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新最近みた映画(69)

【シリアナ】 スティーブン・ギャガン
 ジョージ・クルーニ、マット・ディモン。元CIAのロバート・ベアが書いた手記「CIAは何をしていた?」が原作の映画。私は原作を読みましたが、原作のエッセッンスが生かされているという程度であまり原作とは関係ないストーリーと言ってよいでしょう。CIA、マスコミ、中東石油採掘国の王などが群像劇的に登場し映画は進行していきます。原作には強烈なメッセージ、もうCIAなんてだめだというのがあったのですが、本作はいろんな登場人物を出して状況を描写することによりメッセージを送るというより、こんな世界もあるんだよというのを伝える感じの映画となっています。特典映像見て、監督の中東体験が本作では生かされてるというのがわかりました。そういった意味で臨場感はあるのですが、突っ込みがやや足りないなという感じがしました。映画として盛り上がる部分が少なく、中東に関してある程度の知識が必要とされる映画ですので、一般受けはしないと思われるのですが、本作はアカデミー賞にノミネートされジョージ・クルーニーは助演男優賞をとりました。クルーニーは確かに良いとは思うのですが、映画自体が今ひとつ消化不良。これはやはりがんばってこのネタを良くやった、という激励ポイントが入ってるのかな?あるいはアメリカ人の免罪符?
(★★★☆)

【ノー・ディレクション・ホーム】 マーティン・スコセッシ
 ミュージシャン ボブ・ディランの半生を描いたドキュメンタリー映画。スコセッシはロックに関し造詣が深く、今度はローリング・ストーンズのドキュメンタリーを撮ってるとこらしい。DVD2枚組で2部構成。4時間程度とけっこう長いです。もちろんこれでも語りつくせないのでしょうが、できれば全部で2時間ぐらいでちょうど良いかなと私は思いました。別の見方で言えば前半の有名になるまでの2時間で十分とも言えますが。
 私はボブ・ディランについて詳しいことは知りませんでした。何曲か聞いたことありましたがロックというよりカントリーっぽい曲が多い。彼は反体制派でも体制派でもなく、ミュージシャンのボブ・ディランなんです。レッテルを貼られることを嫌い、常に新しい音楽を追求している。それが反体制っぽく見えるのでしょうが、彼は音楽が楽しいんですね。その意欲は今も衰えることはなく、ニューアルバムをリリースし、ツアーもやってます。
(★★★☆)

【白バラの祈り-ゾフィー・ショル、最期の日々-】 マルク・ローテムント
 ドイツ映画。ユリア・イェンチ、アレクサンダー・ヘルト。第二次大戦下のドイツ、反戦ビラを大学にまいたことにより、21才の学生が逮捕され死刑にされてしまったという事件を映画にしたもの。この事件はドイツで映画化されるのは3度目だそうで、それだけ良く知られ、衝撃的な出来事だったということなのでしょう。
 ゾフィーは当初、容疑と言ってもビラまきですがそれを否定していますが、認めます。おそらく彼女もそれで死刑になるとは思っていなかったのでしょうが、逮捕からたった4日目に裁判が行われその日のうちに処刑されてしまいます。当時は日本も同じようなことやっていたのでしょうが、こういう題材が映画になるってことはないですね.....。そして日本では最近ビラまきだけで逮捕されてしまうご時世になっています。
 尋問のときに取り調べ官は言います、「ここに書いてある法律が全てだ」。悪法も成立してしまえば法律。思考しようとしない彼のような人はそれに従ってしまうのです。裁判官はまるで説教するように被告をなじります。弁護士は彼女らを何も弁護しようとしません。まるで集団ヒステリーのリンチのよう。銃弾や砲弾が飛び交わなくてもこれが戦争なのです。
(★★★☆)

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