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読書な毎日(112)

【虚飾の愛知万博】 前田 栄作
 愛知県在住の著者が書いた、オフィシャルガイドには載らない万博情報。東京に住んでいると万博をめぐって愛知で何があったのかというのは断片的な情報として知るだけですが、こんなにいろんなことがあったのかと驚かされました。コメディとしか思えないような滅茶苦茶な話が1つや2つではありません(^^; ここには書ききれないので是非とも読んでみてください。
 愛知万博は愛・地球博という環境をテーマにした博覧会ということになっていますが、最初は技術と発展をテーマにした博覧会として企画していました。しかし、紆余曲折を経て環境をテーマとした環境博となり、会場は海上の森と呼ばれる里山になりました。しかし、海上の森を開発することは環境破壊になると、世界の環境団体から非難をあび規模を縮小しての開催となったのです。
 愛知万博には別名がたくさんあります。トヨタ万博、東京管理万博、愛知窮迫など(^^; モリゾーとキッコロも森憎と木殺という別名があるそうです(^^;
 万博の入場見積もりは1500万人。1日あたり4万人ということになります。しかし、この目標は達成不可能と著者は見ています。つまり愛知万博は失敗して大きな赤字をつくるということなります。そのツケはもちろん愛知県民と国民にかえってくるのです。セットでつくられた中部国際空港も(^^;
 著者は愛知万博を是非見に来て欲しいと言います。なぜなら万博は日本の縮図になっているからです。例えば、観光にやさしいフリして全然やさしくないとか(^^; 私も本著を読んだおかげでほとんど興味の無かった愛知万博に行きたくなってしまいました(^^;; 万博に行く人はオフィシャルガイドだけでなく是非本著も読んでください。なぜか本著は現在、非常に手に入りにくい状況になっていますが....。
(★★★★☆)

【機会不平等】 斎藤 貴男
 日本という国がいかに機会不平等な社会になっているかを様々な視点から取材しています。ゆとり教育、派遣労働者、労働組合、老人と子供などの問題を扱っています。マスコミではほとんど流されない情報ばかりで非常に興味深い内容でした。
 日本は戦後比較的誰にでも平等な教育の機会が与えられてきていましたが、ゆとり教育という名でそれが崩れかけています。ゆとり教育とは、要するに一般大衆が上司の命令を従順に聞いてこなす程度の学力をつける教育ことのようです。エリート=金持ち はそういう公立学校に行かないでエリート校に入るか、もし公立に入ったとしても塾に通いエリート校へ入学し、大衆を指揮する役職へと就任するのです。つまりお金持ちでなければエリートになれない階級社会が着々とつくられているのです。いわゆるアメリカ型の格差社会です。これは教育だけでなく社会のあらゆるところで進んでいます。
 世襲制が普通となってしまっている政治家がそれを象徴していますが、彼らは自分たちが優秀だからあるいは努力したから今の地位にあると思って疑いません。スタートラインが全く違うというのに負組は努力が足りないと言って見下します。その根底には差別意識があります。
 本著は著者の代表作と言われるだけあって、非常に内容が濃く重要な問題提起をしている本です。是非ともすべての人にご一読いただきたい。自分がエリートと思っている人はきっとこの本は読まないでしょうが(^^;;
(★★★★☆)

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