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読書な毎日(150)

【許される嘘許されない嘘】 浅野 史朗
 元宮城県知事の浅野氏の最新著。雑誌に連載されたコラムを単行本化したものです。私も浅野氏が話題の革新知事であるということは知っていたのですが、なんで彼の評価が高いかというのはほとんど知りませんでした。また3期でやめてしまったのも何でなのかな?と思ったぐらいでした。というのも自分とほとんど関係ない宮城の話だったからです。ところがその浅野氏が都知事選に出るとのことで、本著を読んだ次第です。本著以外にもホームページとかマニフェストなども読みましたが、”なんと素晴らしい知事なんだ”と驚いてしまいました。政治姿勢、思想、人格、経験すべてにおいて100点あげてもいいぐらい。こういう人こそ政治家をやってほしいと言える稀有な存在です。それが有力候補となっているのですから。当選させなければなりません!ちなみに3期でやめたのは”3期12年が区切り”と最初から決めていたため、4期目を自ら辞していたのです。これってできそうでできないことなんですよね!
 本著は主に言葉についてエッセイ的に書かれた内容で非常に読みやすい内容です。彼の人柄と言葉を大事にする姿勢、プレスリーに対する思いなどがよく伝わってきます。彼の政策や県政に興味ある方は疾走12年の方も読むと良いのでしょう。
 今後の4年がこの選挙で決まるのですから、少なくとも都民のみなさんは是非ともこの本読んでから都知事選の投票に行ってください!
(★★★☆)

【耐震偽装 月に響く笛】 藤田 東吾
 耐震偽装事件のプレーヤーの一人、イーホームズの藤田社長が書いた耐震偽装事件の真相についての手記。メールのやりとりを織り交ぜながら事件の渦中の人物しか書けない話がたくさん出ています。あの事件はいったい何だったのかというのを知るためにすべての人が読むべき本でしょう。ちなみにこの本は文藝春秋社より出版が決まっていたがどこかから横槍が入り出版できなくなり著者が自費出版のかたちで世に出した本です。なぜこの話の真相に迫るとやばいのかと言えば、安倍政権をひっくり返す話が書いてあるからなのです。
 この事件の発端はイーホームズに姉歯建築士が耐震偽装をしているという話が入ったところからはじまります。それを聞きイーホームズが独自に調査したところ耐震偽装が発覚。これはとんでもないことだ、ということでそのデベロッパーであるヒューザーに伝えるが彼らはそれを隠蔽しようとする。国土交通省にも伝えるがなんと彼らもとりあってくれない!裏では政治家も動いている。けれどこの件、ことが重大すぎて隠せない状況になってくる。そこでスケープゴートにされたのは姉歯建築士とイーホームズだった。姉歯が偽装したのはもちろん問題だが、それを検査で見逃したイーホームズも悪い!というストーリーがつくられた。けれど後にわかることなのだが、姉歯偽装を見逃していたのはイーホームズだけでなく、最大手の日本ERIも各自治体も同じだった。その偽装はかなり巧妙で簡単には見破れるものではなかった。日本ERIは同じ話が持ち込まれたのに調べようとしなかったのだ。また、同様の偽装をしていたのは姉歯だけでもない。問題は行過ぎたコスト削減要求と簡単にわからないように耐震偽装ができてしまう大臣認定ソフトにあった。
 官僚、実業家、政治家、ヤクザ、創価学会そしてマスコミの負の連鎖が読めば読むほどに浮かび上がってきます。日本という国の腐敗ぶりはここまできてしまっているのです。一番大事なものはなんでしょう?金でも組織でも体面でもありません。人の命です、そんな基本のことがわからなくなってしまったんでしょうかね...。
 著者の文章は読みやすいけど、文学的でもあり、非常にテンポもある書き手で非凡なものを感じました。ペンは剣よりも強しという言葉もありますが、この本が世に出て多くの人に読まれることにより、隠されようとしていた耐震偽装が暴かれるかもしれません。事実本著の出版後にアパの耐震偽装が世に出ました。このままこの事件を埋もれさせてはいけません。日本中に耐震偽装された建物はまだまだたくさんあり、問題の退陣認定ソフトはそのままなのですから、第二第三の姉歯は今後も生まれるかもしれないのです。
 結局、藤田社長の会社イーホームズはつぶれてしまいます。また、最初は守られていたヒューザーも危険が官僚や政治家に及びそうになったところで投げ出されます。そしてウソをついて役所を守った役人はなんとその後昇進しています(^^; 正直ものがバカを見る、こんな日本に誰がした(^^;;
(★★★★☆)

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