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読書な毎日(116)

【増補・改訂 日本マスコミ『臆病』の構造】 ベンジャミン・フルフォード
 フルフォードの最新著が増補されて発売されました。天皇制、部落問題、ヤクザ、記者クラブなど日本マスコミがタブー視して報道しない事象などについて切り込んでいます。
 フルフォードは日本にもう20年も住んでいるカナダ人で、現在はフリーランスですが先日までForbesの記者でした。日本が気に入っていていて日本に永住するつもりのようです。だから、日本を憂いていてこのような本を書いているのだそうです。とにかく記者魂のようなものが感じられます。日本にこういうジャーナリストはほとんどいないよね。彼のようなガイジンにまだ見捨てられないうちに日本もなんとかしないとね(^^;
 本作は昨年11月に出版されたものの、増補改訂版でホリエモン騒動などについても載っています。
(★★★★)

【戦争の世紀を超えて―その場所で語られるべき戦争の記憶がある】 森 達也、姜 尚中
 著者二人の対談と文章から構成されています。二人で、アウシュビッツ、板門店、市谷の東京裁判が行われた場所などを訪ね戦争と人について語ります。あなたも二人と旅をしている気分になれることでしょう!?
 アウシュビッツと言えばホロコーストの代名詞みたいになっています。ナチスドイツの行った大量虐殺とされています。ユダヤ人の悲惨さばかりが語られ、なぜこれがおこったのかという検証がほとんど行われていないのだそうです。極悪ヒトラーの率いるナチスだからホロコーストを行ったという解釈ははたして正しいのでしょうか。そこで思考停止していると、また同じようなことが起こると二人は言います。
 出身から生い立ちまで全く違う二人ですが、共鳴しあう感じでいろいろな話が次から次へと出てきます。二人で行きたいところは世界中にあると森さんは言ってますがこの企画またやって欲しいですね。
(★★★★)

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コラムyokoze「選挙男」

 7/3投票の都議選がはじまりました。なんか盛り上がらない選挙だな、と思っていたのですが面白いキャラが登場しました。その名も選挙男。2ちゃんねるの人権擁護法反対のスレッドから登場した候補だそうです。人権擁護法についてはここには詳しく書きませんが、別名”山拓保護法”と呼ばれる情報統制的要素の強い法案で、一度廃案となったものを再び通そうと与党が狙っているものです。
 その選挙男は目黒選挙区から出た谷 智彦(31)さんという人で、ソフト会社の社長だそうです。どんな人物か私も今のところ評価できませんが、停滞する日本の選挙制度に風穴を空けて欲しいですね。
 ちなみにマスコミはこの選挙男のことをほぼ無視しています(東京新聞と日刊スポーツには記事が出たらしい)。選挙管理委員会にいたってはこの動きを見てblogや掲示板などで第3者が選挙のことについて書くことまでも取りしまろうとしています(^^; しかし、いつになったら日本の選挙でホームページが使えるようになるんですかね(^^;;

選挙男についてはこの辺にのってます
http://jbbs.livedoor.jp/news/2573/
http://plaza.rakuten.co.jp/hattary
http://d.hatena.ne.jp/wochimusha/comment?date=20050624

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新最近みた映画(50)

【ビフォアサンセット】  リチャード・リンクレイター
 ビフォアサンライズから9年ぶりに続編がつくられました。私は前作をビデオで97年に見ていました。二人が語っているだけの映画だけど、引き込まれて見たのを覚えています。年齢的にも主演の二人と私は同じぐらいの年齢で時間軸も合っているので、妙に共感してしまいました。
 ストーリーについてここでは詳しく書きませんが、9年たって二人は再会します。それぞれ9年でいろんな経験をしています。ホークの方は帰りのフライトの時間が決まっています。というわけでシチュエーション的には前作と似ていてシメキリ時間が決まっているのです。今回も登場人物はほとんど主演の二人のみ。
 本作だけでも楽しめるのでしょうが、やはり前作は見ておくべきです9年前に(^^; ということもないですが両方手元にあったら絶対にビフォアサンライズから見てください。
 前作同様、男女のものの見方の違いや、アメリカとヨーロッパのの違いまた、普遍的なことなどが語るうちに浮き出てきます。前作は若い二人ですから恋愛観みたいなものが中心でしたが、年を重ねた二人は社会との関わり合いの話が中心となっています。
 しかし、9年たって同じキャストで監督でこういう映画が、しかも期待を裏切らず撮れるというのは奇跡みたいなものかもしれません。また9年後にこの二人で監督で本作の続編を是非ともつくってほしい。きっと再び奇跡が起きることでしょう。
(★★★★☆)

【誰も知らない】 是枝 裕和
 カンヌ映画祭で主演の柳楽優弥くんが主演男優賞をとった映画。母子家庭4人の子どもの一家の長男が柳楽くん。お母さんは水商売らしく、子どもを学校に通わせず、家に閉じ込めている。買物と家事は専ら柳楽くんが担当。ある日お母さんがお金を置いて失踪してしまう。
 実際にあった事件をモチーフにしているそうです。あらすじ聞くと暗い話のような感じですが、能天気なお母さんと自然体の子ども達が映画に和やかな雰囲気をつくっています。ナレーションもテロップも一切ない映画で、子どもたちも特に台本なしで演技させているそうだ。
 何もなくても楽しい子どもたち、親はなくても子は育つと言うけどね....。私にはお母さんの心境がちょっとわからないです。自分のかわいい子どもを置き去りにしたらどうなってしまうのか、不安じゃないのですかね。こういうことができる親ってのも一種の精神病なのかもね。
(★★★★)

【チキンラン】 ピーター・ロード 、ニック・パーク
 声の出演メル・ギブソン。ウォレスとグレミットのニック・パーク初の長編クレイアニメ映画。養鶏場を舞台にしたチキンたち自由への闘争!?
 もっと楽しく痛快なものを予想して見たのですが、画面が暗い場面が多く、ストーリーも暗くて単調で長いだけの映画になってしまっています。登場するのもチキンばかりでキャラクター的にもおもしろくない。2時間のクレイということで力はいりすぎたのかもね。
 これに懲りずに、ニック・パークはまた長編クレイアニメ映画をつくいました。今度は原点に戻ってウォレスとグレミットだそうな。しかし、もともとクレイは長編アニメには馴染まないかもね(^^;
(★☆)

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読書な毎日(115)

【ウラ読みニッポン―新聞ではわからないことがわかる本】 天木 直人
 さらば外務省の天木さんの最新著。日々起こる事件に関して著者が新聞、雑誌などを読み分析して書いたものを一冊の本にしたもの。時期的には2004/9~2005/2 ぐらいの最近のトピックに関してです。
 天木さんのすごいところは、右から左までへだたりなくあらゆるイデオロギーの雑誌や新聞に目を通しているところです。良いことが書いてあれば右も左も関係ない。また、右よりの新聞の記事が発端となって世論が動くことも多いいので、あらゆるところに目を通しておければいいのでしょうがなかなかそうもいかない。天木さんの父親は新聞社に勤めていたそうで、天木さん自身も新聞に思い入れがあるのです。
 論調的には今まで天木さんと同じです。天木さんは自分のホームページを持っていて自分で書いて発信していますので、本著の続きはホームページで。
(★★★★)

【となり町戦争】 三崎 亜記
 となり町と戦争が勃発したらしい。戦死者も出ているが、身の回りでは特に変わったことも起きていない。僕もあるときからとなり町の偵察業務をすることになった。
 戦争と言っても本著では銃撃戦がおこったり、人が目の前で死んだりはしません。知らないところで戦争が行われているらしく、緊張感はないのですがジワジワと戦争が迫ってきているような気がしているうちに唐突に戦争は終わってしまいます。戦争はいったい誰のために行われているのか?
 町のお役所業務の一つに”戦争”があったならきっとこんなカタチで戦争は行われるのでしょう。予算が配分され、担当部署が事務処理をこなす。うまくいったかいかなかったが良くわからないが、役所は成果を強調する。他の業務と違うのは戦死者が出るということ(^^;
 現状、町の間で戦争をする必要がないのは誰でもが認めていることだと思います。これは国の間でだって同じです。戦争なんてなくたって隣国との関係は築けるのです。アメリカなんかは戦争が国の業務となってしまっているので、定期的に戦争をするようになってしまっています。戦争担当部署は廃止しなければ、仕事をつくってしまうのです。
 登場人物が僕と、その周辺数人で物語の広がりがややせまいのですが、話が発散しないためにはこれぐらいでいいのかもね。
(★★★★)

【街から反戦の声が消えるとき―立川反戦ビラ入れ弾圧事件】 宗像 充
 自衛隊宿舎に”自衛隊のイラク派兵反対”というビラを入れたことによって、住居不法侵入の容疑で逮捕された事件がありましたが、その関係者の一人が事件について書いた手記です。逮捕された3人の文書も載っています。
 一審は無罪となりましたが、そこへ行くまでの道は平坦でなくいろいろあったということがわかります。この事件について新聞・テレビではほとんど報道されていないので何があったのか知らない人が多いでしょうが。自衛隊宿舎に不法侵入したという容疑で3人の自宅を含む数箇所が突如、警察の家宅捜索を受けます。そしてビラをまいた3人はその場で逮捕。逃亡の可能性があるとのことでなんと75日間も拘置所に拘置されていたのです。この間彼らは黙秘を通し、一審で無罪を勝ち取ります。しかし、検察はこれを控訴したのでまだこの事件は高裁で裁判されることになります。
 普通の宣伝ビラも入れられているポストに派兵反対と書いたビラを入れた人たちだけを選んで逮捕するというのは、明らかな思想弾圧です。結局無罪にはなっていますが、それで良いとは言えません。彼らは家宅捜索をされ、更には逮捕され拘束され毎日尋問されたのです。ビラを入れただけで。しかも、検察は控訴したのでまだ裁判に関わらなければなりません。
 今回の事件は国家の政策に反対するものは、こうなるんだぞという見せしめと言ってもいいのでしょう。どんな微罪でも無罪でも警察は逮捕できるのです。それを証明するかのように、この後でもビラ入れで逮捕されるという事件が別の場所でも起こりました。つまり、政府を批判するビラをまくことは逮捕と隣り合わせということなのです(^^; 北朝鮮はひどい国と言う前に日本という国はどうなってしまっているんでしょう。
 本著の著者は今回逮捕された3人と一緒に運動に関わっていた人ということで、今回の事件について詳細にレポートされています。非常に読みやすい文書で、この事件まだ終わったわけではないので是非とも続編も書いてほしいところです。
 今回逮捕された3人ですが、けっこう筋金入りの活動家です。75日間も黙秘を通すなんて普通の人にはできません。普通の人だったら、あることないことしゃべらされて、自白を根拠に有罪に警察も逮捕した相手が悪かったんでは(^^;
(★★★★☆)

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コラムyokoze「温暖化対策?」

 今年は温暖化対策でクールビズなどと政府主導でさわいでいる。お役所はお上からの指導でやってるのかもしれないが、一般企業はほとんど関係ない。おそらく定着は不可能で、来年になったら死語となっていることだろう(^^;
 2年前、環境系NGOなどからの呼びかけからはじまり夏至の日に東京タワーなどのライトダウンを行う”キャンドルナイト”がお役所も巻き込んで行われた。今年はお役所は”クールビズ”ばっかりで、”キャンドルナイト”はどこにも載っていない。で、行われていないのかと思うと、東京タワーなどのライトダウンはしっかり行われている(今年は6/19)。環境系のNGOも例年通りイベントをやっている。消費が促進されないし、電力消費も減ってしまうのでキャンドルナイトはマスコミやお役所が宣伝しなくなっただけ。彼らにとって環境問題は解決すべき問題ではなく、ファッション(はやりもの)でしかないということなのだ。

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新最近みた映画(49)

【イブラヒムおじさんとコーランの花たち】 フランソワ・デュペイロン
 オマー・シャリフ、ピエール・ブーランジェ。ケチで厳格なユダヤ人の父と二人暮しのモモ(ブーランジェ、中学生ぐらい)。近所の雑貨屋のイブラヒムおじさん(シャリフ、アラブ人かと思ったらトルコ人だった)と次第に仲良くなっていく。ある日モモの父親が失踪する。
 あらすじからすると暗そうですが、そんなことはなくハートウォーミングムービーです。この映画のミソはユダヤ人とイスラム教徒の交流ということなのでしょう。そんなの意識しないで見ればそれはそれでサラッと見れてしまいます。もともと人間なんて宗教や習慣が違ったところで本質はほとんど変わらないからこうやって付き合えるんだよ、ということをこの映画は言いたいのでしょう。
 ユダヤ人が出てくる映画と言うとホロコーストだったり、差別される話ばっかですが、もっとこういう映画があっていいんですよね。そしてアラブ人が出てくる映画もね。
(★★★★)

【アンナとロッテ】 ベン・ソムボハールト
 エレン・フォーヘル、テクラ・ルーチン。オランダ、ルクセンブルク合作映画。幼少時、両親の死によってはなればなれになってしまった双子のアンナとロッテ。病弱なロッテはオランダの裕福なユダヤ人家庭にひきとられるが、アンナはドイツの貧しい農家へ。折りしもがヒトラーが勢力を拡大し、戦争の時代へと。
 戦争に翻弄される二人を描いています。国籍、人種、貧富など関係なく皆戦争でいやな思いをし、肉親を失います。ユダヤ人ものの映画というとユダヤ人の悲惨さばかりを描いたものが多いですが、本作にはドイツ側の視点もあってバランスがとれています。結局戦争には勝者も敗者もなく皆が苦しむだけなのです。原作はドイツ、オランダでベストセラーとなり、本作の評判も良かったようです。
 本作は戦争の時代を描いていますが、戦争シーンはほとんどありません。ドカーン、ボカーンというシーンはなく肉親が戦死したという連絡がひっそりと届くのみ。実際の戦争とはきっとこんなものなんでしょうね。
(★★★★)

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コラムyokoze「都議選」

 7/3投票で都議選がある。4年前は支持率80%の小泉総理の勢いで当落線上だったはずの自民党候補がトップ当選してしまった選挙だ。今の小泉総理にもうあの勢いはない。石原都知事も都政に興味を失い、精彩がない。
 石原知事というのは実に微妙な存在である。自民党ではないが自民党でもある。自民党議員との握手ポスターが街をうめつくしているが、慎太郎の側近、浜渦副知事を追い落としたかったのは自民党都議も同じだった。自民党都議は彼らの言うことさえも聞かないワンマンな慎太郎も嫌なのだが300万票にひれ伏して握手しているのだ。 こんな構造を都民は知る由も無い。盛り上がらない都議選は空前の低投票率となるだろう。そこで力を持ってくるのはやはり組織票ということになる。

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新最近みた映画(48)

【クラム】 テリー・ツワイゴフ
 アングラコミックのロバート・クラムのドキュメンタリー。クラムを私が知ったきっかけは、アメリカン・スプレンダーの映画を見てから。ゴーストワールドのツワイゴフ監督の映画ということで興味をもった次第です。
 まさにオタクという称号がふさわしいクラムですが、彼には兄と弟がいました。クラムが漫画をかきはじめるきっかけは兄で、兄も弟も漫画をかきます。二人ともかなり絵がうまいと思いますが世の中に認められたのは真ん中のクラムだけ。3人ともオタクですが、オーラが出てるのはロバートだけです。この違いはどこからくるのでしょう。処世術の違いもある感じで、それはちょっとした違いだけど大きな違いなんでしょうね。
 これはアメリカの話だけど日本も同じ世界が存在します。こういうカテゴリーの人たちはいるのです。自分が理解できないからといって、彼らをバカにしたりイジめたりすると彼らだって爆発することがあるのです。体育会系の人も是非ともこのドキュメンタリーを見てほしいです。
(★★★★)

【シモーヌ】 アンドリュー・ニコル
 アル・パチーノ、レイチェル・ロバーツ、ウィノナ・ライダー。わがまま放題の主演女優がついに、出演拒否。代役はいないさてどうしたものかと困っているタランスキー監督(アル・パチーノ)のもとに、CGの女優をつくったというプログラマーが売り込みをかけてくる。CG女優ならわがままもなく思いのまま悩んだ末、タランスキー監督は全てのスタッフにも出演者にも秘密のうちに主演にCG女優のシモーヌを起用する。絶世の美女?シモーヌは一躍注目を浴び大人気女優になる。けれど彼女はタランスキー監督以外の映画には出演しないのだった。
 監督が他のスタッフに内緒でCG主演女優を起用するなんてリアリティ的にはちょっと無理なのですが、フィクションと割り切れば、マスコミやメディア業界を風刺している作品です。映画のシーンはほとんどなく、製作過程で繰り広げられる、プレゼンやマスコミあしらいが中心になっています。皆、シモーヌが大好きでと会って仲良くなりたいのですが、シモーヌはCGだから会うことはできません。
 本作でCG女優となっているロバーツは、人間が演技していますが、コンピュータ処理してCGっぽくしているそうです。私が見ている限り、ウィノナの方が演技がうまくていい女優に思えました(^^;
(★★★★)

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コラムyokoze「置石説」

 JR西日本の事故は当初、置石が事故原因の一つとしてあげられていた。今騒がれているガードレールの金属片も、何者かがとがった金属をガードレールに挟んでいるのではないかとの報道が流れていた。この2つとも見えない犯人で動機も不明。気味悪さだけが増幅されていく。
 結局どちらも、何の根拠もない犯人像、つくり上げられた見えない恐怖であった。しかし、こういった憶測報道が垂れ流されているうちに、事件に対する興味は薄れてしまう。つまり、これらは本当に事故原因をつくった企業や監督官庁に矛先がに向かないように流されたスピン情報なのだ。そのスピンにマスコミが簡単にとびついてしまう。真相の解明や責任問題は結局うやむやに。日本のマスコミなどちょろいものだ。

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読書な毎日(115)

【アメリカ人が作った「Shall we dance?」】 周防 正行
 Shall we dance?の監督が見たShall we dance?のリメイク映画がつくられ、公開されるまでの話。私は元祖Shall we dance?をだいぶ昔に見て、先日リメイク版も見ました。元が面白かったのでリメイク版には期待していなかったのですが、期待を裏切る楽しさで本著も本屋で目に付いたので買ってしまいました。
 アメリカの映画業界がどんなであって、どうやって映画がつくられていくのかというのが垣間見れる感じでなかなか興味深い本でした。リメイク版はニューヨークを舞台にしているのかと思って見ていたのですがシカゴでした。なぜシカゴが選ばれたのかと言えば、鉄道が地上を走っているからだったのです。実際この映画が撮られたのは、カナダのウィニペグなのですが(^^; 草刈民代とは相変わらず仲が良いようで本作でもノロけています(^^;
 アメリカ版Shall we dance?の感想文でも書いたのですが、本作はほぼ忠実に原作をなぞっていて、出来も非常によいのですが何か物足りない。それは本著で周防監督が書いていますが、大作だけどスモールムービーだからです。自分の身の回りのことしか描いていず、世界が狭いのです。ピーター・チェルソム監督には「マイ・フレンド・メモリー」を見て以来期待しているのですが、次あたりはスモールなビッグムービーをつくって欲しいですね。ところでそれより気になるのは周防監督。Shall we dance?からもうすぐ10年たってしまいますが、次回作はどうなってるの?本著では撮りたい題材が無かったとか書いていましたが、テレンス・マリックでもあるまいしそろそろなんか撮ってほしいですね。スモールでいいからビッグムービーを(^^;
(★★★★)

【世界がもし全部アメリカになったら】
 勝谷 誠彦、(漫画)藤波 俊彦
 タイトルを見てもわかるように、世界が100人の村になったらをパロった本。アメリカの基準が世界に適用されたらいったい世界はどうなってしまうのかという恐ろしい事態を想定しています(^^; 著者はやや宮嶋に近いタイプのコワモテ系ジャーナリストですが、本作はいたって中立です。彼のような人がこういう本を書いてくれると右よりの人たちも読むでしょうから影響は大きいでしょう。まあ、右よりの人もアメリカ寄りとそうでないのもあるのでしょうが。
 漫画は小泉家のおやじの藤波さんが書いています。この漫画家もっとはやらせたいですね!
(★★★★)

【小泉家のおやじ(1)】
 藤波 俊彦
 てんとうむしコミックの漫画。こんな風刺のきつい漫画が小学5年生、6年生に連載されていたのには驚きです(^^; 官邸筋はこういう漫画があること知ってるのかな(^^;?
 ギャグ漫画ですが、かなり小泉政権や自民党を揶揄している内容で大人も是非読んでほしい本です。漫画のわりに内容が濃いので読むのにけっこう時間がかかります。
 今のところ一巻しか出ていないで、連載もしていないようなのでもう連載されないのかな?もっと続けてほしいし、小学6年生がだめならどっかほかの雑誌で連載してくれないかな。
 ちなみに、この漫画家を私が知ったのは先日読んだ” まんが八百長経済大国の最期”で。そして前記の世界がもし全部アメリカになったらで再び読んで、そこの過去履歴で本作があることを発見した次第です。こういう政治風刺ギャグ漫画が書ける人って日本にほとんどいないのでもっと流行ってほしいです。
(★★★★☆)

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新最近みた映画(47)

【フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白】 エロール・モリス
 元米国防長官マクナマラの独白ドキュメンタリー。太平洋戦争、朝鮮戦争、フォードの社長を経て、国防長官
としてキューバ危機、ベトナム戦争をケネディ、ジョンソン大統領のもとでつとめ、その後世界銀行の総裁までなったというすごいキャリアの人物です。頭の切れる人なんでしょうが、エリート意識が強く弱者の視点はほとんどありません。立ち回りも上手で、手柄は自分のもの、失敗は誰かの責任にしています。彼のような人間は何が楽しくてこういうポストについてるんでしょうかね。やはり権力欲なんでしょう。世界を動かしているのはオレだ、というのが楽しいのか。
 既に引退しているし時間もたった話だから言えるのでしょうが、かなりの爆弾発言をしています。例えば、東京などへの空襲は民間人を大量に殺すのが目的だったとか、ベトナム戦争開戦の理由となっているトンキン湾の事件は実は何も無かったとか、枯葉剤は禁止薬物じゃないから問題ないとか。イラク戦争でも大量破壊兵器は見つからず、劣化ウラン弾はジャンジャン使っています。アメリカはいつも同じことやってるんですね(^^;
 本作はアカデミー賞のドキュメンタリー部門を受賞しました。それだけの作品ではあると思いますが、シレッと賞だけあげて内容について大騒ぎにならないというのはどういうことなんでしょうね。これでミソギは済んでしまったということ。まあ、ほとんどのアカデミー会員もお客もドキュメンタリー映画なんて見てないということなんでしょうが(^^;;
 マクナラマの奥さんは既に他界しています。こんな男の奥さんですから心労も大きかったのでしょう....。
(★★★★☆)

【恋愛適齢期】 ナンシー・メイヤーズ
 ジャック・ニコルソン、ダイアン・キートン、キアヌ・リーヴス。脚本家のキートン。娘の恋人と紹介されたのは、自分と同じぐらいのおやじだった。え、こんなおやじが。
 最初は変なおやじと思っていたニコルソンに次第にひかれていくキートン。熟年?の恋愛映画。それなりに楽しいラブコメですが、心臓発作で倒れたり、血圧はかったりと年寄りおとしネタがややきつくないか(^^;
 デボラ・ウィンガーを探してというドキュメンタリー映画にもあったけど、女優は年齢が上がると活躍の場が少なくなってしまうそうです。本作のような大人の出てくるラブストーリーがもっと増えればそんなことないのでしょうね。映画会社もティーンの方ばっか向いてないでもっと大人の出てくる映画つくてほしいですね。きっと需要はあるはずです。
(★★★)

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