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読書な毎日(163)

【ディーゼル車公害】 川名 英之
 ディーゼル自動車が都市の大気汚染の主因となり、喘息、肺がんなどの呼吸器系疾患や花粉症などのアレルギー性鼻炎の原因となっていることを日本含め世界で発表されている研究結果をもとに告発している本です。2001年1月の出版ですので、ちょっと前の本です。これだけ私たちの生活と関係が深いというのに、大気汚染と自動車の排ガスの関係について書いた本は非常に少ないです。つまり、日本は車優位社会ってことなんでしょう。先に読んで感想文を書いた「安全な空気を取り戻すために」は元行政側の人が書いた本ですので、婉曲的な表現が多いのですが、本著は自身も花粉症に悩まされるジャーナリストが書いた本ですので辛辣です。
 1980年代末には世界的にディーゼル車の排気ガスに多く含まれる粒子状物質(SPM)の有害性が明らかとなり、欧米はこれを規制するようになっています。最近では不妊症や少精子にも影響があるという研究結果も出ています。ところが、日本ではSPMに関しては長らく放置されようやく規制がされるようになったのは1993年のことです。ところがそれ以上にトラックを中心としたディーゼル車が増加していて、ほとんどこの規制は大気汚染の改善には役にたちませんでした。この間日本人の死因のトップは喫煙率が下がっているのに胃がんから肺がんに変わり、喘息児童の数は2倍となってしまったのです。これは国の無策が招いた結果と言って良いでしょう。無策どころか軽油はガソリンと比較して1リットルあたりで約20円も税金が安いので、むしろこちらを使うことを推奨しているようなものとも言えます。軽油が安いのは産業優先からの観点に他なりません。
 石原都知事が"ディーゼル車NO"を打ち出したのが、1999年8月。規制が開始されたのが2003年10月ですので、本著はその間の期間に出されたことになります。本著によるとこの当時はディーゼル車のSPM除去フィルターだけでなく、ロードプライシングも同時にやろうとしていたようです。内容はかなり具体的で、ETCを利用しようとしています。そう言えば慎太郎は2003年の都知事選のときはロードプライシングを公約にあげていたぞ。それがいつの間にか消えてしまいました。
 ”ディーゼル車NO”は導入から4年がたつわけですが、東京の空気ってきれいになりまいたかね(^^;?確かにやらないよりかはマシなんでしょうが、根本的な解決からはほど遠い状態ではないでしょうか。慎太郎の頭はオリンピックでいっぱいで、ロードプライシングは忘れてしまったみたいです。慎太郎の8年で意味のあった政策はディーゼル車NOぐらいなんですから、最後に”ロードプライシング”でしめてほしいものです。
 なぜディーゼル車ばかりと思うかもしれませんが、ディーゼル車はSPMに関してはガソリン車のなんと30倍近くも出るのだそうです。NOx、SOxに関しても数倍出てしまいこれはエンジンと軽油の性質上避けられないのです。この本を読んで以来私にはディーゼル車が毒ガスを撒き散らす悪魔の車に見えるようになってしまいました(^^;; しかし、あたらためて道路を見るとそのディーゼル車の多さに愕然とします。業務用で使っている車両はほとんどがディーゼル車。ちなみに見分け方はエンジン音です。ポコポコ言ってるエンジンはディーゼルです。そして更に驚いたのはほとんどのディーゼル車両には慎太郎マークが貼ってないことです。貼ってあるのは20台に1台ぐらいではなかろうか。様々な除外、緩和措置がとられているので、まじめに慎太郎規制を守ってる車はかなりの少数派ってことなんでしょう。どうりでりんどろが喘息になるわけだ....。
(★★★★)

【エイズ教育のこれから―龍平から子どもたちに伝えたいこと】
 川田 龍平
 日本における性・エイズ教育について書かれた本。世界の特に先進国と言われる国ではエイズは減る傾向にあるのだが日本だけは徐々に増えているそうです。これは日本ではエイズが”一般的ではないもの”として扱われているからで、故に対処法も正しい知識も持っていない。学校でも全く教えない。こうした無策が感染を広げています。
 私もあまり認識していなかったのですが、HIV陽性であることと、エイズを発症することは別のことなのです。HIVが進行し免疫不全を起こした状態がAIDSです。AIDSを発症してしまうと、かなりの確率で死に至るのですが、HIV陽性の状態では薬で抑えていれば大丈夫なのだそうです。川田氏もこのHIV陽性の状態でありAIDSではありません。
 また、誤解が多いのがHIVの感染力についてです。HIVウイルスは弱いウイルスで空気中に出るとすぐに死んでしまうそうです。他人に感染するのは通常、性交ぐらいのものでこれはコンドームで防げます。そのあたりも日本ではよく知られていず、故に今だにHIV患者は差別を受けるという状態にあるそうです。
 本著の出たあと、川田氏は参議院選挙に出馬し見事当選をはたしました。彼の場合は厚生労働省と薬メーカーの不作為により広がってしまった薬害によるHIV感染者です。彼が出馬した大きな要因はもちろんこのことです。同じような構造は今も変わらず、つい最近のタミフルにしろ年金にしろ役人の不作為と天下りの構図が原因となっています。これを正そうとの出馬であり当選だったわけです。なかなか一人でやっていくのは難しいでしょうが彼には期待しています。
(★★★☆)

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脱Windows計画(9)

 Ubuntuの新バージョン7.10Gutsy Gibbonがリリースされました。6.06 Dapper Drakeから6.10に上げたときは無線LANで苦戦したのですが、6.10→7.06 Feisty Fawnのときは何もせずにアップグレード完了。だったので、今回も大丈夫だろうと思っていたのですが、7.10にバージョン上げたとたんにまたリンクランプが消えてしまいました。今回はndiswrapperは削除されていないようだったのですが、いい加減bcm43xxもndiswrapperなしでも動くんではなかろうか、と思い一旦ndiswrapperを削除。リブートするもやっぱりつながらない。

 これはFeisty Fawnで苦労した脱Windows計画(7)のときの手順をもう一度やってみるべきだろう、と思い同じ手順、rmmodしてmodproveしたところつながりました。ちなみにこの私が苦戦している現象は私のacerPCに内蔵している無線LANチップbcm43xx特有のもののようです。もう1台のノート用に買った PLANEX GW-NS54CW はndiswrapperなど使わず何もせずとも自動認識しています(もちろん対応してそうなことを下調べした上で買ってますが)。

 けれど、今回の場合は6.10のときとも症状が違い、リブートするとリンクランプが点かず毎回”脱Windows計画(7)”に書いたコマンドを打ち込まないとランプが点かない。これでは面倒だというわけでさらに調べたところ、自動に読み込まれるbcm43xxのドライバが悪さをし、これとndiswrapperがぶつかってるようなのだ。というわけで、bcm43xxを /etc/modoprobe.d/blacklist に blacklist bcm43xx を加え、最初からbcm43xxを読み込まないようにする。更に /etc/modules に ndiswrapper を加え,ndiswrapperを強制的に読み込ませるようにする。これで、ついに正常化しました。今までも、リブートするとランプ点滅するがリンクせず、一度ハイバネートすると以降はつながるという変な状態だったのですが、これはbcm43xxのドライバとndiswrapperがぶつかりながら、偶然にうまくいっていただけだったのです。今回はbcm43xx悪さをするブラックリストに登録し、 ndiswrapperをmodulesに記述し強制的に読ますことによってリブートしようがハイバネートしようが必ずつながるようになりました。今後はバージョン上げても関係ないでしょう。

 ちなみに後で調べていてわかったのですが、今回の新機能として”制限付きドライバの管理”というのがありました。これはうたい文句として”Broadcomのチップセットを搭載した無線LANカードや、ノートパソコンによく見られるWinmodemを使うのに必要なファームウェアもわずか三クリックで取得・インストールできます(何らかの他の方法でインターネットに接続する必要はあります)。”とあり、私のマシンの場合もそういえばこのアイコンが登場したのですが、クリックしても何も起こりませんでした。全然だめじゃん(^^;;逆にこの機能が入ったことによりndiswrapperと相性が悪くなったのです。

 というわけで何が書きたかったというと、1つは私の備忘録です。もう1つはバージョン重ねてるubuntuだけど今だこういうことが起こるんだよってことです。しかし、bcm43xxで世界中で苦戦してるというのに、いつまでも対応ドライバが出てこないってのはどういうことなのかね?

 新バージョンはまだあまりいじっていないのですが、微妙なところで使いやすくなってます。今回のバージョンは使わないだろうけど流行の3Dデスクトップ効果というのも装備されています。また、プリンタも自動認識するようになったようなのでプリンタつないでみようか...。

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フランス雑感(2)

 ちょっと間空いてしまいましたが引き続き

○交通
最近のヨーロッパと言うと低床の路面電車LRTが中心となっているところが多いですが、フランスはこの点では遅れています(パリにも一応あるが街はずれ)。パリの交通は東京ほどではないですが、車中心という感じで太い幹線道路は車がゴーゴー走っています。しかし、小型の車が多く、二人乗りのsmartもたくさん走っています。
 公共交通としては地下鉄なのですが、これは日本並みにわかりづらく地下通路がくねくねとしています。張り巡らせてはあるのでどこへでも行けますが。子ども連れだと日本と違って(^^;誰かがすぐに席を譲ってくれます。値段は全区間共通ですが2ユーロとけっこう高いです。
 最近のトピックとしては街角レンタル自転車がはじまりました。基本料金は1ユーロとお手軽で、観光客にもけっこう使われている感じですが、オランダのように自転車用道路の整備が十分ではないので、走りやすいわけではありません。しかし興味深い試みであることは確かです。子連れでなければ乗ってみたかった。
 タクシーはあまり走っていなく駅とかホテルで乗る感じ。ほんのちょっと乗っただけでも20ユーロぐらいかかってしまいます。休日はより値段が高くなります。日本よりタクシーが高い国ってはじめてだ(^^;;
 都市間は鉄道で結ばれています。料金は安くて、スピードも速いのでこれは便利です。検札はけっこういい加減な感じで、駅員はキップをほとんど見ていません。

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読書な毎日(162)

【プリンセス・マサコ 完訳 菊の玉座の囚われ人】 ベン・ヒルズ
 講談社が出版直前になって出版をとりやめた本をこのたび第三書館が出しました。本書はオーストラリアのジャーナリストが、雅子妃を中心に書いた皇室ルポ。著者の奥さんは日本人で本著の翻訳もしています。
 本著はかなりの力作で、皇室を中心にかなり幅広く取材しています。著者には皇室に対する変な遠慮というものがないので、実に率直に書かれています。けれど、皇室に対し失礼なわけではありません。
 本著がなぜ出版できなかったかというのはやはり宮内庁の圧力に他ならないでしょう。そのことは同時に出版された野田 峯雄氏の著書を読めば明らかです。宮内庁とその周辺の貴族の残党のような人たちは皇室に寄生して生きていると言っても過言ではないかもしれません。彼らの実態が暴かれてしまったから本著は出版できなかったというわけです。
 王族を残している国は世界にいくつか残っていますが、日本のようなカタチで残っているのはかなり特異です。自由がなく、まさにオリに入れられた天然記念物のような扱い。どこに行くにもおつきのものがついてきて、身の回りの世話さえ自由にできません。
 雅子さんもそうですが、なんとかわいそうな日本の皇室の人たち!涙なくしては読めない悲劇です。彼らは今の地位を望んでいるわけではないでしょう。今まで私はあまり皇室に興味は無かったのですが本著を読み、彼らを助け出してあげたいと思うようになりました。それをするにはやはり”宮内庁解体!”でしょう。しかし、著者によればそれはかなり難しいことのようです。
 本著を変に批判している人たちもいるようですが、宮内庁の職員でもないのになんで本著が嫌なのでしょう?皇室が今のままでいいわけがないではないですか!
(★★★★☆)

【「プリンセス・マサコ」の真実―“検閲”された雅子妃情報の謎】
 野田 峯雄
 本著は主に、原著の「プリンセス・マサコ」から結局は出版中止となった講談社版からどこが削除されたり改竄されようとしていたかということを書いている本です。周辺取材が物足りないのではありますが、宮内庁!?がどこを嫌がったかというのが実によくわかります。彼らは削除だけでなく、明らかに主旨と異なる改竄もしています。講談社版は出版されないで良かったなと逆に私は思いました。
 出版中止の理由を講談社は”著者との信頼関係が築けなくなったから”としていますが、こんな跡形もなく変えられたら誰だって出したいなんて思わないでしょう。しかし、今回の事件もメディアの弱腰ぶりが発揮された事件と言ってよいでしょう。講談社は官僚の圧力に屈したのです。
 しかし、宮内庁+外務省はナニサマだと思っているのでしょう。1ジャーナリストの書いた本をとりあげてなんとオーストラリア政府に抗議しているのです。本著にはその抗議文がのっていますが、なんと恥ずかしい政府なんでしょうね。こういう人たちがマサコさんを鬱に追い込み日本を硬直化させているのです。しかし、日本の官僚制度を解体するにはどうしたらいいんでしょうね。
 本著は「プリンセス・マサコとあわせて一応目を通しておくべきなのですが、780円程度でいい本ではあります。
(★★★)

【官僚とメディア】 魚住 昭
 官僚に主導されメディアが踊る様を、実際にあった事件、耐震強度偽装問題,ライブドア問題,NHK番組改編問題、タウンミーティングなどを紐解きその構造を明らかにしていきます。メディアの世界にいた著者が書いた内容ですので実に説得力があります。
しかし、メディアは操られるというよりある意味、官僚と共存関係にあります。現在のメディアの人というのは高給取りのいわゆる勝ち組で、彼らは今の地位をおびやかすようなこと、即ち官僚や有力者との間に波風をたてるようなことはしないのです。記者クラブ制度に安穏とし、主にそこから出る情報を加工してニュースをつくっています。彼らが恐れるのは”特オチ”と言われる”みんながのせてるのにうちだけ載せてないじゃん!”という記事です。だから日本のマスコミは横並びなんですね(^^;
 本書はもっと話題となり多くの人に読んでもらいたいのですが、メディアの痛いところをついてますので、マスコミ媒体ではとりあげられないのでしょうね。魚住さんのようなフリージャーナリストをもっと応援したいです。
(★★★★)

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新最近みた映画(80)

【俺たちフィギュアスケーター】  ウィル・スペック、ジョシュ・ゴードン
 ウィル・フェレル、ジョン・ヘダー。男子フィギアスケートで第一人者だった二人であったが表彰台上で乱闘し、スケート界から追放されてしまう。そんな彼らが数年後に再開し、男子ペアで復活するというコメディ映画。フェレルは男臭いパワースケーターで、ヘダーは繊細な天才肌スケーターという設定。ヘダーはあのバス男(ナポレオンダイナマイト)のオタク少年の俳優です。ウィル・フェレルは今まであまり意識していなかったのですが、アメリカで人気があるのも納得の存在感。ヘダーはけっこう気になる俳優なのですが、今後も活躍してほしいです。
 くだらなくて面白い映画でしたが、なんとこの映画は全米NO1を2週続けたそうです。それほどの映画とは思えなかったのですがね(^^;; ちなみに日本では98%ぐらいの可能性で未公開でしょう(^^;
>>追記:この作文を書いた後にこの映画、日本での公開(12月)がななな〜んと決まりました(^^; 単館ではあるみたいだけど。思ったより日本にはウィル・フェレル ファンが多いってこと(^^;?
(★★★☆)

【スパイダーマン3】
サム・ライミ
 トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、トーマス・ヘイデン・チャーチ。スパイダーマンの3作目。2はちょっとスパイダーマンがスーパーマンすぎたのですが、今回はやや軌道修正しています。敵はサンドマンと言ってサイドウェイのトーマス・ヘイデン・チャーチがやってます。これが哀愁漂っていてなかなかよい。ダンストは相変わらずの○スっぷりですが、マグワイアが原点戻ってあまりいけてないキャラなのでいいんでしょうね。
 まあ、とにかく平凡な映画だと思うのですが制作費がものすごくかかってるんですよね。どこら変にお金が掛かってるのかよくわからんですがやはり俳優代が高騰してるってことなんでしょうか。とにかく、サム・ライミはこういう大作からは早く足洗って別の映画とってほしいです。
(★★☆)

【シュレック3】 クリス・ミラー
 声の出演マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス。ドリームワークスのドル箱CGアニメ映画第3弾。緑の怪物?シュレックがファンタジックな世界で活躍します。ヒット作なので一応見ておこうと思ってはいたのですが、1、2は見ていないで本作がこのシリーズ初見です。
 CGの特徴としては人間をアニメちっくにせず、リアルな人間で描いています。技術の進歩は認めますが、やはり人間やるなら本物の人間のがずっといいですね。ストーリーは平凡で子ども向きです。まあ、カリブの海賊レベルではありますが(^^;
 というわけで、だいたい予想通りの映画で今後も続編つくるみたいですが、本シリーズを今後見ることはないでしょう(^^;
P.S.
 フランス旅行の際に泊まったカンヌのホテルで、りんどろがシュレックの耳(ヘアバンド)とカップをもらいました。まさかカンヌでこんなのもらえると思わなかった(^^;;
(★★)

【Love and Other Disasters】 アレック・ケシシアン
 ブリタニー・マーフィー、マシュー・レイズ、サンチアゴ・カブレラ。舞台は現代のロンドン、ヴォーグ誌に勤めるジャック(マーフィー)はゲイのパオロ(レイズ)とルームシェアしている。そのパオロが彼女のボーイフレンドに恋するという三角関係のラブコメディ。
 場面毎に違う服装して出てくるマーフィーの7変化が見所の映画。三角関係にゲイが入ってるというのが変わり種。マーフィーが主役なんだろうけどどっちつかずでラブストーリーの見所としてはゲイとノンケの男の関係なのかな。本作も95%ぐらいの可能性で日本では未公開に終わるでしょう。
(★★★)

【Premonition】 メンナン・ヤポ
 サンドラ・ブロック、ジュリアン・マクマホン。交通事故でだんなを亡くした妻(ブロック)がある日目覚めるとだんなが生きている。これは夢なのだろうか...? サスペンス映画で一応仕掛けありだけど、思わせぶりなわりになんか盛り上がらない。サンドラ・ブロックを配役しただけで終わっている感じで、何がやりたい映画なのかよくわかりません(^^;;
 だんなの俳優は妙に安っぽいけど、一応最近売れ始めてるようだ。ブロックが出てるけどつまんないので、未公開可能性は80%ぐらいかな。しかし、サンドラ・ブロックは駄作出演率が妙に高い気がする(^^;;
(★★)

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読書な毎日(161)

【安全な空気を取り戻すために?目に見えない排ガス汚染の恐ろしさ】 菱田 一雄、嵯峨井 勝
 日本の大気汚染の歴史的経緯、大気汚染が喘息、気管支炎などの呼吸器系疾患の原因になっていることと、その仕組について書いてある本。りんどろが喘息になってしまったので、その原因として大気汚染があやしいと思い、探したところこのブックレットを見つけました。
 日本の大気汚染対策としては1970-80年代にSOx(硫黄酸化物)に対する対策がすすみました。これによって確かにスモッグがなくなったのですが、以降大気汚染に関して日本では新しい対策がとられることはありませんでした。ところが呼吸器系疾患の患者は減るどころか近年増加しているのです。この原因物質として考えられたのが、排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)やSPM(粒子状物質)でした。これらについては1970年代当時からほとんど減っていませんでした。これらは近年まで、呼吸器系疾患の原因物質としてあまり重要視されていなかったのですが、特にSPMの方が大きな影響を及ぼすということがわかってきました。SPMはガソリン車からも出るのですが、主な排出原因はディーゼル車。日本ではそれまで、ディーゼル車は産業優先の観点から、燃料費の税金が優遇される一方、その排出ガスは野放しに近い状態でした。確かに黒煙を吹き上げるような車はいなくなったのではありますが、目に見えないNOxやSPMに関してはザルのような状態。
 SPMは主に炭素からできるものですが、様々な汚染物質を吸着している発ガン性物質でもあります。特にディーゼル車から出るSPMをDEPと言います。DEPは軽油を燃やす限り出てしまうもので、ディーゼルエンジンにとってはある意味宿命のようなものですが、フィルターをつけることにより軽減はできます。NOxは物が高温で燃焼すると出てしまうもので、高温で燃焼させなければならないディーゼルエンジンではこれも宿命的に出てしまうものです。
 DEPは喘息を発症させ悪化させることがわかっています。バクテリアなどなら、抗体に攻撃され死んで排出されますが、DEPのような化学物質はどんどん蓄積されていきます。これを排除しようとがんばるために喘息などを発症します。またDEPは発がん性物質でもあるため肺がん等の原因物質ともなります。花粉などと比較してはるかに小さい粒子なので、肺の深いところにまで入ってしまいます。NOxは気道を傷つけ、喘息を悪化させます。また、NOxは酸性雨の原因物質でもあります。杉花粉症も喘息と同じようなメカニズムでDEPが原因物質となり発症する。と本書では断言しています。喘息や花粉症に大気汚染が影響してるかもしれない、というのはたまに聞く話ですが、本書では断言しています。もっともこれらの研究は途上で近年明らかになってきたことのようです。本書に書いてあるのですが、自動車の排ガスが喘息などの公害原因物となるとまずい業界が多いため規制を導入するのが難しいそうです。自動車、運輸、そして自動車関連業界。また、工場などと違い、汚染源の数が多く移動するため規制をかけるのが難しいのです。
 石原都知事のやったディーゼル車規制を著者は十分ではないが入口に立ったということで評価しています。この規制については、以前書いたのでここには詳しく書きませんが。石原都知事はペットボトルをふりながら”東京の空気をきれいにする”と観念的なことを言っていたのですが、この規制、実は”呼吸器系疾患対策”だったのです。石原都知事がそれをわかっていたかは知りませんが、都の環境局や環境省の大気汚染研究者たちは永年このSPMと呼吸器系疾患の関係を研究し、なんとかして政策としてディーゼル車規制をやって欲しいと思っていたのです。
 ヨーロッパでは日本以上にディーゼル車が使われていますが、日本より遥かに厳しい環境基準を導入しています。それでも近年ディーゼル車の増加にともない、大気汚染が問題となり、更に厳しい環境基準を導入しようとしています。
 私も含めてですが、今まで大気汚染と呼吸器系疾患が結び付けられていませんでした。車の排気ガスはクサイなとは思ってましたが、昔ほど黒煙を吹き上げてないのでマシになってるのかと思ってたですがそうではなかったのです。今ではディーゼル車を見るだけで胸が悪くなってしまいます(^^;; これはやはり関連業界の陰謀です。また医者たちにも問題があります。彼らは喘息の原因を、ハウスダストとかダニ、たばこ、食物アレルギーのせいにしていますが、明らかにより害が大きいのはSPMの方です。
 まだ、日本での大気汚染対策は不十分です。石原都知事はディーゼル車規制をしてはいますが、一方では道路をたくさんつくっています。規制を厳しくしても流通量が増えれば相殺されて意味がなくなってしまいます。
 著者は大気汚染対策として都市に住む人たちにできるだけ車を使わないライフスタイルを提案しています。また、政策としてはディーゼル規制の全国展開と、都市でのロードプライシングを提案しています。著者は結構楽観的なのですが、はてさて、車大国日本でこれらがすすむのはいつのことか。まずは、喘息とディーゼル車をもっと多くの人に結び付けてもらわないと!
(★★★★☆)

【ゲイ@パリ 現代フランス同性愛事情】 及川 健二
 フランスのゲイを取り巻く状況をフランスに滞在していた著者が豊富なインタビューを元に書いた本。まず、ゲイ問題を理解する上での基礎知識です。私もあやふやだったり知らなかったことが多いですが、彼らのことはLBGTと呼びます。これは女性同性愛のレズ、男性同性愛のゲイ、どっちでもOKのバイ、そして本来の性と逆の性が真の性として性転換などをするトランスジェンダーというのがあるのです。これらは同じように見えるのですが違うのです。
 正直言ってあまりゲイに対する意識はなかったのですが、フランスではLBGTの人たちが人口の約6%ぐらいいるそうです。日本にも恐らくこれぐらいの割合いるのでしょうが、社会が不寛容なので表に出れないのでしょう。フランスの場合はつい最近まではなんと同性愛は犯罪だったのです。それが、ミッテラン政権下の1982年に合法化されたのです。なんと最近のことなんでしょう!法律の力というのものはやはり大きく、以降LBGTという存在は社会的に認知されるようになったのです。そして1999年、同姓異性を問わずカップルの権利を認めるPACS法という法律ができます。次の段階は同姓にも結婚を認める同姓婚となるのですが、そこでは今足踏みしているところです。ちなみに、現在同姓婚を認める国はオランダ、ベルギー、スペイン、カナダの4国でいずれも21世紀に入ってはじめて認められるようになったばかり。つまり、同姓婚を認める国というのは世界最先端の人権国家と言ってよいのです。一応、5番目の国として最有力なのはフランスなのだ。ちなみに、日本はPACS法さえ議論に上がる段階になってませんので、同姓婚が認められるのは50年ぐらい先かね(^^; なにしろ死刑廃止だってまだの人権後進国だからね!
 ゲイそしてヨーロッパの政治潮流を知る上で重要な本だと思います。LBGTの人権が認められるようになったのって、ほんのつい最近だったのだということに気づかされました。ちなみに現パリの市長はゲイなのです。彼はゲイであることをカミングアウトした上で市長に当選しています。そう、フランスではゲイであることは既に差別の対象ではなくなっているのです。その市長は、路面電車を導入したり、レンタル自転車を実現したりと環境重視の施策を展開し、非常に人気も高い政治家だそうだ。日本がそのレベルに到達するのはやはりあと50年ぐらい必要なのかな(^^;;;
(★★★★)

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