« 2004年4月 | トップページ | 2004年6月 »

コラムyokoze「江東区の風力発電所」

 江東区に今年の3月、風力発電の設備ができたことはニュースなどで見て知っていたのですが、昨日JR京葉線に乗っていて何気なしに窓の外を見ていたところ、その風車が見えました。
 京葉線の新木場の駅を舞浜方面に少しすぎたあたりで海の方を見ているとその巨大な風車が回転しているのが見えます。調べたところ、この風車は江東区の若洲海浜公園内にあって誰でも見学ができます。国内最大級の風車だそうで、京葉線の窓からもよく見えます。駅からは遠いですが、最寄は新木場駅。

 先に東京湾にジェイウインドが建てた風力発電”東京風ぐるま”は東京湾の埋立地にあって通常一般人は見学できません。羽田からの飛行機では見えるそうですが、一般人からは見えない場所に建っているということです。せっかく建てたのにもったいない、と私は思っていました。

 しかし、今度の若洲海浜公園の風車は電車からも見えるし、誰でもいつでも見学できる場所に建っています。ディズニーランドや幕張に行く際は、新木場をすぎたあたりで海の方を見てみてください。巨大な風車が悠然と回っているのが見えますので。

 ちなみにこの風車のイメージキャラは鉄腕アトムのようです。鉄腕アトムは科学の子かもしれませんが、夢のエネルギーだった原子力(アトム)の子なのですから、いい加減、バラ色の科学の未来の象徴として使うのはやめた方がいいと思いますがね。

 蛇足ですが、鉄腕アトムは漫画の中で高田馬場で生誕したとかで、新宿の高田馬場駅には鉄腕アトムの絵がたくさん書いてあります。電車のホームのメロディまで鉄腕アトムのテーマソングに最近変わりました。新宿のイベントにはよく鉄腕アトムの着ぐるみが登場します(^^;


若洲海浜公園
http://www.city.koto.tokyo.jp/~koho4/0403/321-1.pdf
http://www.ihi.co.jp/ihi/ihitopics/topics/2004/0326-1.html

ジェイウインド
http://www.j-wind.jp/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新最近みた映画(36)

【名もなきアフリカの地で】 カロリーヌ・リンク
 独映画。ナチスの迫害を逃れアフリカのケニアに逃れる3人家族。娘は次第に現地に慣れていくがお母さんはドイツに帰りたいとふてくされている。そんなときドイツではホロコーストがはじまった。
 子役の女の子がかわいいですね。この子役が途中で変わるのですが、同じ子かと思うぐらい違和感なし。料理人のケニア人もいい味出してます。アメリカの映画に黒人はいっぱい出てくるけど、アフリカ人がアフリカ人として出演する映画ってあまりないですね。あってもブッシュマンみたいな映画ばっかり(^^;
 ホロコーストものだけど、舞台がケニアで異色な映画。ホロコーストものだけど、癒し系の映画です。アフリカの自然が印象的で、この映画みれば、ケニアに行ってみたくなることでしょう。
(★★★☆)

【サルバドル/遥かなる日々】 オリバー・ストーン
 ジェームズ・ウッズ、ジム・ベルーシ。フォトジャーナリストのウッズはベルーシをだまして政情不安定なエルサルバドルへ陸路乗り込む。彼らを待っていた運命は。
 戦場のフォトジャーナリストと言えば、イラクでも日本人が捕まりましたね。本作も拉致あり、銃撃あり、爆発あり、そしてアメリカ兵もあります(^^; しかし戦争あるところにはかならずアメリカ軍がいるんですね。
 オリバー・ストーンが有名になるきっかけとなった一本。プラトーンは本作の後に作られた映画です。サルバドルはストーンがまだ無名なときに撮った低予算映画だそうですが、そうは見えません。処女作とは思えない骨太な映画です。実在の人物をモデルにした実話だそうですが、主人公は志高いジャーナリストというわけでもありません。そういう人間くさいところがリアルな感じでよいですね。
 メイキングを見ると本作の撮影の苦労っぷりがよくわかります。過酷な状況の撮影現場。少ない予算。逃げ出す主演男優(^^;
 本作を、なんとキュキュキュの999円キャンペーンで売っていたので買ってしまいました。他の999はB級の軟弱そうな映画ばかりだったのですが(^^; みんなこの機会をのがすなー!
(★★★★☆)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

読書な毎日(84)

【1984年】 ジョージ・オーウェル
 ずっと気になっていた1984年をようやく読みました。舞台は1984年のロンドン。世界は大きく3つの同盟に別れ常にどこかと戦争をしている。人々はきゅうくつな統制社会でお互いを監視しながら暮らしている。
 この本が書かれたのは1950年代なのですが、統制社会の未来像をリアルに描いています。テレスクリーンと呼ばれる双方向通信システムが町中に、そして家の中にもあります。これは映像を配信するだけでなく、監視カメラの役割も持っています。自由恋愛や離婚は禁止(犯罪)。自国は常にどこかと戦争をしていて時々空からミサイルが落ちてきます。悪の権化”ゴールドスタイン”を皆で憎んでいます。過去の歴史は記録省によって、当局の望むように書き換えられているが、全ての情報が書き換えられるので、何が正しかったのかわからなくなる。
 これが現代ではSFとは思えないところがすごい。日本にも監視カメラいっぱいぶら下がってますね。ゴールドスタインにあたる金正日もいますね(^^; これで日本が戦争に突入し、空から時々ミサイルが降ってくるようになったら正に”1984年”(^^;
 ”1984年”の中で世界は3つの同盟に分かれています。アメリカとイギリスのオセアニア。ヨーロッパとロシアのユーラシア。アジアそして日本のイースタシア。これら3つの同盟がときには手を結びながらいつも戦争をしています。どれも大きな単位の同盟なので、どこかが全面敗北してしまうことにはならず、戦争が終わることはありません。一般人は戦場に行くことはないのですが、ときどき空から敵国のミサイル(主人公はこのミサイルも自作自演でないかと疑っている)が落ちてくるので常に国は戦時下。従って不自由でも統制社会に従うしかないのです。少しでもあやしい言動をする人は敵国のスパイかもしれないので密告します。スパイ容疑者は愛情省という場所に連れて行かれて拷問されます。これって現代で言うところのテロとの戦いではないですか(^^; ジョージ・オーウェルの予想より20年ぐらいずれましたが、世界は1984年になりつつあるのですね.....。
(★★★★☆)

【さらば小泉純一郎!】 天木 直人
 さらば外務省の天木さんの新著。タイトルの通り、小泉総理批判の書です。この3年間、スローガンばかりで一般人のためになることは全くと言ってよいほど成果のなかった総理ですが、今だ支持率は50%を超えています。ウソの理由で開戦したことがわかったイラク戦争を支持した国の指導者はスペインのアスナールのように失脚したり、ブレア、ブッシュも支持率を落とし再選は危ういと言われています。ところが小泉総理ただ一人はなぜか安泰です。これは彼のキャラクター故なのか、日本人だからなのか?両方の相乗効果なんでしょうね。
 天木さんは人質事件の3人対する小泉総理の態度に憤り、本著を書いたそうです。日本の最高権力者が一市民に対してしたあの仕打ち。結局帰国した彼らに小泉総理は会うこともありませんでした。その権力者の尻馬にのって一緒に彼らをバッシングした人たちが多かったことに驚いた反面、市民の力が人質を解放に導いたことに、私は感動しました。国って総理大臣っていったい何のためにあるんだろう。こんな国なら本当にいらないです。
 本著には小泉総理への提言の他にも、さらば外務省出版の後日談。天木さんの決意の文章も載っています。まだ”さらば外務省”を読んでいない人はまずはそちらを読んでから本著を読むことをおすすめします。
 本著がさらば外務省以上にブームとなり、小泉さらばのきっかけとなることを願います。
(★★★★☆)

【戦争とプロパガンダ2】 エドワード・W. サイード
 前著の後にサイードの書いたイスラエルとパレスチナについて書いた文章。時期的には2002年に書かれたものです。この時期はシャロンがパレスチナに侵攻して滅茶苦茶やっていた時期で、サイードはシャロンを厳しく非難しています。一方アラファトにもサイードは全く期待していず、アラファトをも厳しく非難しています。オスロ合意についても全く評価していず、かえってあれがあったらズルズルきてしまったみたいな言い方をしています。
 それではいったいどうすればパレスチナ問題は解決できるのか。サイードは1つの解法を示しています。イスラエルの中にも、シャロンのやり方に反対している人もたくさんいる。兵役を拒否している人もいる、そういう人たちと連帯していくべきだ。いつまでも、イスラエルと敵対しているだけでは何も変わらない。アメリカに第三国にもサイードは期待していません。これはやはり当事者が流れを変えていかなければならない。
 サイードは2003年の9月に亡くなってしまいました。惜しい人をなくしてしまいましたね。しかし、2002年当時と今を比べてどうでしょうか。事態は改善するどころか、シャロンはますます気が狂ったように無茶苦茶をしています。それなのに、世界はアメリカはこれを止めようとしません。サイードが世界に期待しなかったのは、こういうことなんですね。
 もちろんですが、前著から読みはじめることをおすすめします。
(★★★☆)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

読書な毎日(83)

【麻原を死刑にして、それで済むのか?】 渡辺 脩
 旧オウム真理教、麻原教祖の弁護団(国選弁護人)の団長の手記。裁判なんかする必要はない、あんなやつは死刑だ!という世論におされ、警察、検察は強引にストーリーをつくって麻原被告を死刑にしたてていきます。そのいい強引さいい加減さに著者は警鐘をならしています。
 オウム関連のすべて事件で麻原被告は実行犯ではありません。従って彼がどのように指示を出したか、というのが有罪にする決め手となるのですが、このあたりの証拠がかなり曖昧です。辻褄があわなかったり、証言が食い違ったり、無理な証拠もたくさんあるのですが、それでも裁判は強引に進んでしまっています。警察、検察はもちろんですが日本の司法自体もかなり危うい状況と言ってよいでしょう。
 一連の事件で、刺殺された村井氏がかなり重要な位置を占めています。この刺殺事件自体、真相がよくわかりません。しかし、正に死人に口なしで検察の論法の組み立てはすべて麻原が村井に指示を出し、それを各人が実行したことになっています。村井が直接指示を出した事件もあるかもしれないのですが、その検証はされていません。
 渡辺氏が感じた麻原被告の人物像についての記述もあります。彼は麻原被告に好感を持っています。被告は人間的魅力がある人のようで、宗教者としてもそれなりの人のようです。そうでなければ、あれほどの信者は集まらない。被告はあるときから完全に黙秘するようになってしまって弁護人にも何も語らなくなってしまったそうです。単なる詐欺師だったら、黙秘を続けることなどできません。やはり彼は修行を積んだ宗教者なのでしょう。
 被告は盲目です。一連の事件にすべて彼が指示を出したというのはやはり無理があります。日本で例えるなら、天皇の位置にいたのが麻原で首相の位置にいたのが村井だったのではないでしょうか。しかし裁判がまともに行われていないので、真相はこのままでは解明されないでしょう。
 一審で麻原は死刑となり、現在控訴しています。被告は国選弁護人は拒否しているそうで、そうなると渡辺さんは弁護しないのかな?
 オウム事件あたりから、日本の警察、司法はおかしくなっていったように思います。わかりやすい指標としては検挙率の低下にあらわれています。司法もこんなおかしな状況だというのに、”裁判員制度”という新しいやり方で裁判をしようとしています(既に可決した)。おそらくこの裁判員制度はまともに機能せず、おかしな裁判が行われることになるでしょう。こういうことに無関心でいると世の中はどんどんおかしくなっていってしまいます。
(★★★★)

【心のノート逆活用法】 伊藤 哲司
 小中学生の副教材として”心のノート”というものが今、配れられています。癒し系愛国教育のテキストとも呼ばれているそうです。日本はよい国。他人に迷惑をかけてはいけない。嘘をついてはいけない。協調性を持たなくてはいけない。規則は守らなければいけない。前向きにがんばれ!ということが何度も何度も書いてあります。
 本書は”逆活用”とありますが、その心のノートとはどんなものか、というのを分析している本です。心のノートには小学校低学年、中学年、高学年。そして中学生用の4種類ありますが、なかなかこの4冊を通して見ることはできないので、本著をそのダイジェスト版として見るのもよいでしょう。
 しかし、気持ち悪い本ですね。きっと子どももそう思うでしょう(^^; 自由には責任がともなうんだよ!というページもありましたが、自己責任論は心のノート的に言えば当然の考えなんですね(^^;
 とにかく、子どもたちにこんな変な教材が配られていることを、大人は知っておかなければなりません。
(★★★)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「華氏 911 がパルムドール」

 カンヌ国際映画祭で、マイケル・ムーア監督の映画「華氏911/FAHRENHEIT 911」がパルムドール(最高賞)を受賞しました。この映画については日本のマスコミでもけっこう取り上げられているし、私のこの前の発言でも書いたので説明しませんが、カンヌでいわゆるドキュメンタリーというジャンルの映画が最高賞を受賞するのは極めて異例と言ってよいでしょう。この映画祭ではハリウッド産ではないアート系や人間ドラマ系の映画が受賞することが多くなっています。2000年のダンサーインザダーク、1993年のピアノレッスンなど。

 2年前のコロンバインもカンヌ映画祭としては46年ぶりのドキュメンタリーのコンペ作品でした。従って、コンペ作ではあっても賞の対象外という感じであったのですが、上映後20分に及ぶスタンディングオベーションがあり、審査委員長
のデビット・リンチが急遽特別賞をつくってコロバインが受賞したという次第です。

 今回も、コンペ作として出品はしているが、受賞しないだろうな、と私は思っていました。ところがカンヌ映画祭で最も注目をあびたのはやはりこの華氏911で、スタンディングオベーションは2年前を上回る25分も続いたのだとか。そし
て、カンヌとしては異例と言ってよいドキュメンタリー作品がパルムドールとなったのです。ちなみに今年の審査委員長はアメリカ人のタランティーノです。

 どうせなら主演男優賞もブッシュにすれば良かったと思いますが(^^; これは日本の映画「誰も知らない」の子役が受賞しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「安田純平の新著」

 イラクで拘束された、フリージャーナリストの安田純平氏がイラク戦争に関しての著作を出版しました。

囚われのイラク 混迷の「戦後復興」  現代人文社
http://www.genjin.jp/Iraq_Yasuda/index.html

 まだ、amazon のサイトで本は検索できないようですが、現代人文社が安田純平の臨時サイトをつくっています。安田氏の講演予定なども載っています。

 今回の拘束関係なく、安田氏は本を書くつもりで原稿を書きためていたそうで、イラク戦争を総括する内容になっています。よくある?緊急出版本という感じではありません。本著で使われている写真も安田氏のものです。


 ついでに拘束事件に関連しての本を紹介。

日本政府よ、嘘をつくな!
 自衛隊派兵、イラク日本人拉致事件の情報操作を暴く
             グローバル・ウォッチ(Global Watch) (編集)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4878936371/

 3人の拘束事件のとき、的確な情報をメーリングリストで伝えたグローバルウォッチのコリン・コバヤシさんなどが書いている本。2部構成になっていて、1部は日本人拘束事件で、市民レベルでの運動が解放に大きな影響を及ぼしたということが書いてあります。
 二部は自衛隊のイラク派遣に結果的に利用されてしまったイラク民主的国民潮流(CONDI)のリカービ氏をめぐる情報操作に関して。
 リカービ氏は、イラク南部部族長の息子で、小泉総理に自衛隊派遣をお願いしにイラクからやってきた、という報道が小泉総理と握手するリカービ氏の映像とともに流されていましたが、これが事実とは全く異なっている。リカービ氏は確かに、イラク南部部族長の息子ではあるが、サマワとは関係なくナシリアの出身。現在はパリに政治亡命していて、イラクには住んでいないし、イラク南部を代表しているわけでもない。アメリカの占領には一貫して反対していて、自衛隊がイラクに来るなら、アメリカ軍と一緒に行動するべきでない。アメリカのしている復興は復興ではなく略奪で、イラクのためになる復興を日本にお願いしたい。彼は南部の湿地帯の復興を提案をしています。また、アメリカ主導ではない、イラク人によるイラク人のための憲法を制定するため、「憲法制定国民会議」を設置するために奔走していることを伝え、この2つ(湿地復興と憲法制定国民会議設置)を日本が支援することで小泉総理とこの会談で合意したとリカービ氏は言っています。
 自衛隊をサマワに派遣して復興してくださいとのお願いではないし、リカービ氏の日本訪問は自衛隊派遣関係なく、1年前から決まっていたことだったのです。リカービ氏のインタビューも載っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

読書な毎日(82)

【地震学がよくわかる】 島村 英紀
 地震学について書いてあるのかと思ったら、地震についてのエッセイといった感じの本でした。素人でもわかりやすい内容ですが、地震学が体系的にわかるという本ではありません。
 著者は東大の教授で、水中地震計の専門家です。水中地震計とは海底など水中深くに沈めて使う地震計。日本は地震が多いので、地震学はというマイナーな存在の中ではメジャーのようです。
 これからどこで地震が起こるとか、日本のどの辺が危ないとか、そういう扇動的?なことはあまり書いていません。けれども、原発の耐震性には疑問を呈するかなり突っ込んだ指摘があります。このことはもっと広く知られるべきですね。しかし、この原発に関しての記述は本著の一番最後に書いてあります。ここまで読むのに飽きてしまう人もいると思うので、一番頭にこのネタは書いてほしかったですね(^^;
(★★★☆)

【誰が本を殺すのか延長戦】 佐野 眞一
 タイトルは本コロの続編ですが、内容は本コロ後の佐野さんの講演集と対談などをまとめたもので、必ずしも本コロの続編という位置付けではありません。
 そういうわけでややタイトルに偽りがあるのですが、佐野氏がどういう人物であるかと言うのを知るのには良い本と言えるでしょう。彼の他の著作についてもけっこう言及してあります。私は知らない人でしたが、佐野氏の原点は宮本常一という民俗学?の研究者に原点があったのです。宮本常一は日本全国、離島も含めて徒歩でまわったという人なのだそうです。佐野氏が自らどこでも出かけていって自分の足で取材するというスタイルはここから出ていたのですね。佐野氏の書いた宮本常一研究の著作もあります。また、宮本常一の撮った写真をおさめたCDROM出版についても考えているそうな。
 彼の過去の著作ではダイエーの中内氏について書いた「カリスマ」が自身でかなり気に入っているようです。私はまだ、読んでいないので読まなくては。
 著者は、毎回新しい取材対象をとりあげています。素晴らしいバイタリティだと思います。今はいったい何を取材しているのか。次に何が出てくるのか楽しみです。
(★★★☆)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「警察発表を信じてよいのか」

 宇都宮のたてこもり事件は44時間のたてこもりの後、犯人と人質の死亡という結末で幕を閉じた。警察は二人が自殺したという発表をしているが本当だろうか?

 二人が自殺する動機がかなり希薄である。容疑は銃刀法違反容疑で死刑になるような罪ではない。人質となった女性までが道連れで自殺する理由もわからない。44時間もたてこもった後に、警察が踏み込んでこようとしたから自殺するというのもかなり変である。

 普通の思考で考えよう。警察が朝の5時半、たてこもり犯の体力と気力が落ちてきたところを見計らって突入。
犯人と人質を射殺した。今朝のNHKでは4回の爆発音がしたと言っていた。少なくとも一回は閃光手榴弾であるが、あとの3回はなんだったのか。銃撃音と、爆発音は区別がつけられるので検証はできるだろう。警察発表では突入の際、警察は発砲していないと言っているが本当だろうか?

 もし仮に自殺だったとしても警察の責任は大きい。人質も死んでしまっているのだから。そもそもこの事件のきっかけとなった、家宅捜索に問題はなかったのか。この際、犯人は2発発砲したというが警察は7発も発砲している。そしてその弾は犯人に当たっていたようだ。この時点で実は人質にも当たっていたのかもしれない。人質は死んでいたとも考えられる。

 警察は犯人の要求について何も発表していないが、何の要求もしないでたてこもっているのも不自然である。

 いろんなオプションが考えられるが、もう警察発表からは何も出てこないだろう。真相を知っている二人は死んでしまったのだから、警察は好きなようにストーリーをつくることができる。

 最近こういう不可解な事件が実に多い。先日の羽田空港滑走路突入男もそうだ。これも顛末は犯人の死亡だった。死人に口なし、というが当人が死んでしまえばあとは警察発表しかなくなってしまう。


 少なくとも10年ぐらい前まで、日本の警察はある程度信用できたし、そんな無茶なこともしなかった。しかし、いつからかタガがはずれてしまったのか、検挙率は下がる一方、不祥事も日常茶飯事で全く信用できない組織となった。警察が正に今の日本を象徴していると言えるのだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「日経系のコラムで脱原発」

 ついに日本株式会社も原発を見限ったのか、日経系のコラム(渡辺 パコ氏)で脱原発についての論文が載っていました。

○環境戦略で拓く次世代ビジネス 第61回~脱原発(1)
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep02/307778

 内容的には、環境派からすれば耳タコの内容。原発の廃棄物処理の問題。プルサーマルや廃炉の処理など採算があわないという問題。原発は安全でもなんでもないという指摘。原発がなくても電気は大丈夫ということなどがあげられています。脱原発派が30年ぐらい訴えてきた内容ですが、ついに日経がとりあげました。
 ”環境問題について深くかかわっている人々の間では、原発はもはや「終わりつつある」エネルギーで、議論の中心は「原発を使うか、原発をやめるか」ではなく、「どのように終わらせるべきか」に移ってきている感があります。”と渡辺さんは言ってますが、正にその通り!

 産業界はついに原発に対して三行半をつきつけたのかもしれませんが、以前書いた通り原発は軍事的な側面も持っているため”経済的に成り立たない”という理由だけでやめることもできないのです。
 けれど、東京原発なんて映画が公開できたのは、政府もお役人も原発をあきらめて、徐々にやめる方向に持っていこうとしていることの象徴なのかもしれませんね。日本政府が原発廃止宣言をするのもそう遠い未来ではないのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「マイケル・ムーアの新作カンヌに出品」

 カンヌ国際映画祭が、現在フランスで開催されています。ちなみに昨年はエレファント、一昨年は戦場のピアニストがパルムドール(最高賞)を受賞しています。

 日本では、日本人監督の作品、押井守の「イノセンス」、是枝裕和「誰も知らない」、ついでに木村拓哉が出演しているウォン・カーウェイの「2046」ばかりが注目されていますが、なんと言っても注目はマイケル・ムーアの新作「華氏
911/FAHRENHEIT 911」でしょう。現地時間の5/17に上映予定でこれが初お披露目になります。先に発売された彼の著作、邦題「おい、ブッシュ、世界を返せ!」を映像化したものでしょうが、911、ブッシュ家、ビンラディン家の関係を暴く内容のドキュメンタリー。ディズニーが配給を拒否したりもして話題にもなっていますが、これもムーア流のパフォーマンスでこの夏全米でそして日本でも公開されるでしょう。このあたりの経緯についてムーアのコメントがオフィシャルサイトに載ってますので是非読んでみてください。
 この秋アメリカは大統領選ですが、本作はそれに大きな影響を及ぼすことでしょう。

 ちなみにムーアの「ボーリング・フォー・コロンバイン」は一昨年のカンヌでも特別賞を受賞しています。


○カンヌ国際映画祭
http://www.festival-cannes.fr/
http://movie.www.infoseek.co.jp/feature/cannes_2004/nominate.html

○マイケル・ムーア オフィシャルサイト日本版
http://www.michaelmoorejapan.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

読書な毎日(81)

【母さんぼくは生きてます】 アリー・ジャン
 タリバンに追われ日本に偽造パスポートで逃げた青年アリー・ジャン。日本は平和の国だと聞いて逃げたのに、彼を待っていたのは刑務所のような収容所(茨城の牛久)だった。
 こういう場所があるという話は聞いていましたが、これほどひどい環境とは知りませんでした。彼のような人間は確かに、違法入国ですがアフガンに強制送還されれば命の危険がある難民です。それを収容所に閉じ込め、いつ送還されるかわからない状態にしておく。アリー・ジャンは精神的におかしくなり、二度自殺未遂をします。自殺をしようとするのは彼だけでなく、収容所では何人も自殺するそうです。つまりそれだけ、ひどい環境にあるということなのです。アリー・ジャンの場合は幸運なことに、難民と認定され彼の保護をしてくれる先も見つかったので収容所から出られますがこれは日本ではレアケースなのです。
 イラク戦争など海外でひどいことがありますが、足元の日本でもこんなことが毎日起こっているのです。もっと多くの人に知られ、改善していかなければなりません。
(★★★★☆)

【アメリカからの「独立」が日本人を幸福にする】 カレル・V・ウォルフレン
 オランダ人ジャーナリストが分析したアメリカと日本の関係について分析した本。日本人は第二次大戦後アメリカから独立したと思っているが真に独立していないので、独立すべきだ。現状の日本政府には責任者がいず、アメリカの施策に追従しているだけで自己判断していない。ここまでは、よく言われていることです。著者の表現で面白いのは、ニセアメリカ人、ニセナショナリストという人たちを定義しているところです。ニセアメリカ人とは、アメリカ人でもないのにアメリカの立場に立って意見する人。例えば小泉総理ですね。ニセナショナリストとは、日本の国益のためと言いつつ、まったく日本の国益にならないことをする愛国者ぶった言動をする人。これも小泉総理ですね(^^; こういう人たちが日本のアメリカからの独立をはばんでいるのです。官僚システムも日本の膠着状態の原因だ。日本には省という単位のミニ国家がいくつもある状態になっている。彼らは現状維持を望んでいるので、自らは変わろうとしないし、省益優先で動いている。
 著者はアメリカには全く期待していません。アメリカ人が見たら怒りそうなことをズバっと遠慮なく書いています。日本人もこんなアメリカ人に期待するのはやめようよ。
 日本の右派を見る場合、このアメリカに対するスタンスは重要です。反アメリカの右派と、アメリカべったりの右派がいます。前者は石原慎太郎であり、小林よしのりです。後者は小泉総理であり安部晋三、つまり自民党の主流派です。
 著者は憲法九条については変えた方が良いというスタンスです。自衛隊は憲法違反である。軍隊を持たないで防衛はできない、現実日本もそうなのだから憲法に軍隊保持を明記すべき。日本が軍隊を持つと暴走すると思っている人たちもいるようだが、現代においてそんなことにはなりえない。著者は日本の平和憲法を評価もしているのですが、現実のイラク派兵を見ても平和憲法が意味をなさなくなっている。こんなことをやっていては世界から信用されなくなる。自衛隊の廃止ができないのなら、憲法に軍隊の保持を明記すべきだと言っています。
 金融の話についても書いてあります。ジャパンマネーがアメリカ経済を支えていること。
 それでは、日本がアメリカから独立するにはどうしたら良いのか。ということについて、具体的にはあまり書いていません。単純に反アメリカを叫んでいても何も変わらないので、日本が独立していないことを認識し、独立する方策を考えよと言っています。そのためには指導力があって責任のとれる政治体制をつくる。外交については国連重視にするという具合です。それ以上のことは書いていないのですが、私なりに考えればもっと政治に関心を持てるシステムをつくる必要があるのではないかと思います。自分が投票しても何も変わらないと思わせてしまう政治システムに問題があります。わかりやすいところから手をつけるなら、首相公選制がいいのではないですかね。慎太郎のような危ない人が当選してしまう可能性もありますが、そうなったらそれが日本という国なのです。今のように誰が決めたのかわからない総理大臣がのらりくらりと政権を延命しているような政治では国民がどんどん無関心になっていくのも当然です。
 最後に本著についてです。著者の言葉はわかりやすく簡潔。アメリカ人でも日本人でもない第三者の視点が実に新鮮です。彼の意見にすべて賛同するわけではありませんが、一読に値する本ですので、是非とも読んでみてください。
(★★★★)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「winny 作者がなんと逮捕」

 既に大きく報じられていますが、winny という日本では有名なフリーのファイル交換(P2P)ソフトがありますが、なんとその作者が逮捕されてしまいました。

<ファイル交換ソフト>ウィニー開発の東大助手を逮捕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00001037-mai-soci

 winnyはP2Pと呼ばれるタイプのソフトです。P2Pは世界中で注目されている新しい技術です。有名なものでは他にGnutella、napster、KaZaAなどがあります。今回の逮捕は著作権法違反ほう助となっていますが、警察の本音はこの記事の後半部分。京都府警の資料がもれたり、陸自の資料がもれたりということにあるのでしょう。自分たちで勝手にインストールして使い、ミスをして情報をばらまき、逆ギレしているという構図です。今回の逮捕はおそらく陸自資料の流出が明るみに出たこと(2004年4月)が引き金になっています。
 記事にもあるように、このような容疑で逮捕されるのは世界的にみてもかなり異例(前例がないのでは?)です。

 前出のnapster の場合は音楽業界に提訴され2001年に敗訴しましたが、製作者側の誰かが逮捕されたわけではありません。その後、napsterはブランドと技術をCD書き込みソフト大手のROXIOに買いとられ(つまり音楽業界に買い取られてしまった)、改良されサービスを提供しています。それを契機にnapsterの人気はなくなってしまいましたが(^^; KaZaAはオランダの裁判で2002年3月に勝訴しています。GroksterおよびMorpheusというp2pソフトもロサンゼルス地裁で2003年4月に勝訴しています。

 世界的に見て、p2pソフトは使う側が違法な使い方をすれば逮捕。しかし、サービス提供者、P2P技術自体には違法性がないという流れになっています。もし、ソフト自体が違法と判定された場合はサービスを停止するか、提訴側が満足するように改良するか、提訴側に歩みよって和解しています。ところが、日本の場合は一足飛びでいきなり作者を逮捕していましました(^^; これが法治国家と言えるのでしょうかね....。普通の手順なら、まずwinnyで被害を受けている人が提訴し裁判で審議して勝訴すれば違法なソフトということになります。裁判も何もないのに、いきなり逮捕というのはおかしい。P2Pソフトは他にも何種類もあるのですからwinny作者だけ逮捕というのもおかしい。ちなみにwinny作者は昨年からオフィシャルサイトは閉じ、彼自身はwinnyの配布をしていません。東京に住んでいる作者を京都府警が逮捕しに東京にくるというのも変ですね。京都府警が被害にあったということなんでしょうが(^^;;

 2004年2月に京都大の研究員がコンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のサイトの脆弱性を指摘して逮捕された一件も今回の事件に似ています。欠陥サイトを運営している人と、欠陥を指摘した人はどっちが悪いのでしょう?

 この二人は身元のはっきりした大学の研究員です。逃げも隠れもしない人なのですから、いきなり逮捕はやりすぎでしょう。二人とも裁判の結果無罪になるかもしれませんが、社会的信用は失墜していましました。マスコミの論調はウイルスを作ったサイバーテロリストのような扱いです。”お上にもの申すもの、あるいはお上に恥をかかせるものは許さん!”ということなんでしょうが....。

 しかし、日本ではこんなことで逮捕される前例ができたので、サイトの脆弱性は指摘できなくなりましたし、P2P技術などの最先端技術を使ったり研究することも危険になりました。こんなことで世界最先端のIT国家(森総理のe-Japan構想にあった文言)になんてなれるのでしょうか(^^;?

--------------------------------

P2Pファイル交換の「KaZaA」がオランダ音楽業界に勝訴 利用者と技術開発者を明確に区別
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0329/kazaa.htm

米連邦地裁、「ファイル交換サイトに法的責任なし」
http://japan.internet.com/ecnews/20030428/11.html

米Roxioがついに「Napster 2.0」サービスを開始
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/10/30/951.html

ACCSサイトから個人情報引き出した京大研究員を逮捕--警視庁
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/comp/289116 

陸自隊員名簿など流出 ファイル共有ソフトに
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040430-00000076-kyodo-soci

P2Pソフト「Winny」がもたらす恐るべき可能性
http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20021204/103018/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「今年のアカデミー賞はねじれていた」

 先日、「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ監督の「コールド・マウンテン」を見た。前評判は高かったものの、結局アカデミー賞では作品賞など主要部門にノミネートもされずに終わった作品だ。この映画の感想文は書いたので詳しいことはここには書かないが、メル・ギブソン監督のブレイブハートを思い起こさせるような、スケールの大きな作品だった。今年のノミネート作品はシービスケットぐらいしか見ていないのであるが、私なら間違いなくコールド・マウンテンに一票を投じていただろう。
 コールド・マウンテンは南北戦争の映画だ。その戦争のうち、アメリカ人があまり思い出したくない戦争の嫌な部分が描かれている。私の中では今行われているイラク戦争と映画の中の南北戦争がだぶって見えた。戦争の本質は結局、何百年たとうが同じなのだ。

 作品賞、監督賞はご存知のようにロードオブがとった。私は1作目だけは劇場で見た。確かに力作だとは思うが、続きを見たいとは思わなかった。正直言って期待はずれの部類だ。一応3部作合わせ技で今回受賞したとのことだろうが、そんな配慮をしてあげるほどの映画なのか疑問である。趣向性の高い映画でもあるし、アカデミー賞にふさわしいと私には思えない。

 仮定論ではあるが、コールド・マウンテンがノミネートされていたらどうだったろう。私はこの作品がとったかもしれないと思う。主演女優賞もそうだ。ニコール・キッドマンがノミネートされていたら2年連続でとっていたかもしれない(女殺人鬼の映画「モンスター」でシャリーズ・セロンが今年は受賞)。キッドマンはそういえば昨年、反戦の発言をしていた。

 そんなアカデミー賞であったが、以前にも書いた通り今年は反戦派として有名なショーン・ペンとティム・ロビンスが「ミスティック・リバー」で受賞してもいる。コールド・マウンテンも助演女優賞でレニ・ゼルヴィガーが受賞している。これをいったいどう見るのか。アカデミー賞の微妙なバランス感覚と見るのか、うまくスケープゴートにされたと見るのか。

 とにもかくにも、「コールド・マウンテン」を見てほしい。そうすれば私の言ってる意味がわかるだろうから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

コラムyokoze「アメリカの民主主義」

 ネットの世界では既に流れていた情報だったが、イラクの刑務所でアメリカ軍による拷問が発覚した。フセインの拷問はひどい、と言っていたのは誰だったのか。
 こういうことが起こるそもそもの原因は人種差別にある。アメリカ人はアラブ人を同じ人間と見ていないのだ。だから、イラクでクラスター爆弾を落としたり、劣化ウラン弾を発射することもできる。
 日本に原爆を落とし、民間人に空襲したのも日本人を同じ人間と見ていなかったからだろうが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2004年4月 | トップページ | 2004年6月 »