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読書な毎日(130)

【響きと怒り―事件の風景・事故の死角】 佐野 眞一
 ノンフィクションライターの佐野氏が近年日本で起こっている事件・事故などについて取材したもの。阪神大震災、信楽高原鉄道事故、尼崎鉄道事故、JCO臨界事故、16歳少年のバスジャックなど。阪神大震災などは天災ではあるのですが、人災の面も非常に大きくこれらは共通するポイントが多々あります。いくつかポイントがありますが、効率主義、安全よりコストダウン優先、ばれなければいい、まさかのときのことは考えない、責任者が責任を取らない無責任体質など。これは何も今に始まったことではありませんが、小泉改革によりますますこの傾向は加速しています(^^;; 大騒ぎになっている耐震偽装の問題も根は同じです。姉歯建築士一人の責任にしようとしていますが、阪神大震災のときからこの問題は顕在化していたのです。しかし、ヤバイ建物はさっさと犯人たちが片付けてしまい、手抜き工事の問題は何も改善されなかったのです。この教訓が生きての今の耐震偽装なのかもしれません。つまり、大地震が来てつぶれてしまえばもう何もわからないので、鉄筋なんか少なくしといたっていいんだ、ということです(^^; 鉄道事故についてもそうです。信楽鉄道のときに問題は顕在化していたのですが、その教訓は何も生かされず尼崎の事故が起こっています。そして結局これらの事故の教訓はほとんど生かされずまたいつか同じような事故が起こるのです。こわいですね、日本ってそういう国なんですよ(^^;
 佐野さんの取材力にはいつも驚かされますが、本著はすべての人に読んでほしい本です。マスコミの取材がいかに薄っぺらいかということが本著を読むとわかるでしょう。著名な佐野さんの本ですから、もっと話題になっていいと思うのですが、自分達の至らなさが白日の元にさらされてしまうからマスコミは本著をあまり取り上げたくないのかな....。
(★★★★☆)

【戦争の後に来たもの】 郡山 総一郎
 カンボジア取材の写真集。内戦後のカンボジアの貧困と戦争の傷跡についての写真が多いです。私もカンボジアに行くまでは、アンコールワット、内戦、難民、ポルポト、地雷というイメージあるぐらいで何がどうなっているのか詳しいことはわかりませんでした。行くにあたり、予習して望みましたがカンボジアどういう苦難の時代を超え今はどうなっているかということをあまりにも知らなかったということに気がつきました。日本人はアメリカの方ばかり向いていますが、もっとアジアに目を向けるべきです。
 カンボジアについてはポルポトの虐殺に関しての本はけっこう出ているのですが現状どうなっているかという本が少ないです。本著は2005年に出版されたもので、現代カンボジアの一面を写し出しています。
(★★★☆)

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