« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »

読書な毎日(164)

【暴かれた[闇の支配者]の正体】 ベンジャミン・フルフォード
 感想文書くの遅れてしまいましたが、フルフォードの近著。いつものフルフォード調の本ですが、本著は日本から世界まで幅広くについて書いてあります。暴かれた[闇の支配者]とは、”石油産業=軍事産業=金融資本を掌握している人”のことだそうです。
 他著で読んでいる情報もたくあるのですが、本著を読んで知った新情報をいくつかピックアップします。FRB(連邦準備銀行)はよくニュースに出てきますがドル紙幣を発行しているアメリカの銀行。ここはなんと知らなかったのですが、民間企業で自分たちの都合のよいように紙幣をすっている!さすがなんでも民営化のアメリカだ(^^;;
 今は辞めてしまって権力もなくなってしまったので叩いても面白くないですが、あの安倍首相は地元の山口でヤクザに火炎瓶を自宅に投げ込まれていた。テロは許せない!と叫びそうな安倍氏ですが、この事件を必死にもみ消そうとした。なぜなら、安倍総理の払いがしょぼかったから彼らは火炎瓶を投げ込んだという恥ずかしい理由だから(^^;
 世界は5つのメディアに支配されている、1)ニューズ・コーポレーション(タイムズ、フォックス系)。2)タイム・ワーナー(ニューラインシネマ、CNNなど)。3)バイアコム(CBS、MTV、パラマウント、ドリームワークス)。4)ディズニー(ABC、ブエナビスタ、タッチストーン、ミラマックス、ピクサー)。5)NBCユニバーサル(GE)。これに加え6)ソニーピクチャーズ(コロンビア、トライスター、MGM)も入ると思いますが、分類するとほぼこの6種類になっちゃうんですね。
 手鏡逮捕の植草氏はりそな問題を追っていたために狙い撃ちされた。
 他にもいろいろ書いてありましたが、フルフォードの本は他では得られない情報が載ってるので読んでおくべきです。
(★★★★)

【だきしめてスローラブ―ゆるやかにしなやかに男と女の性と愛】 辻 信一、三砂 ちづる
 スローライフの辻氏と疫学者の三砂氏の対談本。昨今、日本人からいわゆる身体性がなくなってきているということを指摘し、それを取り戻そうと本著では訴えています。三砂 ちづる氏は「オニババ化する女たち」という本を書いています。彼女の発言はこの本に沿った内容のようで、女性の身体性とは女性の性を生かして女性らしくし、子どもを産むのは良いことだと言ってます。彼女の主張に反発する女性がけっこういるようです。産まない自由もあるし、女らしくするなんてのは現代的ではないというがその理由のようです。しかし本著の著者が言ってるのは安倍元首相の言ってるような家父長的な復古主義ではなく、むしろ欧米的な夫婦対等主義というのがよく読めばわかるのですがね。よく読みもしないででギャーギャー怒ってる人こそ正に鬼ババと言ってよいでしょう。確かに、日本は欧米のように社会も夫も理解が足りないことは間違いないですが。
 辻氏は本書ではどちらかと言えば聞き役なのですが、若いころのエピソードなども載っていてなかなか面白かったです。
(★★★☆)

【痛憤の現場を歩く】 鎌田慧
 週刊金曜日に隔週連載されている同タイトル ルポの単行本化。冤罪被害者、奴隷化している労働者、企業や学校による言論統制などいわゆる社会的弱者をについて丹念に取材しています。本著は著者の真骨頂と言っても良いかもしれません。しかし、隔週でこれだけのレベルのルポが書けるというのはすごいです。
 本書には何ケースが冤罪事件がとりあげられていますが、構造はどれも同じ。警察の決めつけ捜査で自白を強要され証拠があってもなくても強引に有罪に持ち込むのです。そして彼ら冤罪被害者が晴れて無罪になるのは真犯人が登場したときなのです(^^; 日本ではいったい毎年何人の冤罪被害者が誕生しているのでしょうか。
 「自動車絶望工場」の著者が書く生産現場の現在は悲惨です。昔と変わらないというよりか、近年は昔に戻ってしまっているんでしょうね。規制緩和の美名のもとに労働者の権利はどんどん取り上げられ、結果として労働者は奴隷化していっています。
 日の丸君が代による思想統制もここ最近顕著になってきています。この点学校と関わりないとあまり気にならないのですが、学校の先生そして生徒たちにはかなりのプレッシャーがかかっているようです。安倍総理はやめちゃったけど、これが戦後レジームからの脱却なんでしょうね(^^;
 本著の続編も発売中です。
(★★★★☆)

【告発!サイクル機構の「四〇リットル均一化注文」】
 望月 彰
 東海村JCO臨界事故を検証した本。望月氏は知人で”1バッチしばり”の話をいつもしているのですが、今ひとつ何を問題としているのか今まで釈然としなかったのですが、本著を読んでようやく理解できました。
 問題としているのは、サイクル機構の”注文”に問題があったということです。契約書には不思議なことに、注文の量が書いておらず、濃度もある濃度以下という不思議な契約書なのですが、40リットルを1ロットとして決められた濃度範囲内で納品するという暗黙の了解になっていたのです。この40リットルを1ロットとして納品させることに無理があったというのが著者の主張です。
 通常、安全基準は限界値の1/6ぐらいに設定されているそうです。今回臨界に達してしまった溶液に関しては6.5リットルでこれが著者の言う1バッチしばりです。6.5リットルで溶液をつくっていれば絶対に臨界にはならないのです。しかし、このときは40リットルという注文が出ていたためそれをいっぺんに作ろうとし、臨界に達したということです。だから40リットル均一化注文を出した方にも責任があるということ。しかし、サイクル機構側はどうつくろうがつくる方の勝手で自分たちに責任はないというスタンスです。
 臨界事故は沈殿槽をつかい一度に40リットルつくろうとしたために起こりました。これ以前はどうやってつくっていたかというと、小分けにしてつくったり(クロスブレンディング)、貯塔と言われる別の溶液をつくる装置を使ってつくっていました。しかし、どのつくりかたも問題があったり、手間がかかったりで、この事故につながるやり方にたどりついたのです。ということはこのやり方を誰が発案したかということになりますが、これは死人に口なしということで(^^; 被曝死した作業員たちが思いついて、上司にも報告せずに勝手にやったということになっています。しかし、これは真実なのか?
 私が想定できるストーリーは3つ。1)は上司からこのやり方にしてみい、と指示されそれ通りやったら事故が起きた。2)上司にこのやり方を提案し、承認の上でやった。3)現場が勝手にやった。一番ありそうなのは1)です。時間と手間がかかるので、上司あるいは注文元が考えたやり方に変えた。3)はないことはないのでしょうが、危険物質ですし問題が発覚したとき面倒なので現場の独断でこんなことはしません。2)も上司が決めたやり方を変えることになるのでまずないでしょう。
 とにもかくにも危険な物質を扱っているという意識欠如と、知識の少ない人が適当にやってることによって起きた事故と言ってよいでしょう。この事故は結局いつものように作業者個人の責任にしてフタをしようとしていますが、こういう後始末の仕方していると同じ事故は何度でも起こります。
 ちなみに事故が起きたとき大騒ぎしていた”バケツで作業していた”というのは本質ではありません。掃除用のバケツを使っていたわけではなく、溶解用のバケツで通常の作業で使うもの。バケツが問題ではなく、臨界に達するほど混ぜたというのが問題なのです。しかし、今もバケツを使っていたのが問題と記憶している人が多いのは、作業者責任にするための意図的なリークだったのです。
(★★★)

【子どもたちの8月15日】 岩波新書編集部
 戦後60年を期に発行された本。各方面の著名人、文化人などが8/15の敗戦時にどういう状況にあり何を思ったかというのをまとめた本。永六輔、扇千景、筑紫哲也、中村敦夫、皇后美智子など年代は幅がありますが30名程度が書いています。
 それぞれ興味深いエピソードですが、彼らにとにかく共通しているのはモノがなくお腹がすいていたという記憶です。つまり一億総空腹だったということですね。その記憶こそ戦後60年日本が戦争をしなかった1つの理由かもしれません。しかし、そういう記憶を持った人が一線から退き”美しい国にっぽん”などという空疎なスローガンを掲げる人が重要ポストにつきはじめています。非常に危うい感じですが、同じ過ちを繰り返さないためにこういった記憶を伝えていくことが必要なんだなと思います。
(★★★☆)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「自民党の視点はどうなのよ」

 小沢の辞任表明ばかり騒がれているが、自民党はどうなのだろう。小沢が動く前から大連立の可能性がなんちゃらとしつこく政府広報のNHKでやっていたので、自民党筋は相当に大連立に乗り気だったはずだ。大連立=大政翼ということだが、なぜ自民党がこうしたかったかと言えば選挙に勝つ自信が全くないからだ。

 国民生活はますます逼迫しているから、何もできない福田政権の支持率はどんどん下がっていく。選挙を後にずらせばずらすほど、自民党の負け具合は大きくなっていく。かと言って今選挙することもできず自民党が出した結論が大政翼だったということだ。つまり自民党も相当行き詰まっているということだ。

 だが、大連立は結局ご破算となり、小沢の辞任表明のおまけまでついてしまった。小沢の辞任表明は実に不可解だが、きっと自民党やアメリカに弱みがあるのだろう。自身の政治生命が残り少ないという切迫感もあり、安易な方に流れてしまったのか。私は自分で辞めると言ったのだから、小沢はやめさせた方が良かったと思う。国民はなぜ民主党を選んだかと言えば、小沢が良かったのではなく自民党が嫌だったからだ。自民党に擦り寄るような人が党首であるというのはやはり良くない。とはいえ、小沢の残留は決まってしまったようだから、この件はこれで終いとする。

 さて、今後である。結局振り出しに戻り、ねじれ状態も対決姿勢も変わりないので法案がなかなか通らない状態は変わりない。自民党とすれば選挙をするなら、小沢辞任ショックの余波が残っている今がチャンスだ。しかし、これまでの様子からすると福田は当面何もしないのだろう。そうしているうちに、スキャンダルが与党や官僚などから飛び出し、国民生活は更に逼迫し福田の支持率も早晩に30%を切り20%に迫るだろう。その時期はおそらく洞爺湖サミットより前だ。ここが1つの山。次の山はブッシュがやめ米民主党の政権が誕生するタイミングだ。

 とにかく小沢がやめようがなんだろうが、福田自民党政権が死に体であることに変わりありません。傷が深くならないうちに解散総選挙をし、政界再編した方が国民のためになるし、自分たちだってダメージが少ないのにね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新最近みた映画(81)

【バッシング】 小林 政広
 占部房子、田中隆三、大塚寧々。NGO活動中に中東で人質事件に巻き込まれ帰国した有子(占部)であったが自宅に帰ると世間の冷たい目が待っていた。この映画はイラク人質事件から監督が着想を得てつくったフィクションでカンヌのコンペにも選ばれた作品ですが、バッシングをテーマにしているということであやうくお倉入りとなるところだった映画です。このこと自体日本という国を象徴していると言っていいかもしれません(^^;
 イラク人質事件をベースにしていますが、日本では常に起こる危険のある事象です。事件が起きマスコミ主導で世論が形成されバッシングがはじまる。つい最近でも時津風親方とか守屋次官なんかがそうですね(^^;; 彼らの場合はある程度の権力者ですが、なんの権力もない一般の女性でも容赦なくバッシングするのが最近の傾向です。
 本作は北海道の苫小牧に住む有子が主人公で、お父さんと後妻と暮らしています。どこにでもある広漠とした地方都市。ホコリっぽく薄暗い職場、プロボックスに乗って現れる作業服の彼氏、などディテールの表現が妙にリアルな感じがしました。ここに描かれている有子は高遠さんとは別人ですが、有子とそれを取り巻く環境は正に現代日本の姿です。カンヌのコンペに選出されたのも納得の映画ですね。
 監督はこの次作(近日公開)として「愛の予感」という映画をとり、これではなんと、監督・脚本・主演となっています。同作はロカルノ映画祭でグランプリをとりましたが、どんな映画か楽しみです。
(★★★★)

【エルミタージュ幻想】
 アレクサンドル・ソクーロフ
 セルゲイ・ドレイデン。ロシアのエルミタージュ美術館ロケでなんと1カットで撮ったという映画。ステディカムを使い流れるように美術館を巡ります。この映画は美術館の調度品を紹介するだけという映画ではなく、美術館とその時代背景を案内人とともに巡るという構成になっています。1カットと知らないで見るともしかしたら、1カットであることに気がつかないかもしれません。私は本作を1カットと知った上で見てしまったのですが、もし知らないで見ていたらその印象はかなり違っただろうなと思います。
 1カットであることばかり書きたくはないのですが、よくこんな映画が撮れたなと感心してしまいます。おそらく今後も1カット映画を撮る監督はあらわれないでしょう。
 なぜ監督はこの映画を撮ったのかというのは、メイキングで監督が語っているのですが、ロシアに対する愛なんです。90分で流れるようにロシア300年が過ぎていきます。ロシアの歴史をほとんど知らないので、見ていてもよくわからないのが残念なのですが。もともと美術館というのは歴史を凝縮している場所なんだなと改めて気がつきました。この映画をみてエルミタージュ美術館を訪れる人が増えてくれるとうれしい、と監督は語っていましたが私も同美術館に行ってみたくなりました。
(★★★☆)

【ハービー/機械じかけのキューピッド】 アンジェラ・ロビンソン
 リンジー・ローハン、マット・ディロン、ジャスティン・ロング。レーサー一家に生まれ、自身もレーサーになりたいマギー(ローハン)が主人公。彼女はスクラップ寸前のフォルクスワーゲンを整備してハービーと名づける。その車は天性?のレーサーだった。
 1970年代にラブバッグというこの映画の前身となるシリーズがあって、そこに出てくるハービーがスクラップ寸前だったという設定らしい。本作はアイドルのリンジーを主演に迎え、ディロンがライバルレーサーとして登場するコメディタッチの楽しい映画になっています。ワーゲンがインディカーでトップ争いするなんてありえない話ではあるのですが、シマウマが競走馬と競走する「レーシング・ストライプ」を彷彿とさせ楽しかったです。ディロンがいい味出していて良かった。
 リンジーはこの後アル中になったりなんだりでスキャンダル女優になってしまいましたが、最近は落ち着いてきたようで。彼女が演技してるのはじめて見たけど、そんなカワイコちゃんという感じではなく、落ち着いた女優だなという印象でした。引き続き話題作に出てるようですので、今後に期待しときます。
(★★★)

【輝く夜明けに向かって】 フィリップ・ノイス
 ティム・ロビンス、デレク・ルーク。アパルトヘイトが行われていた80年代の南アフリカが舞台。反政府組織の英雄だった実在の人物パトリック・チャムーソを描いた映画。
 チャームソは石油精製所で働き比較的恵まれた生活を送っていた。政治にもあまり興味の無かった彼だが、テロの容疑者として疑われる。捜査官フォス(ロビンス)の執拗な捜査のため、逆に反政府活動に身を投じるようになる。
 フォスは家庭ではよき父であり夫なのですが、仕事となると非常に冷酷です。これは差別意識のなせることなんでしょうが、これだから変な法律ができると恐ろしい。彼のようなタイプの人間は仕事に忠実で決まりがすべてですから、それがおかしな法律だと思わないのです。
 しかし、80年代まで南アはこんなひどい国だったんですよね。それがワールドカップが開催できるようにまでなりました。指導者が変われば国はあっという間に変わるのです。
 本作は、表紙やチラシはアクション映画みたいに見えますが、やや冗長なところもある地味めの社会派人間ドラマです。
(★★★☆)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラム「給油はだめで空自はいいの!?」

 テロ特措法は期限切れとなり、政府が必死になって継続しようとしていた給油活動は休止となった。”日本は感謝されていた”と福田総理は残念そうに言っていたが、用途も問わず無料で油を配っていれば誰だって感謝するだろう。ちなみに日本が一番たくさん油をあげていたのは、軍事独裁で核保有国だけど米国と仲良しのムシャラフのパキスタン。
 今回の報道で実に不思議なのは、空自がイラクで活動していることを誰も取り上げないこと。国際的に評判の悪いイラク戦争に日本の船が給油した油が使われているかが争点になっていたようだが、空自はイラクのど真ん中で米兵を今も運んでいる。こちらは"イラク復興支援特措法"を根拠にしているのだが2007年3月に2年間延長済みであるため全く取り上げられない。これに対し民主党は”イラク復興支援特別措置法廃止法案”を提出しているのだが、これまた全く報道されていない。今回のテロ特措法だって、もし参院で与党有利ならほとんど報道されずに誰も気がつかないうちに、与党の賛成多数でシュポーンと延長されていたことだろう。
 その一方で参院では、民主党など野党の賛成多数で年金流用禁止法案が可決した。これは年金を年金以外に使ってはいけないという実に当たり前の法案だ。こっちの方が庶民にはずっと興味があるずなのだが、報道はほとんどされない。委員会で可決したとき自民党の議員が”数の力で押し切られた”と憮然とした表情で語っていたのは実に印象的だった(^^;;

 ところで話はとぶけど、神楽坂駅近くの矢来町の旧金成さんのあった場所の駐車場にやたら報道陣が集まってるのでもしや、と思ったらやはりあのゴルファー元次官のお家がその近くにあったのです。以前からここいらには黒塗りの車がよく止まっていたので悪い人...じゃなくて偉い人が住んでるだろうなとは思っていたのですが。しかし、あの報道陣というのはくさいう○こに群がる便所虫みたいですね(^^;;

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年10月 | トップページ | 2007年12月 »