ・モリモト
 第二次大戦末期の日本で行われた特攻作戦の生き残り4人を中心にしたドキュメンタリー。日系二世アメリカ人の監督モリモトは自分の祖父が特攻隊員だったという事実を知りショックを受ける。モリモトはそれまで特攻隊員というのは狂信的な軍人が行っていた作戦と思っていた。モリモトの祖父は既に亡くなっていたが特攻隊に興味を持ち本作を撮ったそうです。
 特攻の生き残りということは4人とも特攻しなかったということです。一人は二度出撃したが、二度とも機体が故障します。二人は同じ機体に乗っていたのですが、特攻の前に空中戦になり機体はボロボロ戦意もうせて帰還した。もう一人は訓練中に終戦を迎えたということです。特攻について私も知らないことが多かったです。特攻作戦はフィリピンのレイテ沖戦で航空機が少ないために窮余の策として行われたスポット作戦だったようですが、この自爆攻撃の効果が大きく、戦意高揚にも役立ったため以後、正規作戦に位置づけられ、特攻作戦というのが陸海空すべてで行われるようになってしまうのです。特攻隊員は志願制ということになっているそうですが、実はそれは形だけで実態は順番に指名され特攻していったようです。
 本作では4人の元特攻隊員が証言していますが、うち一人だけが天皇の戦争責任に言及します。もっと早く戦争をやめていれば、あんなに死ななかったのに。他の3人は戦争はもうしてはいけないとは言うけれど、特攻作戦の問題点やその責任については言及しません。戦後60年以上たってもこうなんですね。
 また、本作では特攻された側の船に乗っていた元米兵の証言も入っています。
捨て身で突っ込んでくるカミカゼの恐怖が伝わってきます。今でも夢に見るそうです。DVDでは彼らが日本に渡り、本作に登場した特攻隊員に会うという後日談が入っています。この企画は米兵側から持ちかけられ実現したようですが、彼らの方が気持ちの整理をつけるために会いたかったということのようです。
 俺たちだって特攻作戦を命じられればやっていたと米兵が言います。軍隊とはそういうものなのですから、自爆攻撃を指示するというのは軍隊にとって本来禁じ手なのです。それをやってしまった日本軍というのはやはり異常な軍隊で、トムの映画じゃないけど日本軍はLIONS FOR LUMBS だったということなのです。
 これほど各人の本音に近い証言を引き出せたのは監督が日系の女性だったというのが大きいと思います。もちろん監督の力量もかなりのものですので、今後の作品に期待します。
(★★★★☆)

【許されざるもの】 ユン・ジョンビン
 ハ・ジョンウ、ソ・ジャンウォン、ユン・ジョンビン。韓国の徴兵制度の話。除隊間近のユ・テジョン(ハ・ジョンウ)の隊に新兵としてソ・ジャンウォン(イ・スンヨン)が入る。彼は時に反抗的な態度を見せ、隊になかなか馴染めない。ジャンウォンが一等兵になったころ、隊に新兵ホ・ジフン(ユン・ジョンビン)が入ってくる。
 本作はまず第一に軍隊組織のくだらなさを描いています。一つでも階級が上ならそれが上官で何があっても従わなければならない。意見もできない。そんな環境で中学生レベルのいじめが行われています。スリッパを持ってこさせたり、書いてる手紙を横から奪ったり。やってることはたいしたことではないのですが、普通の大人の世界ではありえない屈辱です。それ故、ジャンウォンは軍隊組織を憎み、自分が改革してやるんだと意気込んでいます。ところがそのジャンウォンも映画を見ているうちに、クソ真面目でKYな実にうざい男だということがわかってきます。現実世界にはたまにこういう人いますが、映画の主役にはまずなり得ないタイプでそこがこの映画斬新です(^^;;
 本作は軍隊を扱っている映画ですが、勇ましい訓練シーンは1場面もありません。宿舎や休憩所でだべってるシーン。休暇でウロウロしてるシーンばかりです。訓練なんてのは体育の授業みたいなもので、軍隊の本質とはこっちであるというのが監督は言いたかったのでしょうね。
 こんな境遇に2年もいたら人間はどうなってしまうのでしょう。韓国は徴兵制があるから男がしっかりしてる、なんて言ってる人がいますがどうでしょうかね(^^; 日本にはとりあえず徴兵制がなくて良かったね。
(★★★☆)

【ふたりはプリキュア Splash Star チクタク危機一髪!】 志水 淳児
 プリキュアの3シーズン目で映画も第三弾。世界制服を狙うサーロインが世界の時間を止めてしまう。時間を取り戻すためにサーロインをやっつけろ。
 プリキュアシリーズでも本シーズンは人気が低かったそうで、それを反映してか映画もまったりしています。他作に比較して戦闘シーンは少なくウジウジしゃべってる場面が多い。本作のTVシリーズは見ていないのですが、前シーズンと設定やキャラクターが似すぎていたため新鮮さが無くなってしまったのではなかろうかと思います。そしておそらくこれを反省し、主役を5人にし年齢構成も変えて、大ヒットとなっているプリキュア5シリーズが誕生することになったのでしょう。
 というわけで低人気も納得の元気のないプリキュアシリーズです。
(★☆)

【クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!】 ムトウユージ
 クレしんの劇場版第15弾。宇宙人が地球に落としてしまった爆弾が愛犬シロの尻にくっついてしまいさあ大変。その爆弾を狙って様々な人が追いかけてくる。
 TV版も見たことは無かったのですが、思った以上に下品ですね(^^; ストーリー的にも平凡で無理して長尺の映画にしている感じです。こんな映画が15弾も続いているのが脅威です(^^;; TV版はこれだけ流行ってるのだからもうちょっと出来は良いのでしょうが、クレしん映画はもう見る気はしないですね。
(★☆)

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脱Windows計画(10)

 先日、ubuntuが8.04 Hardy Helonにバージョンアップしました。このバージョンはLTS(Long-Term Support)と言ってデスクトップ版は3年の長期サポートをするバージョンです。というわけで、ubuntuとしても気合の入ったバージョン。ということで早速バージョンを上げることにしました。
 今までは、1週間以上様子をみた上で上げていたのですが、今回は休日がその直後だったのでリリース数日後にバージョンアップボタンを押してしまいました。これがつまづきのはじまりだったのかもしれません(^^;;

 やはりアップデートサイトは混んでいたらしく、なかなかダウンロード終わらず、ダウンロード中に2度もフリーズしてしまいました(^^;(後にこれについては日本のパッケージ配布サーバの不具合だったとわかりました) アップデート中のフリーズですからこれはヤバイかもとも思ったのですが、ブッチンと切ってリブートしたら途中からまた再開。事なきを得たのかなと思ったのですが、アップデート後に再起動したら、またまた、無線LANにつながらなくなりました。そして今回はおまけに有線LANにもつながらず(^^; 更に、sudoコマンド(ubuntuにおけるroot権限)がきかなくなっている!これは困ったーーー!有線もインターネットにつながらないので、もう1台のサブショボPCを使いインターネットで調べる。そうすると、私と同じように8.04に上げたらsudoコマンドが使えなくなっている人が世界中にいる。ので、解決法はすぐに見つかった。ネットワークの設定のところに勝手にドメイン名が入っているのが原因だった。これを消し、127.0.1.1 からドメイン名部分を消したら、sudoコマンドが使えるようになり、有線lanの方もつながるようになる。無線の方は今まで使っていた、ndiswrapperが動かない。というわけでアンインストールする。関連の設定ファイルも修正する。一方、前のバージョンでは動かなかった”制限つきドライバの管理”という画面が開き、b43-fwcutterが動きそうに見えたのでこれをダウンロードし、適用。そしたら今まで駄目だったfwcutter であっさりとつながりました。けれど、現状でも私の何かの設定の問題かもしれませんが、固定IPにすると何故かつながらない。DHCPならつながりそれで特に問題ないのではあるけど、なんかスッキリしない。
 しかし、なんでネットワークの設定を勝手に変更し、ドメイン名なんか入れちゃうんでしょうね。ubuntuの意図がわかりません(^^;? それにネットワークの設定とsudoが関連してるというのも思想が理解できないな。linuxとはそういうものなのか?

 ここに行くまで三日、時間にしては延べで5時間ぐらいでしょうか、毎回簡単にはいきませんね(^^; というわけで、まだまだ一般人にはなかなかすすめられないlinux。けれども、おそらく今回のバージョンはクリーンインストールしていれば特段の設定をしなくてもfwcutterが適用されて、難なくbcm43であっても無線LANにつながっていたことでしょう。というわけで一応進化はしているのです(^^;;

 さて、プロダクト自体は、まあとりたてて変わったことはないのですが、firefox3のbeta5が早くも入っています。firefox3はメモリ使用量少なくて速いとの前評判ですが、確かに動きが軽快のような気がする。
 私の環境では特に関係ないのですが、今回のバージョンの目玉としてlinux用のパーテーションを作らずwindowsにインストールするだけでubuntuが使えるようになったそうです。これはVMではなく、マシン起動時にwindowsかubuntuを選択することになります。これにより、linuxの敷居が一気に低くなったと言えます。なにしろ、面倒なパーテーション操作をせずにインストールすれば動くようになるのですから!

 次のバージョンアップは秋ですが、次回こそは何もなく上がってくれよ(^^;;

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コラムyokoze「六ヶ所で衰弱死した白鳥は放射性物質が原因では(^^;?」

 十和田湖で鳥インフルで白鳥が死んだと先日大騒ぎしていました。続けて、六ヶ所の尾駮沼でも白鳥が衰弱していて死んだのでこれも鳥インフルか調べているというニュースが入った。六ヶ所の尾駮沼とはあの再処理工場が建っているところではないか。これは鳥インフルではなくプルトニウムなどの放射性物質が原因だろと思ったら案の定”鳥インフルではなかった”という小さな記事が配信されていた。けれどなんでその白鳥が死んだという原因については何も書いてなかったのだ(^^;;

○十和田湖畔を合同調査
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20080502-OYT8T00008.htm

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検出されず

 県は1日、六ヶ所村で衰弱した状態で保護され、その後に死んだオオハクチョウ1羽を検査した結果、鳥インフルエンザウイルスは検出されなかったと発表した。県によると、このオオハクチョウは同村尾駮地区で4月23日に保護されたが、27日に死んだもので、北里大学獣医学部が検査を実施。こう門から採取した検体を鶏卵に接種して観察したが異変は見られず、ウイルスは確認されなかった。
(2008年5月2日 読売新聞)
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