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読書な毎日(119)

【地球は売り物じゃない!】 ジョゼ・ボヴェ、フランソワ・デュフール
 1999年フランスのミヨでマクドナルド襲撃事件を起こした農民活動家のボヴェとデュフールの対談本です。日本でも話題になった事件ですが断片的な情報しか流れてこなかったので何が起こったのかわかりませんでしたが、本著を読めばその全貌とフランス及び世界の農業問題、食料問題がわかるでしょう。
 報道では田舎の農家のおっちゃんがグローバリゼーションの象徴であるマクドナルドを襲撃したという感じでした。しかし、ボヴェは農民ではあるのですが活動家の側面が強く、農業問題を憂いて農民になったプロ活動家と言ってよいでしょう。基地予定地に農地を取得し耕しながら闘っているのです。マクドナルド襲撃事件もその活動の1つで、トラクターで乗りつけたのもパフォーマンスの1つと言って良いのでしょう。この事件を、警察側が騒ぎすぎたのとマスコミが面白がったのとの相乗効果で事件は世界に伝わったのです。
 ボヴェもデュフールも農家のおっさんどころか、教授レベルの知識を有する活動家で世界を広く見ています。フランスの農業事情についてほとんど知りませんでしたが、フランスも農業は工業化、大規模化し、しかも補助金付けになっているのだそうです。農業への新規参入はほぼ不可能で、分業制が確立しています。しかし、既存の農家の生活は楽なわけでなくコストダウントと目先の利益をあげることに必死で長期的視点で農業をしている人がいない、というかできない状態になっています。狂牛病もこの環境下では必然だったのです。こんな状況を変えようと思ってるのがこのボヴェだったのです。しかしヨーロッパの活動家は気合が入ってますね....。
(★★★★)

【ドキュメンタリーは嘘をつく】 森 達也
 最近やたら本を出している森達也氏ですが、彼の本業?とも言えるドキュメンタリーについて書いた本。ドキュメンタリー映画について彼なりの定義を本著で展開しています。私もドキュメンタリー映画に対して漠然としたイメージしか持っていなかったのですが、本著であらためてドキュメンタリー映画とは何かと考えさせられました。ドキュメンタリー映画に関わる人はもちろんのこと、TV映画などの映像を見る人全てが一度本著に目を通しておいた方が良いでしょう。こうやって映像はつくられていくのです。
 森氏の主な主張は、ドキュメンタリー映画には主張が入るのは当然で、手法は様々だが実際の映像を切り取って主張を展開するのがドキュメンタリー映画。カメラの前で人が演技するのは必然であるから、ドキュメンタリー映画もある意味、劇映画と変わらないと言える。
 本著では様々なドキュメンタリー映画や監督も紹介されています。客観的な視点でいつも語っている森氏ですが、なぜかマイケル・ムーアの作品にだけは手厳しい評価をしています。彼の主張に正に合致しているのが、ムーア作品だと私は思うのですがね(^^;; たぶん、やっかみなんでしょうが(^^;
(★★★★☆)

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