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読書な毎日(137)

【原子力と人間―闇を生む光】 小林 公吉
 物理の高校教師が高校生にでもわかる内容で、核分裂、核兵器、原発など原子力全般について書いてある本。私のような原子力マニア(^^;?が読んでも勉強になる素晴らしい本です。例えば高速増殖炉の冷却には金属ナトリウムが使われているのですが、なんでこんな危険なものを使っているかというのが私にはわからなかったのですが、核分裂した中性子が減速しないためのナトリウムなんだそうな。
 細かく章立してあるので、興味のあるところだけ読んでもよいようになっています。原子力は専門的でよくわからないという人は是非とも本著を読んでみてください。
(★★★★☆)

【放射能で首都圏消滅】 食品と暮らしの安全基金 古長谷 稔
 東海地震から引き起こされる浜岡原発による原発震災についてを中心に書いた本。浜岡原発による原発震災をメインに書いた本はおそらく本著が初でしょう。イラストがたくさんあって、2ページで1項目づつ解説してある教科書みたいな本です。内容は中学生ぐらいでもわかるようになっています。
 私のような原子力マニア(^^;?からすると知っている話ばかりであえて読まなくてもいい本かもしれませんが、原子力初心者にはおすすめです。
 ちなみに浜岡原発ですが、1、2号は老朽化のためおそらくもう動かすことができません。ついこの前できたばかりの最新の5号機は発電用のタービンが何もしていないのに破損し、運転が不可能な状況になっています。残る3,4号機もシュラウドがひびだらけなのでじきに動かせなくなるかもしれません。というわけで反対運動するまでもなく動かせなくなってしまうかもしれませんが、地震はいつ来るかわかりませんからできるだけ早く止めてほしいものです。
(★★★☆)

【まんが パレスチナ問題】
 山井 教雄
 パレスチナ問題をユダヤ教のはじまりまで遡って現代に至るまでをまんがで解説した本。パレスチナ問題についての本は数あれど、これだけ長い期間を簡潔に書いた本はないでしょう。詳しいことは書いてませんが、今に至るまでの流れがよくわかります。複雑なパレスチナ問題の入門書としては最適な本ではないでしょうか。
(★★★★)

【アメリカに「NO」と言える国】 竹下 節子
 フランス在住の著者がアメリカに対してフランスはなぜNOと言えるのか、ということについて書いてある本。比較するまでもありませんがアメリカが言うことならなんでもYESと言うのが我が日本ですね(^^; アメリカにNOを言っているのは何もフランスだけではありませんが、イラク戦争のときも一番目立っていたのがフランスでした。ドイツも敗戦国で米軍基地もいっぱいあるのですが、同じようにNOと言ってました。
 フランスに住んでいるだけあってフランス人気質などがよくわかる本ですが、フランス人とシラク大統領をやや持ち上げすぎなところもある本です。フランスでもエリート寄りの立場で書かれた文書で、移民にフランスは寛容だと言いつつも、イスラム系の移民とその子孫には、ちょっと突き放すような書き方をしています。先日のワールドカップでフランスは準優勝となりましたがジダンはアルジェリア系だし、その他の選手もほとんどが移民とその子孫です。これ一つ見ても今やフランスに移民はなくてはならない活力となっているはずなのですがね。
 騒ぎになったスカーフ問題についても、宗教的服装を子どものうちから強要するのは良くないから自由な教育の場でははずすべき。トルコではスカーフがだめだからヅラをつけているという例まで持ち出しています(^^; しかし、自由と言うならスカーフをつけるのも自由なわけでなんか変じゃない(^^;? このスカーフ法は明らかにイスラム系の移民をターゲットにしていて感じ悪いです。
 まあ、そういうことも含め、普段あまり日本では言及されないフランスを知るのに良い本だと思います。
(★★★☆)

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